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すみませんが、誰か助けてくれませんか?え?そんな余裕はない?ではさようなら  作者: 南瓜
序章 始まりは計画的に、終わりは唐突に
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040 他人任せ


『また何かあったら連絡するからー。次、電話する時は良い返事を期待してるからね』

「態々すみませんありがとございます。よろしくお願いします」

『んじゃ待たね!』

「はい、失礼します」


プッ

ツーツーツー


「…………はぁ」


榎本さんからの電話はいつも疲れる。テンションの浮き沈みが激しくてついていけない。

……というのは嘘で、単純にウザい。


結局俺は「蒼君だけでも帰ってきて!」と気色悪い声で縋ってくる榎本さんの要求を受け入れなかった。

俺が他の生徒達を巻き込んでしまったから俺だけが戻る訳にはいかない……、という罪悪感からではない。そんなもの、これっぽっちも思っていない。

理由はただ一つ、


面白そうだから


これに尽きる。

せっかく異世界に来たのだからもっと遊んだり引っ掻き回してから帰らないと勿体無い。

まだ、帰らない。

まだ。


「……寝るか」


思えばかなりの時間、榎本さんと話し合っていたと思う。

ひたすら榎本さんが蒼君帰って来てコールを俺が無理です、と返すだけだったが。


今日は久しぶりに、碓氷さんの事を思い出した。碓氷さんと仲の良かった榎本さんと長時間話していただろうか?

俺は碓氷さんは初めてあった時とその後のギャップが激しかったのを思い出す。

初めの頃は有栖川支部長の忠実な部下という印象だったが、実は食べ物の事しか頭になかった。第一秘書というのも一番部下の中で有能だった碓氷さんを有栖川支部長が食べ物で釣って秘書にしたというエピソードは衝撃的だった。

優しい姉の様な存在だ。本当の姉にはそんな事して貰った覚えは一度もないけど。

碓氷さんみたいな姉が欲しかったな〜。

今更思い出しても何にもならない。



1年前に

碓氷 真理子は死んだのだから。



異能者の世界とはそういうものなのだ。

いつ誰が裏切るか分からない。

いつ政府に、もしくは敵対している組織に乗り込まれるか分からない。異能者の組織に所属しているということは、そういう恐怖が付き纏う。

組織の監視下で普通に生活していてもどこから情報が漏れるか分からない。ハッキングされるかもしれない。


そしたら、異世界なんてあまり危険に感じない。

唯の人間に剣を向けられてもいざとなったら殺せば済むのだから。

町で普通に暮らしていればまず魔物に遭遇しないし、遭遇したとしても俺は戦わずしてさっさと能力で誰よりも遠くへ逃げられる。

でも魔王軍とかは勘弁してほしい。

流石に俺でも無理がある。

いくら魔法の上達が早いとはいえ、何千、何万という魔王軍に勝てるわけがない。


「……そういえば、和秋達は元気にしてっかな」


城で自由に行動出来ない和秋達を憐れに思う。

和秋達や他の勇者勢が魔王軍を倒してくれなければ俺は思い通りに行動する事が出来ない。


「気長に待つしかない、か…」


それでもこの異世界で能力だけで生き残る事は出来ないだろう。魔物がいるなら尚更だ。

明日、レオナルドさんに魔物の討伐の仕事をを積極的に回してほしい、と頼もう。


はい、ここでキャラ紹介入ります。


有栖川 春人(はると)

NFIOの日本支部長兼アジア支部長。

黒髪金目。実は22歳だったりする。いつも命令口調で偉そう。実際偉い。自分が認めた人だけ譲歩する。実力がある人は力でねじ伏せても戦力に入れる主義。実家はお金持ちで本人もエリート。世界で活躍中の有栖川グループ(笑)

能力:???


碓氷 真理子

有栖川の第一秘書。

黒髪黒目で、いつも低い位置で髪を纏めていた。凄く有能だった人。1年前、NFIOに潜んでいたスパイに遭遇、結果相討ちで両名死亡。没年28歳。主人公のお姉ちゃん的存在だった。食いしん坊系女子。

能力:透過


榎本 知佳

NFIOの情報部部長。29歳。

茶髪茶目のボブで笑顔がシニカルな人。

死んだ碓氷の親友。お昼友達。

テンションによってキャラが変わる。色々冒険してます、な人。

能力:空間転移

世界で10人もいない異世界渡りが出来る『旅人』の称号を持つ。能力故に、神出鬼没。



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