第36.5話 戦国時代の城攻めってどんなん?
大田勇介と藤田吉郎の対話コーナーの第37弾です。
今回のテーマは、戦国時代の城攻めってどんなん?です。
第37話でチラッと出てきた戦国時代の城攻めについて取り上げました。
第37話を読む前に、ぜひご一読ください。
ナレーション
さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「戦国時代の城攻めってどんなん?」です!!では、おふたり、お願いします。
藤田吉郎
今回は城攻めの話やんな?けど、第37話やったらほとんど攻めてなかったんちゃうん!?
大田勇介
あれは「兵糧攻め」って言う立派な戦術やで!城ってのはそもそも守る方に有利な施設やから、何も考えずに攻撃すると死傷者がエライことになる。だから、攻める方に余裕がある状況なら、城を取り囲んで城兵が逃げられないようにし、食べ物が尽きるのを待った。これなら時間はかかるけど、犠牲を最小限にすることができる。
ヨシロー
じゃあ、軍隊が城を攻めることはほとんどなかったんか?
マタスケ
第20話の村木砦の戦いでは、「力攻め」をしてるな。村木では3方向から攻め立てて1日で攻め落としてる。力攻めに出る理由は色々やけど、簡単に城が落とせると判断した場合、攻撃側に時間の余裕がない場合、城内に内応してくれる者がいる場合なんかやな。
ヨシロー
他にはないん?
マタスケ
「水の手を切る」方法があるね。水源地を占領したり、水を送る管を断ち切ったりして、相手に水を与えない攻め方。水がなかったら、人は生きていけんからさ。
ヨシロー
けど、水なんか川とか池とか井戸からナンボでも手に入るやん?
マタスケ
防御力を高めることを優先した結果、城は山や小高い丘に築かれることが多かった。そうなると、川から離れるからために水が得にくくなるねん。だから、遠くの水源地から水を引いてきたり、深く井戸を掘ったりして水を確保しようとした。水の手を切るってのは、そこを狙った攻め方なんよ!!
ヨシロー
なるほどな。まぁ、でもいかにもありそうな感じの攻め方ばっかやな。何かこう、もっとアグレッシブなやつはないん?
マタスケ
武田信玄がよく使った「坑道掘り」なんかはどう?
ヨシロー
信玄なら俺も知ってるけど、どんな攻め方?
マタスケ
信玄と言えば、金山で有名やろ?信玄は「金山衆」と呼ばれる鉱山労働者たちを戦場に連れてきて、城を地下から攻めるための坑道を掘らせたり、井戸を枯らすための穴を掘らせようとしたりしたという。信玄は他にも川から釣瓶で水を汲み上げてるのを察知して、上流から木材を大量に流して壊し、水の手を切るとかビックリするような城攻めをしてる。
ヨシロー
他に変わった城攻めをした人はいるん?
マタスケ
やっぱ外せんのは秀吉やろな。「水攻め」が有名やね。低湿地につくられた城に対し、周囲の川の水をせき止め、水浸しにする攻め方。元々古代中国で見られた城攻めなんやけど、それを戦国日本でやってしもたのはスゴイよな!
ヨシロー
それはメチャクチャ派手やな。けど、城の周りが水浸しになっても、別に困らんのちゃうん?
マタスケ
いや、まず逃げ場がなくなる。普通はそんな攻め方されるなんて思わんから、舟とか十分に用意してないしな。それと、逃げ場がないってことは、入ってくる道も無くなるから、補給や援軍も届かない。見えない敵にドンドン追い詰められていくわけや。水で城が破壊される効果は少ないにしても、心理的な効果は絶大やろな。
ヨシロー
えげつない城攻めやな。
マタスケ
秀吉はかなり闇を感じるな。兵糧攻めもかなりエグイ。有名なとこでは、三木城と鳥取城がある。
ヨシロー
どんな感じやったん?
マタスケ
三木城は2年以上にわたって兵糧攻めを行ったとされる。隙間なく取り囲むだけでなく、補給路をひとつひとつ潰していき、「干し殺し」と言われる大がかりな兵糧攻めの状況を作り出した。最後は戦う気力も何もなくなって、城主の切腹を条件に開城や。
ヨシロー
2年も居座られたらたまらんよなぁ・・・。鳥取城はどうやったん?
マタスケ
三木城で時間かかり過ぎたのが悔しかったんやろな。まず、攻める前に鳥取周辺の米を買い占め、城に運び込む米がほとんどない状態にした。その後、周辺の農民とかをわざと城に追い込み、食糧をより減りやすくした。おかげで、こっちは3,4ヶ月で餓死者が続出した。こっちも最後は城主が切腹して、城を明け渡した。
ヨシロー
うーん・・・。これまたエグイな。
マタスケ
味方の損害を可能な限り抑えるって意味では、これ以上ない「効率的」な戦法やな。敵からしたら、これ以上ないくらい残酷な攻められ方やけど。
ヨシロー
秀吉は敵に回すとヤバイ奴ってことやな。
マタスケ
次に、視点を変えて城攻めの道具について見ていこか。第37話では信長が火矢や鉄砲を城に向かって撃たせたと書いてある。ただ、火矢はともかく、鉄砲はあまり効果がなかったと思われるな。
ヨシロー
何で!?矢よりも鉄砲の方が攻撃力高いんちゃうん?
マタスケ
この時代の火縄銃の弾は、ただの金属のかたまりに過ぎん。それを火薬を爆発させて撃ち出すから、人や馬に当たったらダメージがデカイけど、城の構造物に当たっても小っちゃい穴があくくらいや。もっと大きな弾を撃つか、弾じたいが爆発するようにせんと、効果がない。それなら、火事という二次効果が期待できる火矢の方が優秀やな。
ヨシロー
じゃあ、弾を爆発させたら?
マタスケ
当時の鉄砲やったら暴発の危険があるから、かえって撃ち手が危ない。
ヨシロー
なら、弾デカくしよう!
マタスケ
いわゆる大砲ってやつやけど、これも技術的な問題で使われはじめるのはもっと後になる。ただ、実戦投入されると、城や防御兵器に革命的な変化が起きた。詳しくは以前に「左門方策」さんが紹介してくれたページを見てもらうのがいいと思うので、URLを貼らせてもらう。大がかりな攻城兵器もイラスト付きで掲載されてるから、とてもわかりやすい。
http://www.eniguma49.sakura.ne.jp/gunnzi,heiki/sonota/senngokuheuki/senngokuheiki1.html
https://raisoku.com/2972
ヨシロー
これはおもろいな。今作にもそのうちこういうのが出てくんの?
マタスケ
大がかりな兵器は戦国時代の終わり頃にやっと出てくるもんやからなぁ・・・。出てくるのは、楯とか竹把とかやろかな。それはそうと、ヨシローは何か気になる兵器あった?
ヨシロー
井楼とか仕寄車も気になるけど、破城槌の「破城」って名前カッコイイな。ちょっと地味な感じするけど、門ぶち破るのって大事なんやろ?ほら、『攻城の突き』とかって曲もあったやん!?
マタスケ
それを言うなら、『荒城の月』な。
ナレーション
お後がよろしいようで。
本文中でも紹介しましたが、以前読者の「左門方策」さんに教えていただいた情報を拝借いたしました。
「左門方策」さん、ありがとうございました!!




