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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第1章 光物を求めて
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077.はがねの錬金術師(?)伝説…その38

決戦前夜…………出陣


ストック無いんだから、半分に分けても………………………

 食べた気が全くしないけど、鯛の塩釜焼きの試食が終わった。

 アイテム収納には、もう入っていないから、きっと食べたんだろう。


「坊ちゃん、エルフティア王国から料理人希望者を20人を連れてきております。魚の塩釜焼きを広めるお役目、是非、ここ私に…………」


 な、何それ?

 手回しが良すぎませんか?

 いや、そのうち、頼もうと思っていたけどさ…………。


「トルネド、てめぇ。抜け駆けしやがって」


 普通の3歳児なら、粗相をしちゃいそうなドスの利いた声。

 まさに、死の商人マッコォイという感じだ。


 そう言うってことは、マッコォイさんは、手配していなかったようですね。

 そもそも、料理人なんて、手配を頼んでいないんです。

 これは、完全にトルネドさんの独自の判断だ。


「抜け駆けなんて失礼ですよ。マッコォイさん。私だって、前々から準備してたんよ。坊ちゃんなら、こういう人たちが必要になるだろうと予想して人を集めたんです。本当に賭けだったんですよ。ただ、その読みが当たって、その賭けに勝っただけです」


 トルネドさんは目の前の少し震えていた手のひらを広げ、そして、しばし見つめてから、ギュッと握った。

 チャンスを掴んだって言う、ジェスチャーですかね?


「それを抜け駆けとは、ひどい言い掛かりです」


 キッと、マッコォイさんを睨み付けた。


「すまねぇ、トルネド。わしが悪かった」


 素直に頭を下げるマッコォイさん。


「マッコォイさんとは、ライバルであり、協力者ですので、これからも良い関係で続けていきたいですね」


 ぐっと、右腕をマッコォイさんに向けて、差し出した。


「わあったよ。これからも頼むぜ、相棒」


 マッコォイさんも同じように右腕をトルネドさんに向けて差し出した。


「もちろんですよ」


 2人でがっちりと腕をクロスさせた。


「2人で盛り上がっているところ悪いですけど、トルネドさん、分かりました。魚の塩釜焼きの件は任せますけど、海塩の件を優先でお願いしますね?」


 本来の目的をチクリと言っておく。


「はっ、どちらも成功させて見せます」


 くっ、良い笑顔だ。

 下手に止めても良い結果は出ないだろう。

 これは、トルネドさんにお任せが正解だ。


「トルネドさんの好きなようにしてください。ただし、ブタイル商会にひとかけらの岩塩も売らせないようにしてくださいよ」


 一応、今回の目的をもう一度伝えておく。


「はい、お任せ下さい」


 なるように………………いや、2人は、成功させるだろう。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「くも子」


 超役に立つくも子を呼ぶ。

 なんてったってアーイドー………イヤ、イヤ、イヤ、神さまです。


「「「「「「はっ」」」」」」


 って、くも子そっくりで、4歳くらい年上の少女たちがメイド服を着て並んでいる。


「だれ?」


 思わす呟いた………。


SSS(スリーエス)のアラクネメイド隊だよ。商人たちを瞬間移動魔法で送るのに呼んだんだけど? 結構な人数が必要だよね? みんな、オーナーに挨拶を!」


 くも子がそう言うと、ボクに向けて、敬礼をして、挨拶を始めた。


「アラクネメイド隊序列1位 くも子です」

「同じく、アラクネメイド隊序列2位 くも子です」

「同じく、アラクネメイド隊序列3位 くも子です」



     ::::::::::::::::::::::::::::::::



「同じく、アラクネメイド隊序列28位 くも子です」

「同じく、アラクネメイド隊序列29位 くも子です」

「同じく、アラクネメイド隊序列30位 くも子です」


 うん、挨拶いらないね。

 全員、顔も服装も名前も一緒だし、区別つかないよね?

 マジ挨拶いらね。


 くも子はなんで、こんなことを……。


「トップは、踏ん反り返っていればいいのよ。そして、ここ一番のときに決めてくれれば、みんな付いて来てくれるんだから、もう少し心に余裕を持ってね」


 くも子は、身体の年齢をメイドたちより少し上げて、後ろから抱き付いてきた。

 何か落ち着く……………ここにヴィヴィアンはいないけど、睨まれている気がする。


「はい、これ、内通者のリストよ」


 息が届く距離、こんな近くで、くも子の声を聞くのは初めてだ。

 くも子はボクを後ろから抱きしめるようにリストを渡してくれた。


「くも子、ありがとう」


 そういって、首をかしげると、くも子の頬にボクの頬が当たった。

 ヴィヴィアンがいたら、うぐぐぐって感じの表情をするだろう。


「………………どういたしまして」


 くも子のほっぺたが熱を持っている。

 恥ずかしいんだろう、いくら神さまと言ってもね。


 すっと、大きく深呼吸をする。

 集中して眠気を一瞬忘れる。


「ブリタニアン伯爵、エクトル男爵、それぞれ、国王からの書状をもって各国の責任者を説き伏せろ。いや、一度説明して、理解できないような責任者なら、無視して、次に向かえ! ドラゴンに襲われても自己責任だ…………それが、元々辿る予定の運命だったんだ。そういうことにしておけ。マッコォイさんとトルネドさんは、ブリタニアン伯爵、エクトル男爵の交渉の結果を聞いて、許可が下りたのなら、海塩を一気にばらまけ。ブリタニアン伯爵とトルネドさん、エクトル男爵とマッコォイさんのペアで行動を頼む。そして、くも子、色々とフォローを頼む」


 睡魔であまり頭が回っていない。

 口調は、おかしくなってるけど、変なこと言っていないよね?


「「「「「はっ」」」」」


 でも、言うべきことは言っておかないと…………。


「さて、ベディヴィア卿。円卓の騎士団を引き連れて、朝までに、こいつら………内通者リストに載っているヤツらを、全て、牢屋に放り込め。見せしめのために派手派手に……な。ボクや円卓の騎士団の手柄だって分かるように頼む」


 そう、そう言った宣伝をするための戦いなんだ。


「はっ! 存分に腕を振るって参ります。皆のモノ、閣下の初の大仕事だ……………………」


 ベディヴィア卿が威勢の良いことを言っているような気がする。


「……」


 言葉が出ない。

 もう、瞼が重い……若ければ無理が利くと思ったのに…………若すぎるのはダメっぽい。

 最後に、お父さまに許可を取って貰ったことを実現するために大きな魔法を使った。

 そして、後ろのくも子に体重を預けた。


「オーナーは少し眠っていて下さい。朝まではうちが引き継いで…………」


 ボクは、くも子のセリフを最後まで聞けずに、眠りについた。





次話、てきとー次回予告


騎士道大原則ひとつ!騎士は、決して○○の危機を見過ごしてはならない

○○都市を襲った○○○○達は、○○の人々を盾にして、ボク達を全滅させようと襲ってくる

○○○のない○○○は、まるで刃が立たず大ピンチ

その時、○○○の○○○に異変が起こった

覇龍大公ランスロット

『変身!○○○○○ ○○○○○○○登場!!』

次回も必ず見るべし!


いや、マジでてきとー過ぎるだろう。

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しゅき録
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若干こちらのお話しとリンクしてます。
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[一言] 30話までは面白い
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