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ハンター試験.4

ルキオでザラキから会得した魔力と氣の合体技。技名、纏威マトイは巻き込んだ魔力の量によって威力が変わってくる。


故に魔力コントロールは慎重にやらなければならない。


「しまった間違えた」


目の前で角兎が壁に軽くめり込んでいた。

上から折れた角が降ってきて地面へと転がる。


慌てて角兎を確認しに行くと綺麗に気絶していた。加減を間違えてごめんよ。


「D+試験合格です。次に挑戦しますか?」


「挑戦します」


今度はもうちょっとコントロールを頑張ろう。












ーーカリア視点ーー



「ほぉ、これは予想以上だったね」


カリアは腕を組ながら下の闘技場で戦うライハを見ていた。

初めの対戦相手鎌猪は群れで行動している分連携攻撃が得意だ。今回は五匹と少な目であるが、それでも連携は申し分無いに見えた。

それでも初心狩人ハンターには手間取る相手で、いかに一匹一匹を素早く仕留めるかが勝負の鍵となっている。


それをライハは魔法と鍛えられた身のこなしで次々と鎌猪を葬っていく。


元々ライハは脚が強い。


なので今まで徹底的に足腰を重点的に鍛え上げ、ついでザラキの山で楽な体の使い方を考え出した結果が、あの動き。


このままいけばキリコ並みの動きを習得できる可能性もある。


次のグーヴォは素早い相手である。まずは動きを止めるために魔法使いや弓使い以外はまず追い駆けっこから始まるのも珍しくはない。

グーヴォは鳥馬に使われる事もあるから、野生であっても体力は桁外れだ。


だから結構な狩人が戦う前に体力切れで苦戦するのだ。


それをライハはわざと怒らせることによって逆に己を追い駆けさせる様にして仕留めた。


狩りは頭を使う。


使えないやつは死ぬだけである。


そして、一番厄介なのは白・角兎だ。

見た目に騙されてはならない。あいつのせいで毎年何人の狩人が亡くなっているか。


耳と目で不意打ちは封じられ、体のどの部位も凶器となり、攻撃力は鬼。おまけに魔力を体毛に纏わせているから魔法の効果はいまいち。

やるなら物理で、逃げられないよう素早く、そして一発で仕留めるべき相手だ。


それを。


「ヒュウ!」


思わず口笛が出た。


一瞬、ライハの足回りの空間が歪んで見えた。

あれは魔力の濃い場所で起こる景色の屈折現象だ。


ライハに向かってくる角兎、ライハは突き刺してこようとしている角を上手く受け流しながら、濃い魔力を纏った蹴りを角兎の顔に回し蹴りを叩き込んだ。

次の瞬間、角兎が凄まじい回転をしながら壁にめり込んだ。


アウソが唖然とし、キリコが大爆笑をしている。


「あれがザラキが言ってた秘密技か。面白い」


カリアは自分の口角が上がるのを感じていた。

ライハがどこまで上がれるか、楽しみだ。

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