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休養中.3

クユーシーの後を追って、村の外れにある泉へとやって来た。しかしその泉は酷く濁り、黒い油のような物が浮いている。しかも水位がとても低くなっているようで、普段水に浸かっているだろう水草が剥き出しになっていた。


「ウンディーネ!ウンディーネ!出てこられるかい?」


クユーシーが手を口許にしてウンディーネを呼ぶ。


ゴポッと粘着性のある音を発しながら、ウンディーネが顔を泉から出した。しかし、そのウンディーネの姿も昨日とは違い体が黒く変色し、表情も苦しげだった。


「何でこんな…、昨日の泉は澄み切っていたのに」


「アウソは元の泉しってんの?」


「ああ、何回か見てる。救援を要請したときも、ここでウンディーネを復活させたんだ」


復活ってことは、あの時やっぱり消滅してたのか。


「いつから?」


「わからないんです。精霊達が騒いでて見に来たらこんな事になってて…」


クユーシーの顔色が悪い。凄くショックを受けているのだろう。


だけど、悪魔も魔物もいないのに、なんでこんな事になっているんだ。

毒か?

戦いの影響で地殻変動でも起きた?


考えていると、隣でアウソが上着を脱いでいた。


「何してんの?」


「ウンディーネには凄く世話になったから、放ってはおけんさ」


「いや、それはオレもだけど。まさか潜るの?」


この黒い水の中に?


「うん」


頷くアウソ。

マジか。


いや確かに潜った方が色々分かるかもだけど、こんな視界が悪い水に潜って何かあったら。


「~~~っ!わかった!オレも行くわ!」


「ライハさんも!?」


クユーシーが驚きつつオレとアウソを交互に見る。何かあっても二人なら、何かしらの対策は取れるだろう。


幸い泳げなくはないし、何かあったら即ネコに連絡して引き上げてもらおう。


「ネコは何かあったときの為に待機!」


『あ、はい』


最近待機多いけど、多分絶対こいつは嫌だと言うだろうからな。


「俺はいいけど、てか、ライハ息どのくらい持つば?」


「……………頑張って30秒」


「潜って上がるだけしか出来ねーじゃねーかよ!」


突っ込まれた。


「あの、それなら良いものを持ってるので少し待ってて貰えますか?」

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