第11.5話 『信長公記』ってどんな本なん?
大田勇介と藤田吉郎の対話コーナーの第12弾です。
今さらながらですが・・・今回のテーマは、『信長公記』ってどんな本なん?です。
今作の下敷きになっている『信長公記』について簡単に書いています。
お知りになりたい方は、ご一読ください。
ナレーション
さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「『信長公記』ってどんな本なん?」です!!では、おふたり、お願いします。
藤田吉郎
何か、ものすごくいまさらな話題やな。
大田勇介
まぁ、そう言うなって!他の話題を優先してたら、ここまでずれ込んだんや。
ヨシロー
ま、しゃーないな。んじゃ、気を取り直して・・・実際『信長公記』ってどんな本やったん!?
マタスケ
織田信長の家臣やった太田牛一がまとめた、信長の記録やな。信長の上洛以前の首巻と上洛後の15年間を1年ずつ記録した1~15巻までで構成されている書物になる。
ヨシロー
何でこれが今作の下敷きになったんや?
マタスケ
史料的価値が高いというのが一番の理由やな。牛一は信長の家来やったから、生の信長のことをよく知っているし、几帳面な性格やったみたいやから、かなり正確に書き残そうとしてるねん。信長が死んで20年以内に完成してるから、一次史料と言ってプロの研究者も必ず目を通す書物なんよ。
ヨシロー
そんなに正確なん?
マタスケ
うん。実を言えば、首巻部分は牛一が信長に仕える前やったり、記録をつけていなかった部分がかなりあるらしくって、その辺は又聞きしてるから怪しい部分もあるみたい。ただ、それ以外の部分については他の史料と突き合わせても正確な部分が多いと認められてる。
ヨシロー
一般の知名度はあんまりないみたいやけど、太田牛一って人はなかなかすごい人やったんやな。
マタスケ
そやな。牛一自身がどんな仕事をしてたとかの足跡はあまりわかってないんやけど、自分が知る限りの情報を一生懸命後の時代に残そうとしてたのは確かやな。残念なのは、あまり深い機密情報とかに触れられる立場にいなかったから、そういう情報がもう少しあればなぁと残念がる人も多いらしい。
ヨシロー
そりゃ、しゃーないわな。知らんことまでは書けんやろ。
マタスケ
そう。太田牛一という人は精一杯のことをしてくれた。だから、後の時代の人間が信長の本当の姿をいくらか知ることができる。それに、牛一のおかげで『信長記』とか色んな軍記物や小説が作られることになったんやし。
ヨシロー
ん?『信長記』ってまた別の本があるんか?
マタスケ
そうやねん。江戸時代に小瀬甫庵という人が牛一の『信長公記』をもとにして『信長記』という本を書いてん。内容を色々アレンジして、より読み物として楽しめる本やから、後々はこっちの方が有名になっていった。『桶狭間の戦いの奇襲攻撃説』とか『長篠の戦いの鉄砲三段撃ち説』とかはこれが元ネタになってる。
ヨシロー
ってことは、話を盛った本の方が人気出て、ホンマの話と違う説が有名になってるってこと?
マタスケ
そうやな。今作ではその辺についても書き分けができればいいよな。
ヨシロー
取り扱いは慎重に、やな。『信長公記』だけに!
ナレーション
お後がよろしいようで。
マタスケ
何か、前も同じオチなかったか?
今作は『信長公記』をなぞっていきますので、小瀬甫庵の『信長記』に親しんだ方から見れば、違和感があるかもしれません。
一人でも多くの人に今作をきっかけにして『信長公記』や戦国の実像への興味を持っていただけることが、筆者の願いです。
ただ、偉そうに言ってますが、筆者も知らないことが多いので、日々勉強です(笑)




