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龍眼族の異世界魔剣鍛冶  作者: 天御夜 釉
第3章:前進【advance】
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030 武器吟味

そろそろ入学だよー(汗


長らくお待たせいたしました…。


「俺の名前はシルバ・エクアトゥールだ」

「いい名前だね」


 白髪の青年アイゼルは、そう呟くとニカッと笑った。

 ちなみに、【腕輪アルミリア】で確認して偽名ではないことは判明している。

 少し遣りすぎかも知れないが、これはこれでかまわないだろう。


 許せ。


「そこのお嬢さんは?」

「エスペランサと申します」


 ……こいつ、名字言わないんだな。

 俺は疑問に思ったが、アイゼルは特に何とも思わず頷くと。


「誠に申し訳ないんだが、身分証明を」


 ……二重に検査があったから、問題はなかった。

 俺は自分のパスポートカードをみる。


 ステータスは膂力りょりょく以外非公開にした。

 鍛冶屋に来る前に役所に行ったのだ。

 まあ、膂力を開示しているのも、鍛冶屋に来る前提でしていたことだし。



 一方ところでエスペランサはというと、凄く嫌そうな顔をしていた。

 虫を触るような、そんな顔でパスポートカードを持つとアイゼルに渡す。


「……」


 うわぁ、とアイゼル。

 何が「うわぁ」なのかは分からないが、彼は俺たちに返すと難しい顔をした。


 何か問題でもあったのだろうか?


「取りあえず、シルバ……君は武器なら何でも持てると判断した。金さえ払えば何でも持って行ってよし」


 膂力値108ってなんだよ……、とアイゼルは呟く。

 俺の能力値だ、それ。


 で、とアイゼルは次に、エスペランサの方を向いた。

 難しい顔をしているあたり、何かあったらしい。


 エスペランサの方をみると、「やっぱり?」というような顔で開き直りつつあった。


「……自分の名前と、種族、ステータスの一部以外非公開ってどういうことかな?」

「その通りです」


 名字も確認できなかったらしい。

 犯罪歴は非公開にできないことから、前科者ではないことは分かっているもののそれ以外は本当に、誰にも分かることのないという。


 ああ、役所は除く。


「まあ、良いか」


 ずいぶんと適当だった。

 エスペランサは表情を変えず、俺の方を見つめる。


 俺は特に気にしていないことを頷くことで示し、適当にそばにあった剣を握ってみた。

 片手剣の類、むしろ刺突剣の類だろう。

 フェンシングで使う……エペ?

 そんな感じだ。


「軽いな」

「それは軽いだろうな。……ちょっと待て」


 アイゼルはそういうと、金属の音がする奥へと引っ込んでいった。

 何が起こったのか、と顔を見合わせる俺と彼女エスペランサ


 ……アイゼルが、誰かを連れてきた。

 一言で表せば、髭の生えている初老の老人だ。


 白い髪の毛と、白い髭。

 その二つの境界が分からないほど、生え茂っている。


「俺の祖父のベルナルドゥス・ベラギオス。ここの鍛冶長だよ」

「話は聞かせて貰った。……シルバ・エクアトゥールといったな?」


 俺が頷くと、老人はニヤッと笑った……ような気がした。







「お前、『クレアシモニー魔法学園』に入りたくはないか?」


御読了感謝いたします。


次回、「クレアシモニー魔法学園」の説明になります。

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