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サポート眼鏡キャラによる推しメン魔のつく自由業化阻止計画  作者: 明。


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バイト仲間をゲットします

 鈴木はあれから泣いて謝罪した。そもそもさほど怒ってなかった私はあっさり許したが、蓮ちゃんと令嬢っぽい彼はまだお怒りだった。君ら、仲いいね。鈴木は私に嫌がられなければいいとばかりにまだグチグチ言ってる二人を無視している。今なら言えるかな?私は当初の目的を果たすことにした。


「食堂のバイトなんだけど、穂積も雇ってくんない?」


 今後皆の分を作るとなったら、人間のご飯が作れる人材がほしい。主夫スキルがカンストしている穂積はうってつけだ。口も固いし、仕事に手を抜かない。


「俺はかまわないけど…職場が特殊すぎて流石の晃太君もドン引きするんじゃないかなぁ」


 確かに職場が特殊すぎて…ってその自覚はあったんだね。なんで私をそんな職場に連れてきたんだね、鈴木よ。でも最初はビックリしても職場環境自体は悪くないし、大丈夫だと思う。穂積はわりと図太いし、イケるイケる。


「穂積は可愛い弟妹を養うためならそこは全力で見ないフリすると思うよ」


 特殊な職場環境を補って余りあるほどに報酬が高額なんだもん。穂積だってやりたくもなかったホストもどきな営業とかバイトかけもちもしなくて済むし、私の仕事が楽になる。いいことずくめじゃないか。


「そっか。晃太君は魔族に偏見もないみたいだし、いいよ。ただし、俺の分はミチルちゃんが作ってね」


「ありがとう。私はかまわないけど、穂積のご飯の方がおいしいよ?鈴木がいいならいいけどさ。あと、これを売却する時にいかつい感じの付き添いが欲しいんだよね」


「わかった。手配しとく。明日の帰りにでいいかな?」


「うん!」


 元から冒険者ギルドに登録していてそれなりに有名人なんだけど、見た目が地味眼鏡だからか、たまに絡まれるんだよね。魔族的にいかつい付き添いがいれば流石に絡まれないだろう。

 そして、私は帰宅した。朝はまだ慣れてないし、夕のみの契約となっている。それで報酬がアレって…まあ、職場が特殊すぎるから仕方ないのかなぁ。ママンにぼかしてメールした。あ、即レス来た。


『今日のミチルは思いつきで行動しちゃうと大変なことが起きちゃう予感。大丈夫だった?さらに波乱万丈な暗示が出たわ。頑張って☆』


 走馬灯のように今日のアレコレソレコレが流れていく。


「ママァァァァァァァァァン?!!」


 メールが遅いよ!わかってたんならもっと早くメール送れやああああああ!!私の悲しい叫びがこだました。しかも、さらにってなんじゃあああああああ!!不安しかないメールに叫びながら転げ回る私。うちのモフ可愛い桔梗と小文吾のダブルモフ癒しアタックにより浮上するのだった。なるようにしかならんわ!








 翌朝、鈴木と朝食を食べてから登校した。朝食を食べても光ったりはしなかった。なんだったんだろう。桔梗はお留守番。お掃除してくれるらしい。なんていい子なんとんだろう。私と中身が同じお弁当を渡したら、めっちゃ喜んでいた。とっても可愛い。今度キャラ弁にも挑戦しようかな?桔梗が喜びそう。鈴木がすごい羨ましそうだったけど、気のせいだよね?粗食だった桔梗はしかたないとして、三食私のご飯なんて嬉しくないよなぁ。



 陽菜ちんと穂積は朝が早い。穂積が新聞配達のバイトをしているからだ。陽菜ちんも穂積に付き合ってバイトを……その瞬間、私は閃いた。


「おう、穂積。ツラ貸せや」


「あ?朝っぱらからガラ悪ぃな。んだよ」


「穂積に朗報を持ってきてやったというのに…愚かな奴め」


 中二病っぽく穂積に絡んでみたが、反応はイマイチだった。チッ、ノリが悪い奴め。穂積だから仕方ないか。


「ああ?」


「鈴木んちで調理のアルバイトしない?めっっちゃ給料いいよ。」

「その話詳しく」


 穂積は一瞬でノッてきた。穂積の働きでその月の食費が左右されるため、多少胡散臭くても高額なら穂積はのってくる。


「ここではちょっと…お昼休みに詳しい話をしていいかな?」


 まさかこんな教室で魔王城でバイトしよーZE☆とは言えないので、私も頷いた。


「わ、私も!私も働きたい!ダメか、鈴木!ミチルの護衛でも雑用でもするから、晃太と働かせてくれ!」


「じゃあ、ミチルちゃんの護衛兼雑用で。詳細は後でね?」


 陽菜ちんにもオッケーしてくれた鈴木。ありがとう、鈴木!流石は我が推しメンである!太っ腹で優しいのである!あ、でも勇者が魔王城のバックヤード知ってるって…どうなの?ま、まぁいっか。鈴木がいいって言ってるからいっか!ということにして、登校してきたむっちゃんに挨拶した。


 お昼休みが楽しみ~、と思ったら、朝のホームルームで事件が起きた。


「…転入生を紹介する」


 病んでれ予備軍のイケメン教師が大変お疲れのご様子です。とても、見覚えがあるよ?


「おーっほっほっほ。わたくしは天堂蓮!そこにいる北條ミチルのと・も・だ・ち!なのですわ!!」


「北條のダチかー。なら席を…」


「………………」


 私の右隣にいる鈴木の目からメンチビームが迸っている。先生があっさり負けて『目が、目がぁぁぁ』とム○カごっこしている。そりゃ、鈴木の目力に勝てるはずもないわなぁ。むっちゃんが挙手した。


「アタシが席変わるわ。知り合いがいた方が心強いものね」


 ウインクすると席を移動した。流石はむっちゃん!超優しい!


「待った!!」


 某裁判ゲーム並みの待ったが場に響いた。昨日の…そういや名前を聞いていないな。今日も女装しているのか。似合うから別にいいけど、なんか蓮ちゃんと睨みあっている。


「ミチル様は私の運命です!つまり、ミチル様の隣はこの私!バスティア家の嫡男、イクシスこそが相応しい!!」


「…イクシス、ちょっと来い」


 いまだかつてないほどにキレた鈴木により彼だか彼女だか曖昧なイクシスさんは連れていかれた。


「ちょっと待て、鈴木!これからホームルームが…」


 病んでれ予備軍のイケメン教師が鈴木を止めようとしたが、鈴木に睨まれたらあっさり手のひらを返した。


「行ってらっしゃいませ!さ、ホームルーム始めるぞ~」


 それでいいのか、先生。まあ、鈴木が暴れても困るしいいのか。なんかこれが学級崩壊ってやつかとかブツブツ言ってる。多分違います。

 復活したのか、今日の予定を通達する担任の話をぼんやり聞いていたら話しかけられた。


「…ミチル、これからよろしくね」


 ちゃっかり私の隣をゲットした蓮ちゃん。私もわけわかんないイクシスさんより蓮ちゃんがいいので異論はない。こちらこそ、と笑顔で返事をする。


「ミチルのお友だちなのよね?アタシとも仲良くしてね」


 むっちゃんがフレンドリーに会話へ参加する。むっちゃんは席がずれたから、蓮ちゃんの後ろの席だ。


「うぇい!?にゃかよく!?ななななななななななななかよくしてあげてもよくってよ!」


 蓮ちゃん、完全にパニックになってるわ。落ち着け。むっちゃんは面白い子ねぇと余裕の表情だ。流石はイケオネエむっちゃん。


「むっちゃんは料理上手なんだよ。仲良くなるとお菓子をくれるよ。激ウマなんだよ」


「ミチルはアタシのお菓子目当てなわけ?まあ、ミチルは美味しそうに食べるから、餌付けしたくなるのよね。蓮ちゃんって呼んでいいかしら?これ、お近づきのシルシ。試作だから後で感想聞かせてね?」


「むっちゃん、むっちゃん!私のは!?私のは!?」


 むっちゃんの試作菓子!とついテンションが上がったのがまずかった。


「北條は後で先生の所に来るように」


「………は?」


「……おバカ」

「み、ミチル…」


 騒ぎすぎた結果、北條ミチルにお説教フラグが立ちました。しくしくしく…ママン、色々あるけどミチルは今日も元気です。

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