表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
237/745

良薬は口に苦し!!

オレいつ契約したんだろう?って思うほどに、あっさりオーケーしてくれた。

風龍は気紛れというのは嘘なの?


頼んで数秒後、キリコが行ったゴーレムの方で、凄まじい竜巻が発生した。


(ちょっとあの大きさ、キリコさん飲まれてないですよね大丈夫ですよね?)


心配になったが、今は自分も心配している余裕はない。

目の前の竜巻を見つめながら、どうしようかなーと考えていると、突然ネコが尻尾をしならせて、竜巻の中に何かを放り込んだ。


「何入れたの?」


『んー?これ』


ネコが尻尾を持ち上げると、尻尾の先にスライムが。


いつ持ってきたの、それ。


「ん? え!」


「は?」


アウソの困惑した声で、アウソの視線を追うと、リューシュの解体中で半分ほどの大きさになった尻尾の先、その下からヒビが入っていた。いや、それだけならまだ良い。

問題は更にその下。


亀裂の隙間からウゴウゴと異形な手足がコンニチワ。


「………」


もうやだ、この二日間鳥肌ばっかり立ってる。

しかもヒビは増えてる。ヤバくない?これヤバくない?


グロ通り越してホラーだよもう。


やだもう帰りたい!帰る家なんて無いけど!


「どうしようこれ、どうしよう。埋める?」


「埋めてなんとかなるんなら埋めるけどさ」


アウソ軽くパニックを起こしている。

そういやホラー苦手だったもんな。


雷の矢を使って阻止できるならやりたいが、あいにく今の状況では使うとドカンだ。


ーードカンッッ!!!!!


「!!!!!」


「!!!!!」


『!!?』


突然の爆発音に全員同時に肩が跳ねる。

振り替えると、黒い柱があらゆるところから突きだし、それを追って小型犬程の透明なものが飛び出てきた。


その瞬間、オレは風龍が大喜びしているような感覚を捉えた。思わず上を向き、目を見開く。空から魔力の塊がたくさん集まってきていた。


「待避、待避ー!!」


叫びつつ、慌ててこそから飛び退くと、空から竜巻がたくさん降ってきた。まるでネズミに食らい付く蛇のように、獰猛に、躊躇なく。次々に突き刺さる。


もちろん、オレ達にはお構いなしに。


「うわあああああーー!!!」


「しぬ!しぬ!!」


『ニ"ャアアアアアーーー!!』


その最中、駿馬は驚きのあまり主を振り落としてダッシュで逃げ出し(もちろん追い掛けたが追い付けるわけがない)ネコが恐怖で動けなくなっているのを回収したりしていたが。

風龍がはしゃぎながら的確に火種蟲柱へと竜巻を落とし、それに巻き込まれて黒と透明の物体がギュンギュン回る。それから命からがら逃げ惑うオレ達。どんな地獄だ。












竜巻が消えたのは、スライムが火種蟲を全て食べ尽くしてからで、その頃にはオレ達は屍のように疲れ果てて地面に突っ伏していたのであった。


今回の教訓。


風龍は使えば強力だか、副作用もヤバイ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ