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 かつて、こことは違うどこかに、私たちが知っている世界とは別の世界があった。

 そこには人間や動物はもちろん、モンスターや妖精っていう、私たちの世界には存在しない生き物もいて、みんなが仲良く…とは言えないんだけど、まあ何とかそれなりに、いい感じで暮らしていた。

 そう。つまりその世界は、いわゆる私たちが言うところのファンタジー世界……剣と魔法の異世界だったわけ。


 でもある日、その異世界は壊滅してしまった。

 原因は、全ての生き物を巻き込んで勃発した世界規模の大戦争…。

 世界そのものを壊滅させちゃうような戦争ってどんだけだよ!?って思うけど…まあ、私たちだって本気で核戦争とかしたら地球なんか余裕でぶっ壊れちゃうって言うし、それとおんなじようなもんかな?とにかくそれでその異世界は、生き物なんて住むことが出来なくなるくらいにバラバラになっちゃったんだ。

 それに怒ったのは、その世界の神様。

 いや実際には、ほんとに神様っていう存在がいるのかどうかは誰にも分かってなくって、なんていうかそういう、「世界をまるごと管理」してる感じの、「私たちには認識できないようなずっと高次元の抽象概念」っていうのが正確な言い方らしんだけど……。ややこしいからコレ、神様ってことでいいよね?私も今、自分が何言ってるのか全然意味わかってないし。

 とにかく、その神様的な概念的な人が異世界を壊されたことに怒っちゃって、その犯人に罰を与えようって思ったらしい。つまり、「どの生き物が原因でこんな悲劇が起きたの?」ってことを調べて、「そんな野蛮な生き物なんか嫌いっ!絶滅しちゃえ!」って思ったわけ。

 神様、だいぶ過激だな…。


 そしてその計画のために、神様は壊滅した異世界の欠片を、6個の別の世界として再構築した。と言っても、元々100%完成されていた異世界を6等分したわけだから、単純計算でも15%くらい?の未熟な世界がいっぱい出来ただけなんだけどね。

 そんでその異世界から分割された世界(異世界になる前の世界だから、『亜世界(あせかい)』って呼ぶんだって。下らね)に、もともと異世界に存在していた生き物を、それぞれの分類と性別ごとに割り当てた。つまり、『人間』、『モンスター』、『妖精』っていう3分類と、それぞれの『男』と『女』。3×2の掛け算の合計6種類を、分割した6つの『亜世界』のそれぞれに割り当てたんだ。

 異世界を壊滅させるような野蛮な生き物なら、きっと割り当てられた『亜世界』だって、そのうち勝手に壊滅させちゃう。だからこのまましばらく放っておいて、異世界を滅ぼした犯人の生き物が絶滅するのを待って、そのあとで生き残った人たちだけで改めて新しい異世界を構築すれば、もう二度と悲劇が繰り返されることはないんじゃね?っていうのが、神様の思惑らしいんだけどさ……。


 いや、ツッコみたいとこはいっぱいあるよ?あるんだけど、とりあえずさ…。

 全然関係ない私を、そんなめんどくさい話に巻き込まないでもらえないかなあ…?

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