表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

113/266

第55.5話 足利義昭って誰なん?

※ 本編にはあまり関係ないですので、興味がある方のみお読みください。


大田勇介マタスケ藤田吉郎ヨシローの対話コーナーの第56弾です。


今回のテーマは、足利義昭って誰なん?です。


信長が担ぎ上げることになった足利義昭という人物についての説明です。

ナレーション

 さぁ、始まりました!親友ふたりによる、夢のひととき。今回のお題は・・・「足利義昭って誰なん?」です!!では、おふたり、お願いします。


藤田吉郎ヨシロー

 第56話によると・・・前の将軍の弟やっけ?何で上京の話になってんの!?


大田勇介マタスケ

 そやね。足利義昭は第12代将軍・足利義晴の子で、三好軍に殺された第13代将軍・足利義輝は同母兄にあたる。


ヨシロー

 よくわからんけど、将軍って当時の日本の王みたいなもんなんやろ?何で殺されたんや?


マタスケ

 当時の将軍家は義晴の代から三好家と敵対し、京都に居れない時期の方が長いくらいやった。最終的に和解して義輝らは京都に戻ったけど、政治の実権は完全に三好家に握られていた。義輝は実権を取り戻そうと、ほうぼうの有力大名に手紙を出して協力を求めたんやけど、当然三好側は面白くない。ついにはこじれにこじれて暗殺事件に発展したんや!


ヨシロー

 けど、王様殺してしもたら、三好家も評判悪なって大変なんちゃうん?


マタスケ

 たしかに。でも、それも最小限で済むという計算があったと思う。実は、応仁の乱以降、足利将軍家は2つに分かれてて、義輝や義昭らはその片方の家でしかなかった。三好家では義輝を殺したあと、義輝の従兄弟にあたる足利義栄という人を将軍にしようとした。


ヨシロー

 首のすげ替えできたんか。そりゃ、思い切ったこともできるな。


マタスケ

 義輝が殺されたとき、その近親者である2人の弟も三好家にとって邪魔になった。次弟の覚慶(後の足利義昭)と末弟の周暠がそれで、どちらも出家してお坊さんになっていた。そのうち、京都にいた周暠はすぐに殺されてしまった。


ヨシロー

 坊さんになってたんなら、殺さんでも良かったんじゃ!?


マタスケ

 実際、後に還俗(坊さんをやめること)した義昭が将軍になってるからなぁ。後々ややこしくならんように、殺してしもたんやろ。


ヨシロー

 でも、義昭は殺されんかったんや!?


マタスケ

 三好家も最盛期を築いた三好長慶の死後は内部がゴタゴタし始めてて、この将軍殺しをきっかけに対立が表面化すんねん。奈良にいた義昭をも殺すのは反対する者も出て、結局幽閉することで落ち着いた。


ヨシロー

 けど、逃げた?


マタスケ

 そう。義昭は兄の家臣たちに守られて奈良を脱出し、近江に逃げた。元々、父の義晴や兄の義輝も京都から逃げたときは近江に行き、六角家や朽木家など近江の勢力に支えられて三好家と対決してた。その前例に習ったんやろな。


ヨシロー

 あれ?義昭は越前から美濃へ移ったってなってたぞ!?


マタスケ

 実は、それまで強力な味方やった六角家が積極的に支援してくれなくなってな。前に比べて力が落ちてたからやろな。で、仕方なく受け入れを表明した越前朝倉家を頼ったんや。ただ、朝倉家も積極的に京都へ上る姿勢は見せてくれなかった。


ヨシロー

 何でや?


マタスケ

 一向一揆のせいやね。隣国の加賀は一向宗という宗教勢力が支配してて、朝倉家と敵対関係にあった。それだけでなく、越前国内にも一向宗の門徒がたくさんいて、京都に遠征する余裕はなかったんや。


ヨシロー

 要は、頼りにならんかったんやな。


マタスケ

 そう。で、信長を頼った。


ヨシロー

 やっと()()がわかったわ。将軍さんを帰らせるのに、信長が一肌ぬいで()()したろうっちゅー話やな。


マタスケ

 その通り。


ナレーション

 お後がよろしいようで。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ