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僕は小説が書けない。世界は幸福なのか、不幸なのか、僕には皆目分からないからだ(´・ω・`)

作者: カジュアル

ハッピーエンドはご都合主義だ。なぜなら嘘だし、そしてバカだからだ。上手い話が有るはずない。あんな物を作る連中は、きっと次に、高いアイテムを売りつけてくる。僕にはすべて分かってる。あなただって分かってるはずだ。あなたの部屋には何がある? ライトノベルか? ブルーレイディスクか? 漫画か? ゲームか? 音楽か? 多くのそれらが希望を唱える。様々な手練手管で、僕らの人生を肯定する。ストレートに前を向いたり、あるいは絶望の中に、静かな希望を匂わせたり。そのレパートリーは呆れるほど多様であり、今この場では筆舌に尽くすこと到底かなわぬが、しかしそんなものはおもちゃなのだ。大切なのはただ一つ、それは一言に集約できる。つまりこういうことだ。

「お買い上げ、ありがとうございます」

人生の光とは、僕らの明日とは、すなわち営業スマイルに他ならないのだ。こんなものは無意味だ。いっそ覚せい剤でも食えばいい。カルトに入るのも良いだろう。周りがどう思おうと、それが当人にとっての真理なのだ。世界に対する回答なのだ。

幸福論者の唱えるそれらは、人生に対する降伏を意味するのではないか。僕にはそう思えてならない。


だから僕は絶望を描く。人間の影を引きずり出し、白日に晒して処刑する。支柱引き回しの末、打ち首獄門の刑に処す。凌辱し、犬ともまぐわらせ、親兄弟をえぐり、槍で突き、油で煮て、墓を暴き、焼き捨てる。これが世界の答えなのだ。手心抜きの、実際なのだ。

本当にそうだろうか。こんなもの、ヒステリックな逆ギレに過ぎないのではないか。好きな女の子に振り向いてもらうため、あえてちょっかいを出す。そんな心理と同じなのではないか。

幸福論者の極論と何ら変わりない、つまり負のご都合主義と言えるのは無いか。

これもまた、頭の中はお花畑。咲いているのは彼岸花とかスノードロップとかだろう。


白と黒とじゃ話にならない。なぜなら世界はグレーなのだから。

清濁併せて人間なのだ。人という字は、二つの川の交点なのだ。間という字は、そのまま中間を意味する。今適当に考えたことだが、きっとそうに違いない。

二つを同じに扱おう。入り交じり、引いて見ると灰色になる、人間の実像を、あくまでも中立的に扱おう。

きっとそれが正解だ。本当にそうか? 嘘をつくな。お前もあくどいアイテム売りだろ。

同じってなんだ、中立ってなんだ。誰がそれを決めてくれる。お前か? つまりお前は神か。なんだつまり、これは宗教の宣伝だったのか。新興宗教お前教のお布施集めだったのか。なるほどなるほど、親に聞いてみたところ、うちは真言宗らしいです。間に合ってます。ごめんなさい。


だけど、なら僕は何なのだろう。ハッピーエンドもだめ、バッドエンドもだめ、その中間もだめ。ならいったい、どこに立てば良いんだろう。ノンフィクションをありのままに書けばいいのか。いやそれもダメだ。情報を取捨選択せねばならない。そこに書き手の主観は無いと、何を根拠に言えようか。

ハッピーエンドはご都合主義だ。ある日僕はそう思った。けれど同じことだった。バッドエンドもご都合主義だ。そもそも、人という生き物自体がご都合主義だ。

小説なんて書いてられねー。こんなもん、みんなよく書けるよね。(´・ω・`)

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― 新着の感想 ―
[一言] いいと思う。 他のくだらない知ったかぶりのエッセイよりよほどいい。
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