エピソード12
ー冒険者ギルドー
「ナダさん、新しい冒険者候補をお連れしましたよ」
「カドレアさん! そちらのお方たちですか?」
「俺、ナル。こっちはリト」
「2人が冒険者希望で、登録お願いします」
「はい、ではコチラの書類に目を通してもらってサインをお願いします」
「俺、文字読めねぇし書けねぇ」
ナルは文字が読めないみたいだ。代わりに僕が書くべきだろうか。
「あ、ボク読めます! ナル、えっとねクエストで死んでも自己責任、報酬の1割はギルドの手数料として支払われるって書いてあるの」
「ふーん、良いんじゃね。リト代わりにサインしといてくれ」
「お姉さん、代わりにサインしても大丈夫ですか?」
「えぇ、大丈夫ですよ! サインが終わったら冒険者証明書を発行いたしますね。冒険者をするうえでの説明は必要ですか?」
「説明はしっかりとしてあげといて下さい」
「はい、分かりました。冒険者として働くには__」
冒険者とはギルドに所属している、クエストを受注する者の事だ。ランクがそれぞれ割り振られていてSSS〜Gまであり
、SSSが最上でGが駆け出しの初心者だ。
Dから中級者、Aからは上級者、AAAで超上級者どんなクエストも成功させられるほどの凄い人だ。S以上は伝説クラスでほとんどいない。
クエストをクリアしていって、ギルドに評価されるとランクをあげる為の試験クエストが行われる。
そのクエストはギルドが指定したランダムなクエストが試験クエストとなる。ただしA以上に上がるためには、ギルド訓練場内で一定の能力を見せなくてはいけない。
流れとしてはクエストを受ける。クエストをクリアする。手数料が引かれた報酬を受け取ると言うシンプルなものだ。
クエストの種類は採取やペット探し等の簡単なものから、モンスターの討伐、捕獲、指定された素材の調合なんかの難易度が高いものなど、様々ある。
報酬は現金や素材、珍しい薬や日用品まで幅広い。主な報酬は現金だがな。
「という具合です! わからないところがでてきましたら、カドレアさんに相談するのがオススメです!」
「私が説明できることはそこまで多くありませんけどね」
「またまた〜ご謙遜をしなくても良いんですよ! カドレアさんはギルドやクエストに一番詳しいと言っても過言ではありません!」
「へぇ兄ちゃん凄い人だったんだな」
「わからないところがあったらよろしくお願いしますね、お兄さん」
「まずは簡単な採取クエストでも受けてみたらどうかな?」
「分かった、受付嬢さんおすすめある?」
「ではコチラの魔法花の採取はいかがでしょう。近くの森にたくさん生えているので簡単ですよ!」
「ではそれをお願いします! ナル、行こう!」
「クエストが終わったら店に来てね、スキルを教えてあげるからさ」
ナルとリトはギルドを足早に去っていった。