表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
blood 血の誓い  作者: さくらもち
1/77

プロローグ 始まりは夏の空

高校生×吸血鬼

現代版書いてみました


プロローグです。



季節は夏、外を覗けば空は雲ひとつない晴天だ



眩しい光が、少しだけ空いた窓の隙間から、生ぬるい風と共に入りこんでくる。


カーテンが揺れるたびに、部屋を照らす太陽の光。

その光が眩しくて、そっと目を細めれば、生ぬるい風がふわりと頬を伝うのが分かった。



淡い水色の髪が、ふわりと舞い上がると、ほのかに甘いシャンプーの香りが漂い、ふわりと風で、軽く浮いた髪を気だるげに手で整えた。



ベットの上から、こうやって窓の外を眺めるのは、もう何度目になるだろうか?



もう季節は夏だと言うのに、季節外れの風邪をひき、拗らせてしまった、この自分の自己管理の甘さに、だんだんと嫌気がさしていく。



この日の為にと、体調管理には十分に気を付けていたつもりだった



念願の高校に入学し、初めての体育祭に向けて友人達と、まだかまだかと心待ちにしていた矢先、こうして病に伏せている自分に腹が立つ。



昔から普通よりも体が弱い事は、重々承知しているが、体育祭に向けての準備やイベントを、誰よりも楽しみにしていたのは間違いない



本来ならば、一緒にリレーや競技にだって、皆と一緒に、参加したかった。


けれど、こうしてすぐに体を壊しては寝込んでしまうのだから、きっと周りに迷惑をかけてしまうのは目に見えている。


今も、自分の代わりに代打で、誰かが頑張っているのだと、そう思うだけでとても申し訳ない気持ちでいっぱいだ



しかし、どんより沈んだ自分の気持ちとは裏腹に、空はこんなにも晴れやかで、明るい


本来ならば、望んだ天気のはずなのに、今の自分はただ、惨めな気持ちが募って心の中は曇りだ。



いつも、肝心な時にこうして体調を崩し寝込んでしまう、この体が本当に恨めしい


どうせなら健康になりたい、そう昔から願ってきたが、なかなかそう簡単には行かないものだ。



そんな事を思いながら室内に目を戻せば、静かな部屋の中、カチカチと音を鳴らす時計が目に入った



時刻は丁度お昼、普段ならばとっくにお腹の音が鳴るのに、今日は全く音がなる気配がない


そりゃそうだ、だって食欲も、気力もないのだから。


とりあえず、最度寝る事を選択した私は、この重たく、気だるい体をゆっくり動かし、下にずり落ちた掛け布団を掴むと、頭から羽織り布団の中に潜り込んだ。



夏なのに、こんなに寒く感じるなんて



全くおかしな話だ


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ