高ランクハンターになりました!
包帯グルグル巻きにされてようやく解放された。
危うく神聖魔法を掛けられるところだった。
必死で頼み込んで魔力中毒を起こしやすいから本当に止めてくれと泣き付いてようやく諦めてくれた。
「まさか7針縫うとは」
鍼麻酔で左腕の傷を縫い、包帯を巻かれた。
ネコと協力すれば治るのにと思ったけど、まぁいいや。
受付に行くと試験官とおばちゃんが待ち構えていた。
「おめでとうございます!ライハ・アマツ様、こちらが今回のハンター試験の認定結果になります!」
出された紙に書かれたのはオレの名前と、ハンターランクC+の文字。
そして認定者ジウ・チョジュンと書いてあった。
「ハンター登録証に記載しますので提出をお願いします」
「はい」
首に下げていた登録証を提出する。
なんか最近首回り下げるもの多くなってるな。そろそろ整理しないと。
おばちゃんが手袋を嵌めて、サグラマの本ギルドでやったように認定証の文字を登録証に写した。
登録証のランクの文字がG-からC+へと変わった。
「どうぞ、これで個人的に受けられる依頼が増えます。あとランクが上がれば遺跡や洞窟、迷宮にも潜ることが可能になります」
「遺跡?迷宮ってなんですか?」
「遺跡は過去の人魔大戦時の廃れた都市や、大昔の何かの儀式の跡が危険区域の奥の方にあります。基本一般人や低ランクのハンターは立ち入り禁止ですが、Cランクのハンターから立ち入りが出来るようになります。迷宮は高危険ランクの魔物が住み着いて、独自の生態系を作り上げている場所のことです。奥には希少な原石が転がっているので、腕を試したい方、稼ぎたい方、修行をしたい方が潜られますが死亡率がとても高いので自己責任になります。こちらもCランクから入ることが可能になります。よろしければ華宝国の遺跡や迷宮のおすすめの場所を教えますが?」
べらべらと説明されたが、カリア達と合流しないといけないので「考えておきます」とやんわり断った。
「知りたくなったらいつでも聞いてください」
「ありがとうございます」
軽く頭を下げて、受付を後にした。
ギルドを出て集合場所の店に向かおうとすると、出口になんとカリア達の姿があった。
迎えに来てくれたのか。
「おめでとう。これでライハも高ランクハンターの仲間入りね」
「ヒヤヒヤしたわよ。まだ改善点はあるけど、よくやったわ」
「あの最後のやつ、よく勝てたな!!」
めっちゃ頭をワシワシされた。
多分腕とか肩周りに包帯を巻かれていたから譲歩してくれたらしい。普段は肩を叩くからな、気を使って貰ってあれなんだけどスゴく恥ずかしいんだが。
『やったじゃん!おめでとう!』
「ありがとう!オレ一人でも頑張ったよ!」
よく考えたら見世物の時は、知らなかったけど、ネコと繋がってたし。本当に一人で戦い抜いたのははじめてだったかもしれない。
「さあ!今日はお祝いよ!飲みまくるよー!!!」