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鹿耳シェフのおいしい料理  作者: 水無月真宵
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立ち直らなきゃ

時刻は6時をこえただろうか、カーテンの隙間から朝日が差し込んでくる。外から鳩の鳴き声が聞こえる。

おばあちゃんが亡くなって3日、何もやる気も出ずに布団の中に潜り込んでいた俺の名前は風切龍翔、高校一年生。

いつまでもこんなんじゃダメだ、気持ちを切り替えなきゃ!

俺は布団から頭を出すと小さく伸びを一回と大きなあくびを2回ほどした。

ボサボサの寝癖のついた髪を整える。

今日はよくきまらないな。

制服に着替えると鞄を持って靴を履き始める。

おばあちゃんに家事全般をしてもらっていたからほとんど家事が俺はできない、強いて言うならお風呂を沸かすことと小さい頃によく母さんと作っていた特性カレーを作ることぐらいなものだ。

ドアを開けて鍵を閉め、鍵を鞄の中に入れ歩き始める。

俺が住んでいるところは周りを山に囲まれた山の中。

だからと言ってはなんだが道を歩いて入ればシカやイノシシといった山に住む動物をよく見かける。

都会からしてみれば警察が出動する騒ぎだがこの村ではそこまで驚かない。イノシシは凶暴だから気をつけないと行けないけど。

今日も空は青いなーとかなんの変哲も無い普通なことを思いながら学校に向かいながら歩く

ガサッ!

なんだ?

山の中に何かいる!

ガサッ!ガサッ!

音は大きくなっていく

「なんだしかか。」

山から飛び出して来た鹿は道の真ん中に倒れてしまった。

「おい、お前怪我してるじゃねーか、無理するんじゃねえよ、今人読んで来てやるから怪我の応急処置だけさせてくれ。」

鹿はおとなしく体を触らせてくれた。

「そこまで傷は深くなさそうだけど血がまだしっかり止まりきってはいないからこれで・・・ヨシッと」

おばあちゃんにいつかもらったハンカチを鹿の怪我した足に巻いてあげる。

そうすると鹿は立ち上がり山の中に帰っていった。

「良いことをしたなきっと天国のばあちゃんたちもきっと喜んでるな。」

鹿を見送ると俺は再び学校に向かって歩き始める

「よっ!やっと学校来るんだな。」

そう挨拶してきたのは昔からの親友の猿渡和也。

「まあな、やっぱり気持ちを切り替えないとって思ったんだよ。」

「そうだな、だけどよー父さんも母さんも亡くなってただろ。正直そんな無理しなくてもいいんだぜ。あんま無理するなよ。」

俺の父さんと母さんは6年前に東京に出かけていた時に交通事故で亡くなっている。

「いや、無理なんかしてないよ。いつまでもシクシク泣いてたら父さん母さんそれにおばあちゃんに顔が上がられないからな。」

「そうか。それだけどお前家事何もできないのにどうするんだよ。」

「すまん」

俺は手を合わせ和也に頭を下げる。

「おいおいやめてくれなんか変な感じだろ。今日は俺の家でご飯は食べてもいいけど昼はどうするんだ?」

「忘れてたーーーー!」

「マジかよ」

そんなことを話しながら話していると学校に着いていた。学校では心配もされたが何事も変わらずに1日が終わった。



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