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00.設定資料

 小説執筆に必要な諸々の設定を載せています(ネタバレ多々)。そういうのを気にする方は読まずに飛ばして下さい。一応、これを閲覧しても問題はーーないのでは、ないんじゃないかな、ないと思うんだ。なんとかなれ。

・あらすじ


 人より視力が良くて観察眼に優れる高校生・木之本心(きのもとこころ)は、周りの様々な良し悪しを見極めては、面倒に感じた事柄の一切を避けて通る毎日を送っていた。その日も同級生の誘いを断った心は、障害となるものを避けていく内に人気のない廃墟へと辿り着いてしまう。そこへ現れた二人の男が突如として殺し合いを始め、彼はその全てを見届けてしまった。


・設定


 物語の舞台:日本の何処かの都市部。人口は多め。開発が進んでいる傍ら、山林やいくつかの田園風景も残されている。事件発生率は少なめで“端から見れば平和”な街。


常逸者:人から進化した存在の、その発展途上にある者達の通称。一般に知られる超能力に近い特殊な能力を持っているが、あくまで人の範疇に留まっている“常識から逸れてしまった者達”を指す。


超過能力:常逸者が有する特殊能力。主に筋力や五感が常人の枠を越えて特化される。反面、別の部位が劣化して短命になりがちとなる。



・登場人物


木之本(きのもと) (こころ)

 主人公。他人の一挙一動を見切り、その性格や感情すらある程度把握してしまう程の視力の持ち主。相手の欠点、悪い面なども知ってしまい、面倒事を嫌って人付き合いを極力避ける。とかく面倒に感じたことには関わらないし関心も持たない、ドライな性格。《永写鬼》との抗争後、実は欠落した感情面が一人格を形成、その人格は《心鏡(しんきょう)》の銘で彼に呼ばれるようになる。

 超過能力の系統は視力強化。相手の僅かな動きから性格判断や次の行動の先を読み、果ては物質間を透過して見抜くことが可能。劣化部位は脳、感情の欠落。


野谷(のたに) (そら)

 心の通う学校の同級生。一般人。気さくで友達想い、当然の如く周囲へ親切を振り撒くドのつく善人。心と接するようになったきっかけも、他者を遠ざけて独りでいる姿が寂しそうに見えた為。


佐藤(さとう) 千代子(ちよこ)

 心の通う学校の生徒。幼い頃から超過能力の片鱗を無意識に発して、触れたものを傷つけたり壊したりした為、周囲に嫌悪され苛められていた過去を持つ。その育ちから疑り深く、他人を信用できない性格となり、常に自分の本音を殺して生きている。

 超過能力は触覚強化。肌で触れた物質の結合を緩めて崩したり、再結合して直すことができる。応用として、壁を壊すことなくすり抜けたりすることが可能。劣化部位は肉体の強度、治癒力の低下。


妁童(しゃくどう)

 【組織】実働担当。本名不明。飄々とした性格で、よく薄ら笑いを浮かべてふざけた態度を取る。【組織】の一員としては、師の教えから実直に仕事をこなし、余命の短さも歯牙にかけずに日々の鍛練を怠らない。家族と呼べるのは【組織】の者だけで、彼らを守ることにのみ執念を燃やす。

 超過能力は筋力強化。人が出せる筋肉稼働の限界値を短時間ながら越えて動ける。訓練により、他の同系統の能力者より長く持続可能。劣化部位は内臓器官、機能低下。


地獄耳(じごくみみ)

 【組織】索敵担当。本名は秋永茂(あきながしげる)。明るく前向きな性格。盲目の身で生まれ、聴く力を伸ばして周囲と接触、交流していたが、超過能力に目覚めた為に脳の一部が劣化、会話に難が生じるように。自身の境遇にもめげず、重荷でしかない超過能力を役立てられるのならばと【組織】の意向に尽力する。

 超過能力は聴覚強化。国内に限り、あらゆる音を何処からでも聞き取ることが可能。常逸者が超過能力を駆使する際に発する異音も聞き分けられる。劣化部位は脳、言語障害。


串良(くしら) 平三(へいぞう)

 【組織】検体担当。慇懃で謹み深く、誰に対してもへりくだる。一見して役に立たない超過能力に意義を見出だした国と【組織】に感謝し、喜んでその身を捧げようとする自虐的で昔気質な老人。老い先短い我が身よりも若年者の生い先を憂う。

 超過能力は神経系強化、痛覚過敏。常人のおよそ十倍の痛みを感じて記憶する。記憶した痛みを触れ合った肌から相手に伝達して経験を共有できる。逆に相手の感じる痛みを自身に移す(請け負う)ことで外傷を治癒することも可能。劣化部位は体質そのもの。


東雲(しののめ) 琉生(るい)

 【組織】秘書担当。一般人。現政府からの命令により【組織】の一支部を任されている《女帝》の補佐、【組織】内部の監視を務める。冷徹で厳しく決して笑わないが、妁童や地獄耳などがおふざけを繰り出せば的確な突っ込みを入れるなど、多少のユーモアは持ち合わせている。《女帝》とは肉体関係あり。彼女の狂的な性欲の受け皿となることも業務の一つ。


女帝(エンペランス)

 【組織】統率担当。本名不明。十代前半の可憐な少女ながら【組織】を束ねる才覚を持つ。雌雄同体であり産まれてすぐに親に捨てられて施設へ送られた。超過能力に目覚めてからは【組織】に帰属し、数々の任務を果たして実績を打ち立て、齢十歳の若さで支部の一つを任される。木之本心と同様に他者への関心が薄く、感情を表に出さない性格。しかし生きる為の居場所でしかなかった【組織】で暮らす内に、同胞達には多少なりとも執着を持っている。

 超過能力は本能強化。他者を誘惑して絶対的な服従を強いる香りを放ち、従わせる。雌雄同体により誘惑対象は男女を問わない。月に一度、理性を失うほどの異常な性欲に襲われる。超過能力を駆使する度にその欲求は高まっていく。劣化部位は生殖器、受胎制限。子を成して産出した時点で肉体の活動が停止、死に至る。


天羽(あもう) 國貞(くにさだ)

 他地方の【組織】を統率する男。とても用心深く、利己的な性格。過去の画策から《女帝》との関係が悪化し、度々彼女率いる【組織】へ干渉してはその地位を剥奪しにかかる。

 超過能力は体質強化。全身の細胞に弾力を持たせ、軟体動物さながらの不定形態となれる。軟体中は打撃はおろか刃物による斬撃すら無効化する。劣化部位は肉体の強度、細胞年齢加速。


朝倉(あさくら) 奈紗(なーしゃ)

 天羽率いる【組織】に属する常逸者。

 超過能力は触覚強化。空間そのものを皮膚で捉えて操作ができる。空間と空間の端を繋げて長距離移動をこなしたり、空間を隔絶させて進行を阻むなど。その極致として、多次元への空間移動すら可能とするが、自身の意志で目的地を選定するには至っていない。


キャシー

 他世界から来た人外の来訪者《摩訶猫(ケット・シー)》。朝倉奈紗と同じく異界を渡る術を持ち、旅先で出会った彼女に興味を抱いて天羽率いる【組織】に身を寄せる。他世界に存在する獣具“不透過の外套”を羽織り、戦闘の際には水を操って戦う。


媚蝕家(ユーマ)

 天羽率いる【組織】に属する常逸者。とても礼儀正しく、挨拶代わりに相手の顔を舐めるのは当然至極な変態紳士。国内にある全ての【組織】の中でもずば抜けて強力な能力の持ち主として一目置かれている。

 超過能力は味覚強化。舌で直に舐めた物体のあらゆる情報を解析及び取得する。対象が常逸者の場合、その超過能力を一時的に使用できるなど。


久里軒(くりのき) (もみ)

 他地方にある【組織】に属する常逸者。《永写鬼》との抗争時、助っ人として送り込まれた。学校内での捜査中、《永写鬼》による人格汚染を受けていることが発覚、心達へと襲いかかるが、灼童の手で殺害される。


石井(いしい) 真一(しんいち)

 心の学校の同級生。一般人。周囲で浮いている者を見つけては槍玉にあげて面白半分に虐める今どきの高校生。止めに入る野谷空と頻繁に衝突している。


福元(ふくもと) 康司(こうじ)

 心の通う学校の教師で担任。一般人。登場時点で当人の肉体は奪われており、《永写鬼》が成り代わっている。妁童が【組織】に加入させたという理由で心に関心を持ち、度々近づく。


久保田(くぼた) 広之(ひろゆき)

 敵。つまらない犯罪を重ねてばかりの小者。大それたことは行わないので見逃されていたが、【組織】の新入りとなる心の試験として相手をさせられた挙げ句に千代子に敗れ、拘留される。《永写鬼》との抗争後、一部の超過能力ーー神経麻痺が、彼の人格転写に坑しうると注目されて【組織】入りを果たす。

 超過能力は筋力と体質強化。常人より素早く動ける他、触れた相手の体に微弱な電気を流して一時的に麻痺させる。劣化部位は五感、触覚麻痺。


河内(かわうち) 琥太郎(こたろう)

 敵。他の地方を担当する【組織】の者に追われて逃げ延びた犯罪者。【組織】に対抗しようと同類を捜す。

 超過能力は筋力と骨格と皮膚強化。常人では有り得ない巨躯となり、特に腕力に秀でる。劣化部位は内臓器官、機能不全。


永写鬼(ドッペルゲンガー)

 敵。本名、国籍、人種、年齢、性別に至るまで、全てが不明。自身の超過能力を駆使して他者の肉体に人格を写し、永らく生きている。独自の理念にこだわり、古い肉体の方は必ず自ら命を絶つ。かつて【組織】と敵対した上、構成員の半数に成り代わっては自殺を繰り返し、末に逃走。特に妁童を《妁童子(あらたかどうじ)》と呼んでつきまとう。

 超過能力は神経系強化。手のひらで相手の皮膚に触り、自身の記憶と人格を神経を伝って脳内部に転写、上書きして肉体を乗っ取る。触れる箇所が頭部に近ければ近いほど速く写せ、肉体は変異して元の体と同様に超過能力を発揮できるようになる。劣化部位は脳=人格異常、自殺願望。


(ビースト)

 敵。本名は春日井晋也(かすがいしんや)。脳死が認められた後、脳内にある肉体活動を維持する部位が死滅を免れ、生存本能を極限まで高めて強引に蘇生。僅かな理性のみで動き回り、生存に必要な糧を貪り喰らう野獣と化し、摂取した遺伝子からさらなる肉体的進化を遂げていく。

 超過能力は本能強化。摂取した血肉から遺伝子を取り込み、自身の肉体に組み込んで際限なく成長する。他者の超過能力すら代償(肉体の劣化)なしに取り込める。劣化部位は脳、知性消滅。


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