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素材を集めよ!.1

「予定が変わった!?」


「そーなのよ…、まったく迷惑な話だわ」


ブスッとした顔でキリコが野菜ゴロゴロのスープを口に運んだ。


「なんでも、防具服を先に注文してたのに、どっかの金持ちがそれを横取りしたあげく、素材がないから、アタシの仕上がるのが次の素材が来て作り上がるのが7日後だって」


「何に使うんですかね?女性ものの防具服なんて」


「さぁ?」


女性ハンターは少ない。

ましてやキリコの頼んだものは特殊なものだった。使う機会などそうそうあるはずがない。


「てことは、ここに滞在するのが長引くってことですか?」


「そーね」


カリアの言葉に溜め息が漏れそうになった。ようやくこの街から出られると思ったのに。

ちなみに今も店内に流れる音楽でゴリゴリ体力が削られては回復を繰り返している。辛いわ。

どんなに食べ物がおいしてくても、常に風邪引いている状態だと嫌な気持ちになってくる。


「でも、流石に7日もいるわけには行かないからね。せっかくだし、荒稼ぎをしながらランクを上げようと思ってる」


「?」


どういう事だと、皆してカリアを見る。


「ハンター依頼を通じて材料を集めるんよ」













キリコが店主と交渉して必要なリストを貰ってきた。


なんか店のなかで揉めてる様子だったから心配だったけど、無事目的は達成できたみたいで安心した。


「なんか、軽く喧嘩みたいになって、取れるもんなら取ってきやがれって、全部綺麗に持ってきたら半額にしてやるって言われたわ。儲けたわね」


嬉しそうなキリコがリストを指先で揺らす。

急所一撃で仕留めるのはキリコの十八番ですからね、半額間違い無し。


そもそも注文してたものを横取りさせたのが良くなかったからな。オーダーメイド横取りってどういう事だ。

手に入れても着れなかったら意味ないだろう。


「さてと、まずはパーティーランクを確認しないと」


「そういえば、オレ達はどのくらいのランクなんですか?」


個人のハンターランクは皆高ランクだが、パーティーランクとは関係がない。


「アウソ、覚えてるよ?」


「……………………一年以上前に確認しただけなので覚えてないです」


「そうよねぇ」


どんだけパーティーランク無関心なんですか。


「まずは確認してからね。そっから依頼を決めるよ」

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