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龍眼族の異世界魔剣鍛冶  作者: 天御夜 釉
第3章:前進【advance】
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039 試験結果

バトル描写は…もう…。


最後まで読んでいただければ光栄です。

 俺は【腕輪アルミリア】を展開して、わずかな時間の間、先輩の体を調査することにした。

 幸い、先輩が使う魔法はそれほど早くなく、所詮は試験なのか追撃もこない。


 しかし、神に与えたもらったといえ…。

 この【腕輪アルミリア】、信用度はあまり高くない。

 白いほうアルバは基本的な物を教えてくれるが、調べたい対象が目の前になければいけないという条件付きであり、俺が直前までここ『クレアシモニー魔法学園』を知らなかったのはこれが原因だ。

 何かの制限があるのか、表示されるところと表示されない物がある。


 しかも、未だ黒いほうニーガは全く動かない。

 機能していないのか、それとも故障しているのか。

 何か理由があるのか、今のところはとりあえず放置である。


「どうしたのかな?」

「……」


 先輩の言葉は、おそらく本気で心配しているのだろうが。

 何か、あおっているような気がして腹が立った。


 俺はボール状の遠距離魔法をかわしつつ、彼の情報を探る。

 どうやら、この世界の人というのは物理攻撃にたいして少し耐性を持っているようだ。


 殴って吹き飛ばされても、種族によってはもう一度立ち上がれるくらいに。

 さすが異世界。


「結局は、相手の戦意を喪失させれば……っ!」


 俺は先輩に向かって殴りかかろう、そう思った瞬間に虚空を指さした。


「あ」

「ん? ぐふっ!?」


 先輩が俺から目を離した瞬間、同時に俺は拳に【引斥制御グラビシオンコントロール】で付加をかけそのまま腕を振りきった。


 拳は先輩の腹に、吸い込まれるように激突し。

 先輩は宙に吹き飛んだ。



 しかし、耐性があるのだからこれで終わらせる気はない。

 俺は再度、【引斥制御グラビシオンコントロール】を発動。

 緩やかに回転しながら壁に激突せんとする先輩の背後へと高速で移動して、再度アタックを仕掛ける。


 こんな至近距離で魔法を唱えられたら一発ダウンもあり得る。

 そのため、絶対に一回もそんな隙を与えてはいけない。


「【風】属性……!」

「遅い!」


 本当に遅い。




 俺は空中で一回転しながら踵落としを浴びせ、先輩は地面にたたきつけられる。

 そして、ピクリとも動かなくなった。


『ご、合格……』


 俺は簡単に、試験官へ頭を下げるとすでに合格したらしいアイゼルと、祈るように手を組んでいたエスペランサのところまで歩いていく。

 2人とも、安堵したような顔で俺を見つめていた。


「合格しましたね。……これで一安心です!」

「ありがとう、エスペランサ」


 彼女に礼を言い、アイゼルの方をみる。

 アイゼルはというと、余裕の顔で剣を肩に乗せていた。


「……すごかったね。圧倒的だった」

「魔法って、口で詠唱といけないんだな」

「ん? ……うん、そうだね」


 少し俺の言葉に疑問を持ってしまったようだが、仕方がないだろう。

 ……しかし、これで帰れるのだろうか。


 観客席のほうから視線を感じ、そちらを向くと未だラン・ロキアスが俺を見つめていた。

 身を乗り出すようにして俺を見つめているんだが、いったいどういうことだろうか。

 俺は何かしたんだろうか。何もしていない気がするのだが。


--入学後を、楽しみにしているぞ--




 口が動き、そんな声が聞こえているような、気がした。


ありがとうございました。

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