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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第1章 光物を求めて
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085.はがねの錬金術師(?)伝説…その46

終わった?

いいえ、まだ、あとちょっとっぽい。


 床に腰を下ろし、胡座をかく、ゼウスさん。

 同じように正座をするトリートーンさん。


 そして、その2人の後ろに隠れたアテナとパラス。


 すっかり、諦めムードです。

 これくらいで、諦めてどうするんですか?

 諦めたら、そこで人生終了ですよ。


「坊主、本当にこれから、どうするんだ? アテナまで取られたら、オレからむしり取れるモノはもう髪くらいしか無いぞ」


 ゼウスさんは、諦めきっていませんでした。

 最後の悪足掻きというか、睨みつけてきています。

 あまりの迫力に、チビっちゃいそうです。

 もちろん、ウソですけど。

 これくらいで、ビビっていたら、政府から依頼される御鏡(みかがみ)家の裏家業なんて出来ませんよ。


 ヴィヴィアンは、演技がフリか分かりませんけど、ゼウスさんに怯えて、ボクにピッタリとくっついてきています。

 身体が覚えている後頭部に当たるヴィヴィアンの胸の感触に対して、平常心でいるのは辛いです。


 でも、雑念を追いやって、後ろ髪を引かれる思いで、ゼウスさんの質問に答えます。


「今はまだナイショです」


 人差し指を唇に軽く当てて3歳児らしく可愛くそう言った。

 なぜか、ゼウスさんとトリートーンさんのイラっとした感情が伝わってきた。


 全然、答えていないじゃんとかの突っ込みは無しでお願いします。


「では、これを……………」


 それにむしれるモノはまだありますよ。

 重要なモノがね。


「臨時代表代理任命書?」


 海塩の販売や、魔族、ブタイル商会の取り締まりに、必要な権限より、かなり大きな権限です。

 そう、この権限を頂くんですよ。


 これなら、シャランラ、シャランラで、ナンバー2以下なんて、イチコロなんですよ。

 ボクは、さっきより押しつけられている後頭部に当たる何でも出来る2つの膨らみかけの胸に、平常心がイチコロになりそうです。


「その臨時代表代理任命書と言う魔道具にサインをお願いします。そうすれば、ボクにの代表が移ります。それで、全て終わりです」


------------------------------

【魔道具技師都市連盟 臨時代表代理任命書】


 一時的に、魔道具技師都市連盟の代表権限を取得して、代表のあらゆる権利と義務をようすることが出来る。

------------------------------


 そう全てが終わるんです。

 代表権限さえあれば、『魔道具技師都市連盟』に蔓延る大問題がね。

 細かい問題までは知りません。

 そこまで、面倒を見切れませんし、ボクがやることじゃないです。

 やるのは、新しい代表が…………って、まだ、ナイショです。


「サインをすれば、アテナとパラスは返してくれるんだろうな?」


 ゼウスさんは、勘違いしているようです。

 と言うか、勘違いさせていますが、勘違いしていることを、さらに勘違いしているようです。

 くっ、ややこしい。

 でも、ここで、『はい』と答えてはいけないんです。


 まだまだ、嫌われモノを続けないといけません。


「はっ? どうしてそうなるのですか? 2人は『ボク好みに調教するだけですよ』って言いましたよね? そのサインは、『魔道具技師都市連盟』の皆が血を流さす、平和に暮らすためのサインですよ。そんなに血を流したいんですか? ボクは構いませんよ。まぁ、実際には、血は流れませんけどね。ただただ『魔道具技師都市連盟』の皆の時間が永遠に止まるだけですよ。そう、永遠にね」


 まだ、フラグが立ちきっていないんです。

 だから、ゼウスさんたちの心を折り続けなくてはいけません。


「…………分かった。分かったよ。サインすれば良いんだろ。…………これで、どうだ。『魔道具技師都市連盟』の歴史もこれで終わりだ」


 立った、立った、フラグが立った。


 魔道具『魔道具技師都市連盟 臨時代表代理任命書』が発動したようです。

 そして、もうひとつの魔道具、ボクのサインが入った『魔道具技師都市連盟 臨時代表代理任命書』を発動させます。


「どうして、『魔道具技師都市連盟』の歴史が終わるんですか? ボクは、臨時代表代理任命書のサインを貰っただけです。くも子……」


 そう、『魔道具技師都市連盟』の現地入りしているくも子の分体を、代表代理にしました。

 そして、現地協力者と協力して、下準備をして貰っていたんです。


「『魔道具技師都市連盟』の反乱分子の全ての鎮圧および捕縛完了。捕縛用の魔道具に全員収納してあります。罪状も全て一覧にしてありますので、処分の際には、参考にして下さい」


 くも子のおかげで、一瞬にして、問題解決。

 まるで、神のよう…………って、神さまです。


 くも子に渡した捕縛用のタブレット型の魔道具『ときどき魔女裁判2!DUO -えん罪でもコンボを狙って死刑判決♪-』。


------------------------------

【ときどき魔女裁判2!DUO -えん罪でもコンボを狙って死刑判決♪-】


 タブレット型の魔道具で、捕縛機能があるので罪人と罪状を一元管理出来ます。

 また、簡単操作で死刑判……罪状を確定出来ます。

 タイミング良く罪状を選んでいくと、コンボとなり、罪状がアップします。


     『狙えパーフェクト』


 さて、何人、死刑判決が出来るかな?

------------------------------


 いつもながら、ナイスなネーミング。


 でも、今は、ネーミングについて熱く語っている時間はないんです。

 ボクはくも子から、中身の入って戻ってきた『ときどき魔女裁判2!DUO』を受け取りました。


「ありがとう。くも子」


 トコトンまで嫌われること、そして、『魔道具技師都市連盟』の問題のクリアが、ゼウスさんを始め、4人の幸せな未来…………違います。

 ボクが幸せな未来への方程式だったんですよ。


「じゃあ、ゼウスさん。ゼウスさんたちがやろうとしていたことを終わらせておきました。残りは、この中に入っている『魔道具技師都市連盟』の膿たちの罪状を決めるだけです。それくらいは出来ますよね? こういうことをやるなら、もう少し力を付けてからやらないと、返り討ちに遭いますよ。アテナやパラスを人質に取られてたら、手も足も出ませんよ」


 ゼウスさんの前に移動して、『ときどき魔女裁判2!DUO』を渡した。


 コロコロと変わるゼウスさんの表情。

 ひとつひとつの場面を思い出しているんでしょう。


 そして、口を開けたまま、大きな涙を流し出して、ボクの前で泣き崩れた。

 本当の現状を理解出来たのでしょう。


「………………ぼ、坊主、すまねぇ。一生掛かっても返しきれない借りを作ったようだな……」


 そうあれです。

 不良がほんのちょっと良いことをすると、物凄くいい人に見えるあれです。


 ボクはあれを盛大にやっただけですよ。

 当然、見返りも盛大になる予定です。



次話、てきとー次回予告


ボクはは決めました

今よりもっと強くなって、○○との決着つけてやる

とはいえ、今のボクにはあの○○の力手に入れる事しか思いつかねぇんだよな

危険は承知の上だけどよ、そんくらいしねぇと、○○には勝てはしねぇ

あいつらみんな、ボクの舎弟にしてやるぜ!

次回、『戦いの決意!  ランスロットの挑戦!!』

ボクの心が炎と燃えちゃいます!


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しゅき録
https://ncode.syosetu.com/n4032jr/
若干こちらのお話しとリンクしてます。
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