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INTEGRATE!~召喚されたら呪われてた件~  作者: 古嶺こいし
第八章 駆け抜けた先
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第三の門番.3

「なん──!!!?」


風か塊が突っ込んでくる。

咄嗟に結界で防御すると、ゴガガガと音が鳴る。その度に結界が損傷し、外側から破壊されていった。


(やっぱり、こう連続で衝撃を与えられると弱いな。でも、破壊された分張り直せば良いだけだ!)


風の刃が結界を切り刻みながら跳ね返っていき、沈黙した。


「なんだあれ」


「…………あ、全部ここに閉じ込められてるんだね………」

「…………やばくない…?」


後ろでコソコソと何かを話す双子。

何の事だか分からないが、なにやら先程の風の塊と関連性があるらしい。


「迷わせるだけじゃないのかよ!!」


そんな中、突然の襲撃に驚いたニックが前方で焦りにじませていた。


ただでさえ集中力いるってのに、妨害まで入るのかって感じだ。だが、その声を合図としたように四方八方から氷の塊や岩の槍やらが吹っ飛んできた。


「!!?」


「あわわわわわ!!!!」

「ごめんなさいごめんなさい(てい)の良いお手軽な盾として使っててごめんなさい!!!!」


「犯人お前らかぁ!!!」


逃げ惑うニックが、同じく逃げ惑う双子に激怒していた。そして怒られた子供のように泣きながら謝りたおす双子。なになに?どういうこと??


とはいえ飛んできたものは無視することは出来ないので、ネコとアウソとで逸らしたり破壊しながらニックに再び問いただすと、この鏡の世界に閉じ込めた物なんかは、閉じ込めたモノが侵入すると、それ目掛けて飛んでくるらしい。


双子を黙って見ると、全力で顔をそらす双子。

一体どれ程のモノを鏡のなかに閉じ込めて来たのか。


「うおおおおお!!!?」


さりとてどんだけ双子が反省をしようとも、閉じ込めた攻撃は止むことはなく、それどころか益々勢いを増して四方八方から飛んでくる。合間に変なものが混じっているのが気になることろだが、そんなものに気をとられている僅かな隙すら命取りになる。主に双子の。


そう。この攻撃は全てが双子に向かって飛んできていた。


「ニック!!ニック!!どれが本物!?」


「反対方向だっつの!!!お前は魔力探知が出来るだろうが!!目を使うなっつってんだろ!!!」


「アウソこっちよ何処に行くの!!」


「え!!?」


「まって何がなんだか分からなくなってきたんだぞ!!」


双子を抱き抱えつつ、ニックに言われた通り魔力探知してみるが、普段粒子ばっかり使ってたもんで咄嗟に切り替えられない。

それでも攻撃を避けつつ魔力探知でニックを見付けた。


そこで、ようやくニックが何を見て鏡のなかを進んでいたのかが判明した。

床がぼんやりと発光していた。

それが鏡のひとつへと続いている。


これを見ていたのか!


『──ふーむ、やはりこんくらいでは足りないか』


「!?」


スイキョウの声が聞こえてそちらを向いたのだが何もいない。

すると、何故か攻撃の波がおさまった。

終わったのか?


「? 攻撃が緩んだぞ!!今のうちだ!!」


ニックの声で慌ててそちらへと駆ける。

すぐさま示された鏡へと飛び込むと、ふわりとした浮遊感。


あれ?なんだか嫌な予感かするぞ。


下を向くと、何処までも床のない空間へと放り出されていた。

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