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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第1章 光物を求めて
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007.焼き大ハマグリのレシピ

「お母さま、ヴィヴィアンに『お嬢様は止めて』って言ってますけど、いつまで、エルフティア王国の王女さまのつもりなんですか? もう、お母さまは、ブリタニアン領の領主の奥方なんですよ。なぜ、ブリタニアン領の発展のための協力が出来ないんですか!」



     ジュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ



 小さな岩で簡易的なかまどを作り、魔道具創造マジックアイテムクリエイトで金網を作って1個3Kgほどの超巨大ハマグリを所狭しと焼いている。

 魔法創造(マジッククリエイト)で作ってあった瞬間移動と検索の魔法を使って収穫したので砂を吐かせる必要も無かった。


 魔法、マジチート。


 網膜走査ディスプレイ、英語だとRetinal Imaging Displayで略すとRIDと、脳波操作、英語でBrainーmachine Interfaceで略がBMI、検索は、この網膜走査ディスプレイと脳波操作で制御している。

 実際には検索の魔法がそれっぽく見せている。

 そして、検索は、他の魔法と連携出来るので使い勝手がいい。

 今回のケースだと、海の幸で検索し、検索されて網膜走査ディスプレイに表示されたリストを、脳波操作で超巨大ハマグリだけをフィルタリングし、ターゲットに設定。

 後は瞬間移動でターゲットに設定した超巨大ハマグリだけを足元に移動させると言う簡単なお仕事。

 で、ニューロアンドファジー効果で砂を吐かせた状態になっていたと。

 瞬間移動は、近くの人やモノを遠くに、遠くの人やモノを近くに移動させることができる。

 移動できる人やモノの前提条件としては、目に見えているか、検索に引っかかっているのがだ。

 移動先は、知っている場所というありきたりの条件だ。

 ただ、千里眼の魔法を作れば、行けないところは無さそう…………。


魔法創造(マジッククリエイト):千里眼】


 あ、うん、これで完璧だね。


「さっきも言いましたように、この超巨大ハマグリの殻が小麦の成長に役に立つんですよ」


 ヤバい、ヤバい、涎が垂れそうだ。

 調味料なんか使っていないのに、もの凄くいい匂いがする。

 お酒とバターと醤油とアサツキなんかがあれば最高なんだけど……。


 って、足りないの多すぎじゃん。


 でも、ただ焼いただけなのに、くー、マジ美味しそう。


 これも海が綺麗だからかな?

 海はゴミどころか、船一つ浮いていないくらい綺麗だ。


「で、でも……」


 超巨大ハマグリを見つめながら、まだ、ボクの誘惑に屈しないお母さま。

 涎を垂らしていなければ、尊敬できたのに……。


「エレインさま、これ美味しいですぅ。お坊ちゃまが言ってることは分かんないですけどぉ。これのために亡命してもいいくらいですぅ」


 エルフティア王国の戒律を無視して、ハムスターのように超巨大ハマグリを頬張るマーリン。

 一応、エルフティア王国の偉いさん筈なんだけど……。


 元近衛騎士団の現領主軍のメンバーは向こうでお父さまとトルネドさんとお酒を呑みながら超巨大ハマグリを食べている。


「マーリン、あんた、王国筆頭魔法士でしょ。亡命したら、戦争になるわよ。ランスロットがお願いすれば、許可が出るだろうけど……」


 超巨大ハマグリをロックオンしながらも、正確な分析をするお母さま。


「その時は、お坊ちゃまに頼みますぅ。でも、これ本当に美味しいんですよぉ。エレインさまも食べましょうよぉ」


「お、お嬢様……ムシャムシャ……マーリンの甘言に……ジュルリ……惑わされてはなりません。……パクパク……お嬢様の分は、……ゴックン……このヴィヴィアンが責任を持って……ズズズズズ……ノルマを果たして見せましょう。ランスロットさま、おかわりをお願いいたします。マーリン、そんなに食べないで下さい」


「ああん、もう、食べるわよ。食べるわよ。食べればいいんでしょ」


「大丈夫です。……パクパク……お嬢様。お嬢様の分は、……ムシャムシャ……シーターさまに誓って、……フーフー……このヴィヴィアンが……ランスロットさま……頂きます……んー美味しい……ので、……おかわりをお願いいたします……ご安心して下さい」


「エレインさま、無理はしなくても大丈夫ですぅ。お坊ちゃま、マーリンにも、おかわりお願いしますですぅ」


「わ、分かったよ。食べれば…………お、美味しい。……ズズズズ……ランスロット、……ハフハフ……ママの分……本当に美味しい……3個焼いておいて。ヴィヴィアン……ゴックン……これからの食事の献立は……フーフー……こっちの国を……ムシャムシャ……基準にしてね」


 美味しいは正義です。


 多少、話を聞いてくれそうなくらいまで、食べるスピードが落ちたので、菜食主義について説明しておいた。


「………………と言うわけで、シーターさまの情報では、お爺さまが、狩りで1匹も狩れなかった日に、お婆さまに怒られるのがイヤで言い訳をしたのが原因です」


 話を進めるにつれて、お母さま、ヴィヴィアン、マーリンの機嫌が悪くなっていった。


「あ、あのクソおやじ、今度会ったらタダじゃおかないわよ。ほんと、エルフ生のほとんどを無駄にしちゃったじゃない」


 怒りマックスファイヤーのお母さま。

 コクコクと頷くヴィヴィアンとマーリン。


 3人ともマジお爺さまを殺っちゃいそうな雰囲気を醸し出している。


 と言うか、お爺さまが亡くなると、王位継承権第1位のボクが継がないといけないんですけど……。



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