前世で繋がりがある関係かもしれない①
バイト先で知り合った十歳年上の先輩がいる。
その先輩とは、私が初バイトの日に知り合った。
先輩はとても優しく、爽やかで、細身なのに筋肉質、スラッと背も高く、見た目はイケメン······なのもあってか私のタイプで······おっと失礼。
その先輩はバイト未経験者であり、少々物覚えの悪い私に対して一つ一つ丁寧に、時間を掛けて繰り返し説明し、私が失敗して落ち込んでも笑顔で「ドンマイ!」と声を掛け励まし、怒ることなく仕事の業務内容を教えてくれました。
その最中、先輩に教えて貰いながら、私は先輩との空気感なのか、何処かで会ったことがあるような、とても懐かしく意心地の良い、初対面とは思えない程ずっと一緒に過ごしてきたような感覚になったのを覚えている。
バイトを開始して数日······数週間が経過すると、他のバイト仲間とは未だ慣れていないからなのか、一緒に仕事で関わる時、もっと自分がきちんとしなくてはいけないってなるのに対して、先輩と一緒に仕事をする時だけは包み込んでくれるような安心感があるというか、リラックスしてありのままの自分で接することが出来ることに気付いた。
☆
「ねぇ、陽菜乃ちゃん」
「なに、日和ちゃん」
高校の帰り道、無言で歩いていると、親友でもある日和ちゃんの方から話しかけてきた。
「最近陽菜乃ちゃんバイト初めたけど、人間関係とか仕事内容とかどんな感じ?」
「そうだね、未だ慣れて無いから仕事でのミスとかはあったりするかな······」
「そっかぁ、早く慣れると良いね」
「うん、早く慣れて失敗しないやうになりたいよ」
「陽菜乃ちゃんのバイト先での人間関係はどうなの?」
「こっちも未だ慣れて無いからなのか色々緊張しちゃうってのがあるんだよね、もっときちんとしないとって······」
「あはは、やっぱり緊張するよね······」
「あ、でも、不思議なことにバイト初日に知り合った十個歳上の先輩となら全く緊張しないんだよね」
「へぇ、そうなんだ、全く緊張しないで接することが出来る先輩が居て良かったね」
「うん、えへへ」
日和ちゃんは何処か安心したような目で私を見つめる。
私は心の中で保護者かよ!って日和ちゃんに向かって一人突っ込みを入れていた。
「その先輩何だけどね、不思議なことに、初対面の日に私が感じたことなんだけど、何処か懐かしい感じがしたんだよね、もしかしてこれってたまたまじゃないのかな?」
今迄の人生で私が初対面の人に対して「懐かしい」だなんて感情を抱いたことはこれが初めてのことだったのだ。
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