表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法?時代は変身でしょ?  作者: 葛之葉
異世界でヒーローバトル始めました
5/29

喫茶店ボロンゴ

瞬きをした瞬間、英雄の見ていた風景に様々な色が表れた。


「‥転生した場所がこことは‥ファンタジー小説とか読んだことあるけど、予想外の展開だよこれは」


何故か英雄はカウンターのある席に座り、カウンターの上にはホットココアらしい色の飲物が置かれていた。


「ん?どうしたんだい英雄君?ココアが覚めてしまうよ?」


と、目の前のダンディーな口髭を生やしたエプロン姿の、多分[おやっさん]が怪訝な表情で言ってきた。


「‥おやっさん?」


「なんだい英雄君?」


どうやらおやっさんで間違えないらしい。


取り敢えず周囲を見渡す、どう見てもファンタジー色皆無の近代的な喫茶店の内装だ、テレビやPCまである。


「キョロキョロして、そんなに珍しい物でもあったかい?見慣れた喫茶店だろ?この[喫茶ボロンゴ]はさ?」


激しく見慣れない喫茶店を見慣れたと言われたが、恐らくそう言う設定なのだろうと納得する英雄。


「あの、マスター‥ここって地球ですか?」


「‥マスターって‥急に呼び方が変わると何か他人行儀に感じるぞ、英雄君?」


「あ、その、すいませんおやっさん‥」


「いや、まぁ構わないけどね‥ところでチキュウ?それは何だい?」


この返答で、近代的な喫茶店から予測した地球の文明等は、設定で付いているだけだと解った。


「あ、何でもないです‥あの、おやっさん‥テレビ付けてもらっても良いですか?見たい番組が有りまして‥」


「ん?構わないけどさ、どのヒーロー番組を観るんだい?」


詳しく聞いたところ、テレビは映るがヒーロー番組しか無いらしい‥しかもこのテレビやPC等はこの世界ではオーパーツ、つまりオーバーテクノロジーの塊なんだとか。


「はっはっは‥私が昔冒険者時代に集めたって何度も話してるじゃないか、ホントにどうした英雄君?大丈夫かい?」


何だか無理矢理辻褄併せてるみたいだが大丈夫だろうか、と若干不安になる英雄。


「まあ、外の空気でも吸って頭をリフレッシュしてきなよ、英雄君!」


そう言われ、これから第二の人生を過ごす世界の事も知らないとな、と思い立ち言われた通りに散歩に行くと言い、好物のココアを飲み干して店の外へと向かった。


外に出る前に、思い出したかのようにおやっさんに振り向き声をかける。


「あ、おやっさん‥その今やってる番組の[録画]って出来るかな、超力刑事シャリタンの」


「[録画]かい、ああ、やっておくよ」


どうやら録画まで出来るらしい。


帰ったら見ようと決めて、今度こそ英雄は店を後にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ