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出港

遅れてしまいました…

快晴、順風、帆にたくさん風を受けて船は進む。初めはゆっくりだが、次第にスピードが増し、波を切るように進んでいく。


そんな中、オレは酔った。


あらかじめ陸近くは揺れると聞いていたが、予想以上だった。

何この揺れ方。上下左右にまんべんなくシェイクされている気分だ。


なるほど、これは朝御飯を抜いてきて正解だった。


「大丈夫かー?」


「大丈夫に見えるか?」


「だよな。昼までの辛抱さ。昼になる頃には陸からだいぶ離れるから、揺れも治まるはずさ」


「こんなにも昼が待ち遠しいの初めてだわ」


空を見上げながら雲を眺めていると、雲の切れ間から見覚えのある姿があった。


「風龍だ」


「どこ!?」


「ほら、あそこ」


指差すが、風龍はアウソが見付ける前に雲の中へと消えてしまった。いつもタイミング合わないな。

遠ざかる陸地を見詰めながら、ジュノの世界樹を探してみたが、崖と岩壁に覆われたジュノらしき場所をどんなに探しても見付からなかった。本当に不思議な木だ。


「なぁ、そういえばカリアさん達は?」


「なんか、珍しくキリコさんが具合悪いっていうからその介護」


「マジで!?」『マジで!?』


ネコと被った。

寝てると思ったのに話し聞いてたのか。


「もともと種族的に水にそこまで強くないのと、なんか疲れかなんかでって言ってたから、多分明日には復活していると思う」


水に強くないって、意外な弱点発見。


「あと、今回は俺らが原因で色々あったから、心労もあったんじゃねーの」


「それは正直すまなかったと思っている」



昼近くになってくると、酔いが引いていった。波が少しマシになったからかも知れないけれど、何より馬酔い地獄に比べたらマシだね。余裕です。


「けっこう小さくなったな」


陸も遠くに行き、ザラキの山も小さくなっていく。

船旅は三日ほどで、途中龍の縄張りを抜ける時に荒れるらしいが、まぁ大丈夫だろう。

次話は夜更新ですー!

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