274 序話 傭兵たちの会話
「よしよし、計画通りだな」
俺はヒョウリからの報告をうけて、おもわずわらってしまった。
思った以上にことが進みすぎている。いや、別にシルバ・エクアトゥールに何か悪いことをしたいというわけではないのだが、やはり仲間が認められていくというのは嬉しいものである。
それが、最終的にどうなるか楽しみで仕方がないし。
次に彼に紹介する時、しやすいからである。
「……次はヒョウガの番ね」
「そういうことだよ」
ヒョウリの隣に立って、壁に寄りかかっている少女に声をかける。
銀髪碧眼の美少女。どこか愛嬌のあるようで、どこかに無機質な感覚すら覚える。
ヒョウリが美しい方面だとすれば、この子は可愛い方面に伸びていると言ってもいいだろう。
傭兵としての実力は最高級だ。正直教育係であった俺よりも、入団時点から強かったし、傭兵団が離散した時もなぜか俺についてきてくれた人の一人である。
「ヒョウガ、大丈夫?」
「もちろん大丈夫です。……シルバさん、か」
どこか夢見心地なヒョウガにこれなら安心だなと安堵のため息をつき、俺はふぅと息を吐く。
実際、彼女なら大丈夫だ。史上最強の腕獣族という異名は伊達ではない。
「うまく取り入ってくれ」
「この任務が終われば、私も自由なの?」
「最初から自由だろうが」
彼女がそもそも、傭兵団解散の原因なんだからさ。
傭兵の中では、嫌と言うほど不名誉な異名がついている。




