第21.5話 鳴かず飛ばずって何?
大田勇介と藤田吉郎の対話コーナーの第22弾です。
今回のテーマは、鳴かず飛ばずって何?です。
第22話のタイトルの由来となった、鳴かず飛ばずについて簡単に書いています。
興味がある方は、ご一読ください。
ナレーション
さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「鳴かず飛ばずって何?」です!!では、おふたり、お願いします。
藤田吉郎
第22話のタイトルと一緒やな。元ネタってこと?
大田勇介
うん。第2.5話で取り上げた「崔杼弑君」と同じく、古代中国の話が元ネタになってる。
ヨシロー
やっぱりな。で、どんな話?
マタスケ
楚の国の荘王という王様が、若くして王位に就いたんやけど、これが酷い王様やった。
ヨシロー
どう酷かったんや?
マタスケ
諫言(目上の相手に対して忠告すること)をする者は死刑にするとお触れを出し、毎日朝から晩まで遊びまくった。早い話が、王様が政治を放り出して引きこもりになったんや。しかも、3年間も。
ヨシロー
王様が3年間引きこもり?しかも、文句言うヤツ死刑!?最悪な王様やな。
マタスケ
当然、周りにはろくでもない部下ばかりになるし、それを諫める人間などいなくなる。
ヨシロー
そんな暴君の話を何ですんの?
マタスケ
まだ話の続きがあるねん。伍挙という家臣が諫言しようとしてん。
ヨシロー
えっ!?殺されるやん?
マタスケ
いや、伍挙は賢いから、直球の諫言はせんかってん。そこで生まれた故事が、「鳴かず飛ばず」やったんよ。
ヨシロー
そうなんや。伍挙はどんな話したん?
マタスケ
伍挙は「3年間鳴きもせず、飛びもしない鳥がいます。この鳥はどんな鳥だと思われますか!?」と聞いた。それに対し、荘王は「3年間鳴かず飛ばずの鳥は、いったん飛べば天まで届く勢いで飛ぶだろう。いったん鳴けば、周囲を驚かすような鳴き声を発するだろう。」と答えた。
ヨシロー
ん!?ちょっと意味がわからん。。。
マタスケ
伍挙は謎かけにして荘王を試したんよ。3年間鳴かず飛ばずの鳥とは荘王のこと。伍挙は荘王が今後どうするつもりなのか問いただしたわけ。それに対し、荘王は今の自分の姿は偽りの姿、正体を表すときは、今とまったく違う姿を見せるって宣言したんや!
ヨシロー
つまり、荘王の引きこもりドンチャン生活はウソやったってことか?
マタスケ
そう。荘王は即位直後に家臣に誘拐されて、周りの家臣たちの誰が信用できるかわからなくなってた。で、ワザと遊び呆けるフリをして、誰が信用できる家臣か見きわめてたんやな。
ヨシロー
諫言してくる家臣を死刑にしたんは何でや!?
マタスケ
だいぶ人間不信になってたんやろな。表ではいいこと言ってても、裏では悪いこと考えてるヤツかもって思ったらしい。
ヨシロー
えぇぇ・・・。めっちゃこじらせてるやん・・・!
マタスケ
けど、伍挙は死刑になるのを覚悟で、しかも荘王の意図を気づいて、ひねった諫言をした。荘王はコイツなら信頼できるって感じて、本心を打ち明けたわけ。
ヨシロー
伍挙の作戦勝ちってことやな!で、その後はどうなったん?
マタスケ
しばらくして、荘王は生活を一転させ、悪い家臣を遠ざけ、良い家臣を側に置いた。もちろん、その中に伍挙は含まれていた。その後、荘王は優れた業績をあげ、楚の国で最も偉大な王と呼ばれるまでになった。このことから、「鳴かず飛ばず」は「将来の活躍に備えて機会を待っている様子」を言う故事として語られるようになった。
ヨシロー
なるほど。その故事に信長を見立てたっちゅーわけやな。
マタスケ
その通り!ただ・・・現代やったら失礼になったかもわからんね。
ヨシロー
何で?
マタスケ
現代では「いつまで経っても芽が出ない」ってイメージで「鳴かず飛ばず」が使われるから。
ヨシロー
エライ違いやな。・・・まぁ、考えてみたら、この作品も「鳴かず飛ばず」やな!
マタスケ
・・・いい意味で受け取っておこう!!
ナレーション
お後がよろしいようで。
又介のファーストインパクトを強くするため、「鳴かず飛ばず」のエピソードを借用しました。
ちなみに、斉の威王でも同様のエピソードがあったりします。
今後もこういった故事を引用していきます!




