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目指すはモーク湖

ウォルタリカの国境付近にあるこの街。ニャノー街は、首都を含めてもなかなか大きな街らしく、街中に高層ビルのような建物が建っていたりする。


コンクリートとは違う材質で作られた黒い素材の石。それに横向きに波紋がついていて、ビルの形もあいまって、黒い刃物の切っ先にも見える。


そして一番不思議なのがビル以外の街の建物がほぼ三階建てで統一されており、何の為に立っているのかも分からないトーテムポールの様な柱があちらこちらに立っている。しかもこの柱はとても高く、三階建ての建物を抜いて更に二階程の高さで揃っている。


なんとも不思議な街だ。


「この柱は要柱エーコーツアって言って、地下都市へと変わるための大事なものなんよ。といってもあるのはこの街を含めても10の街くらいで、他の町は元々地下に潜れるようにしているか、船で雪上を移動するか、湖へと集まる」


「湖?」


「冬眠の季節でもウォルタリカの湖は凍らない。その周辺も雪が高く降り積もらないから冬眠の季節になるとそこへと集まる人もいるんよ」


「へえ」


凍らないってことはスケートは出来ないのか。


ところで。

後ろを振り返り二人を見るとまだ寒そうにしていた。モコモコを着ているんだが、やっぱり育った地域で耐性が変わるんだな。


オレも寒いけど、耐えられない程ではないし。

ネコが小さくなってフードに収まっているので首筋が暖かいってのもあるが。


カリアなんかはっきり言って長袖に変わっただけで、秋に着るような服だ。

そこらの住民もカリアと同じ感じか、下手したら半袖の奴もいる。


「三日もすれば慣れるよ。さて、はじめの亀裂は何処だったかな」


カリアが地図を開く。


古い地図だ。様々な書き込みをしている地図を眺めながら、印のついていた場所を思い出しながら示していく。


そのなかで比較的近いのがモーク湖の亀裂だ。

そのまま、まっすぐ北を目指せば辿り着く。

ただ今回はいつものように駿馬を頭のおかしい速度で飛ばすことは出来ない。雪や氷が残っているのでスリップを起こす。


「ちょっ、暴れるな!!」


灰馬に雪国用の馬具に付け替えてからいざ出発。

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