表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
128/134

第128話 新しい研究へ


「……朝か」


 今日の目覚めはとてもいい感じだった。基本的に俺は農家なので、朝は強い方だ。しかしここ最近は色々とあったので、ゆっくりと寝る時間があまりなかった。


 だからこそ、こうして気持ちよく起きることのできる日常に感謝すべきなのだろう。


「プロト。おはよう」


 プロトとも無事に合流することができた。家族も全員無事だった。そして今はあれから一ヶ月が経過して、色々と復興が進んでいる。学院も来週から開始されるようで、俺はその準備に追われている。


 王国が落ち着いたら、もう一度ここで腰を落ち着けて研究に取り組む。それは今回の騒動が起きる時から考えていたことだった。


 迷宮の探索も重要だろうが、今はこちらの方を重視すべきだと考えたからだ。それにレイフ達だけでも迷宮の探索は不可能では無いはずだ。もともと彼は、俺たちの力を借りずに迷宮の攻略をしていたんだからな。


「……!!」


 グッと手を上げるプロト。その様子を見て、頭を軽く撫でる。するとさらに元気よく手を上げるプロトはとても元気そうだった。


 そうして俺は一人で今日もやることの準備をする。


 と、その前にいつも通りシャワーを浴びようと浴室へと向かう。そうして扉を開けると、目の前には……なぜかフィーが裸で立っていた。ちょうど着替えている最中のようだった。


「……え」

「あ」


 互いに間抜けな声を漏らす。


 そういえば、フィーは昨日も泊まっていたんだったな。すっかりと忘れていた。というかもはやこれは同棲なのでは? と思うが色々と便利ではあるし、別にフィーとずっと一緒でも悪いことはないのでいつも了承している。


「えっと。その、すまない」

「あ……あぁ……いやあああああああああああああああああああ」


 それはもう、大きな声が響き渡るのだった。



「すまない。この通りだ」


 頭を下げる。


 朝食を準備して、俺たちは机を挟んで着席していた。そこで俺は謝罪をしていた。流石に女性の裸を見てしまうことはよく無いということは理解しているので、机に頭がつきそうなくらいに頭を下げる。


「べ……別にその。割と今更だし、怒ることはないけど……! その、色々と気をつけてよね?」

「あぁ。今後は配慮しよう」

「……まぁ、別に悪くは無いんだけど」

「悪く無い? それはどういう意味だ?」


 ボソリと呟いたようだが、しっかりと聞こえていたので尋ね返す。するとフィーは顔を赤く染めて、プイっと横を向く。


「……ば、別になんでも無いわよっ! ほら、早く朝ごはん食べましょ!!」

「あぁ」


 どうやらそれ以上会話を広げたく無いようなので、そこで話は打ち切られた。


 さて、この後は久しぶりに外に出て農作物の研究に取り組むか!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ