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龍眼族の異世界魔剣鍛冶  作者: 天御夜 釉
第4章:魔剣【magisword】
54/333

054 ソファ

短い。

次回長くします

「へえ、結局あの先輩の名前も連絡先も手に入れたってことか」

「そういうことになるな」


 ランに寮で捕まった。

 そして強制的にソファに座らされ、興味津々といった顔で見つめられる。


 そして根ほり葉ほり訊かれた。全く迷惑だ何とかしてくれ。


「へえ、俺もあの先輩について情報を仕入れていたんだけど、フロガフェザリアス先輩ってかなり高嶺の花らしいな」

「お前は何してるんだよ……」


 情報収集かな? とラン。

 ロキアス、と呼んだらさっきしつこく「ラン」と呼べと言われたため……仕方なく名前で呼んでいる。

 しかし、こいつなかなかフレンドリーだな。


「そういえば俺も風の便りに聞いたんだが、もうリンセルさんに手を出したって訊いたぞ」

「……うぇ、そこまで流れてるのかー。実はそうなんだー」


 認めやがった。

 ちなみに、この話はエスペランサから手に入れた情報である。

 エスペランサの気になる人は、ランなのかと思えば違うらしい。

 別にいるのか。それは少し気になるな。


 ……別におれとエスペランサにそんな、特別な感情なんてないんだろうが。

 数週間の間、いっしょにいたせいか俺が変な認識を持ってしまっているということもあり得る。

 ……自分の気持ちに区切りをつけなければ、後々面倒なことになるかもしれないな







「あれ、シルバ君?」

「リンセルさんか……」


 さんか、って何? と彼女は軽くしょげながら俺に近づいた。

 その顔は微妙に上気しており、すこしだけうれしそうに頬を赤く染めている。


「なにか良いことでもあったのか?」

「えへへ……。ラン君とデートしてきたの」


 ……だと思った畜生。

 リンセルはランの方にいくのか、まあ俺はこんなに背丈の低い女は……。

 リンセルさんの美しさでそこのところは補っているようだけど。


「そういえば、今日リンさんが泣いていたけれどどうかしたのか?」

「あ……ちょっとね」


 気になるんだが、いったいどういうことだ。

 そもそも、俺はそういう性格ではなかったはずだ。

 あくまでも自分のことにしか関心を示さない人だったはずなのだが。

 いつのまに、こんなことになっているんだ。数週間で俺の性格も確実な変化を遂げているということか。


「どうかしたのか?」

「……今、彼女はデリケートな時期だからもうすこしまって」

「おう」


 俺がうなずくと、リンセルさんはふふっとほほえんで俺の隣に座った。


「……ラン君ね、昔の想い人に凄く似てるんだよ。顔も性格も、そのオーラまで……すべて」


 その顔はどこかはかなげで、今にでも溶けてなくなってしまいそうな雰囲気。

 それをなぜ俺に話をする? まあ、俺とラン以外にこの寮は男子がいない、か。


「それをどうしろと?」

「貴方の目から見て、ラン君ってどうなの?」

「今のところはどうともいえないな」


 俺は隠すこともなく、ストレートにそういった。

 そもそも、まだつき合いが短いしほとんどいっしょにいる時間が極端に少ない。

 そのため、判断材料が少なすぎるのだ。


「そっか……もう少しいっしょにいていい?」

「ああ、かまわないが」


 リンセルさんはほっと息を吐いて話を始めた。

すみませんすみません。

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