066.はがねの錬金術師(?)伝説…その27
予告のところまで届かなかった。
と言うか、入り口に到着して、
団長が勝手に動き出して、
終わりが無くなるくらいに長くなったので
2~3話に分けることに…………
近衛騎士団のメンバーたちに非常に惜しまれつつも、お父さまとエクトル卿が近衛騎士団の鎧に着替えた。
さすがにメイド服からの着替えなので、着替え時には認識阻害魔法は掛けてあげた。
「ああ、俺の嫁が……」
「この問題が解決したらプロポーズしようと思ってたのに」
「あの可憐な少女は、俺たちの胸の中で永遠に生きていくんだ」
「エレインさまが、あの少女の姿絵を持ってたぞ」
「ああ知ってる。これだろ? このクォリティーで1枚金貨98枚なんて、安いよな。まるで、実物を見ているようだ」
「騎士団の予算を全部使って、姿絵を買い占めるんだ! そこに俺たちの未来がある」
話の内容までは聞こえませんが、後ろの騎士団の連中が騒がしいです。
「お父さま、エクトル卿、ウィッグがまだ残ってますよ」
偶然、違和感に気付いたので指摘してみた。
すっかり、ウィッグが帽子のように被られている。
「おお、すまん。すまん」
お父さまも、付けてるのを忘れていたようだ。
「ウィッグを取ると、頭がスースーするな」
エクトル卿の頭皮はかなりセンシティブなようです。
「こんなところに、エクトル卿の抜け毛が…………」
軽~い、冗談のつもりが本当にあった。
この色艶……エクトル卿のでしょう。
「マジか!!」
なに?
その喰い付きようは?
「もちろん、ウソですけど」
ホッとした表情のエクトル卿。
ボクはウソを吐いたが、正しかったんだと思う。
アイテム収納魔法……はイヤだから、瞬間移動魔法で、遥か遠くに、そう悠久の彼方に、証拠のエクトル卿の抜け毛を飛ばした。
きっと、ウィッグを脱ぐときに少し絡まって抜けたのでしょう。
うんうん、そういうことにしておいて下さいね。
滅茶苦茶、センシティブな問題ですからね。
「ああ、最後の砦のウィッグまで……」
「俺たちの愛も勇気も夢も希望も消えていく…………」
「これはこれで、ありじゃないの?」
「元副団長たち騎士団に戻って来て………くれないよな」
「今をときめく、ブリタニアン領の伯爵さまだぜ、戻って来てくれないよ」
「あのさー、戻って来てくれないのなら、俺たちが行けばよくね?」
「おおって、思う意見だけどな、さすがに、目を掛けてくれた国王さまや、実家とのしがらみがな」
「自分の意思だけじゃ、行くのは難しいよなぁ」
「ああ、そうだな」
騎士団の連中の空気が重いです。
何を話していたか分かりませんが、本来の騎士団としての仕事をさせていないのが問題でしょうか?
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
城郭の入り口からお城に向かう中央の道から一つ外れた道にある目的地の建物の前までやって来た。
少し目立ちにくい場所にあるが、お城から歩いて2分と言う立地条件だ。
「お父さまとお母さまの部屋の臭いがする」
クンクンと臭い臭いを嗅ぐ、お父さまとお母さま。
直ぐに真っ赤な表情になった2人。
「ホホホホホ、何言っているのかしら、この子ったら、ほら、あなた。近衛騎士団の人たちを、後ろに下げて! この周辺を燃やしつくしちゃうから、巻き添えを喰いますわよ」
うちの家系は脳筋ですか?
燃やしたら、余計に匂いが広まりますよ…………って、本当かどうか知らないけど。
「エレイン、こそ何言…………、バン、騎士団の連中を下がらせるぞ。死にたくないならな」
お母さまがひと睨みすると、即、意見を変えました。
この状況のお母さまは、止めるのがひと苦労です。
でも、止めないといけません。
「お母さま、落ち着いてください。落ち着いてくれないと、この等身大メイド服&お化粧済みのお父さまのフィギュアを壊しますよ?」
アイテム収納から出すフリをして、サクッと、魔道具創造で作ってしまう。
まぁ、手慣れたモノです。
ほんとに、何でもありです。
「あーらやだ、ママったらちょっと、おいたするとこだったわ。てへっ♪ ――――このパパの人形はお屋敷の入り口に飾っておこうね」
『おいちゃん…………怖かった…………』と言わしめるほどの威嚇をお父さまにしてからのセリフなので、お父さまから反対意見は出ませんでした。
「閣下、発言をお許しください」
近衛騎士団の団長が、跪いてまで、発言許可を願い出た。
ヤバい、ヤバい、ヤバい、ヤバい。
近衛騎士団永世名誉団長の肩書きで連れてきたエリート集団の近衛騎士団。
その中の超エリートの団長。
警視総監相当の人ですよ。
さすがに、こののほほんとした空気に頭にきたのか?
明日はネット回線の工事。
原稿は、Fireタブレット+Drop boxである程度書いて
茶軸キーボード+一太郎で清書が最近の流れ。
つまり、Drop boxの部分が使えないってことだ。
でも、清書途中のデータがあるから、大丈夫なんだけどね。
次話、てきとー次回予告
ランスロットよ、次の指令です
いたいけな女、子供をお嫁に行けなくなるような、恥ずかしい目に合わせて喜んでいる○○○○商会を退治せよ!
有言実行3歳児ランスロットは『○○○○商会』
お楽しみに
「好きモノなんだよね」




