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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第1章 光物を求めて
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064.はがねの錬金術師(?)伝説…その25

遠くない未来に出会うでだろうモノたちの運命が

ほんの少し、ほんの少しだけ交差した………



 口から赤い血を出して、後ろに下がりながら、しゃがみ込む元(かい)(われ)大臣。


()(かがみ)流:縮地(しゅくち)


 長距離をあたかも短距離のように移動する仙術。



 問:「あたかも」を使って、短文を作りなさい。

 答:「たしかそんな技があたかもしれない」


 ごめんよぉ。

 ふと思いつただけなんだよ。


 と言うか、これ以上言い訳をする暇もなく、元(かい)(われ)大臣との距離を縮めた。

 いや、普通に間合いを詰めても、そんなに時間は変わらなかっただろう。



 突けば槍、払っても槍、持っても槍、槍はかくにも、槍でありけり。



 まぁ、槍だからね。


 で、梃子の原理を使えば、投石器……投人器、いや、この後からは、投魔族器になる。

 元(かい)(われ)大臣を梃子の原理を使って、空いたスペースへ槍で投人器のように投げ飛ばした。


 ナイスだね。

 くも子くん。


 投げ飛ばされ中の元(かい)(われ)大臣をロープでいい感じに縛り上げてくれた。

 亀甲縛り?

 いや、普通に縛っただけだよ。

 もしかして、元(かい)(われ)大臣の亀甲縛り姿を見たいという、特殊性癖をお持ちの方ですか?


 他人の性癖はともかく、いまだに、何が起こったのか理解出来ていない魔族たちに【有栖乃(ありすの)流:はがね】からの連続技を喰らわせていった。


 【有栖乃(ありすの)流:はがね】で歯を無くさせて、ついでに顎に攻撃を掠めさせては脳震盪を起こさせて気絶させ、梃子の原理を使った投魔族器で、魔族たちの山を作っていく。

 もちろん、おまけ付きだ。

 目的は死ぬより辛い目に遭わせることだからね。


 そのために、愛槍『秋津止まらず』に付与魔法を使ったんだ。


 魔族が立っていた場所の地面には、青い血と歯が残されている。

 いいや、血はなかなか高くならない魔族たちの山までは点々と続いている。


 テレビや映画のアクションシーンでヤられて地面に倒れたヤツがいつの間にか消えてるだろ?


 あんな感じで、くも子が捕縛収納魔法で山の下の魔族から順番に捕縛していってくれている。

 捕縛されたヤツらは、たぶん亜空間で時間凍結されている。

 あ、うん、たぶんね。


 と言うか、こいつら魔族たちは、比喩での青い血を実際の青い血と勘違いしてそうだよな。


 約1分……もう少しで全滅させようとした時に、くも子が声を掛けてきた。


「オーナー、次の目的地以外の他の魔族たちも順番にここに瞬間移動させるわね」


 くも子さん、至せり尽くせりです。


 そう、くも子が言うように、次の目的地があるんです。

 その目的地に、ここの状況を伝えられても困りますしね。

 それに、後で魔族たちが、バラバラに暴れられても困りますからね。


 ここでついでに倒しておくのがベストな判断でしょう。



 周りが騒がしくなってきました。



 これだけ派手にやっているんです。

 徐々にギャラリーも増えてきています。


 巻き込まないように、少し距離を置いて…………あ、近衛騎士団が来たようです。


「(くも子、近衛騎士団に、ギャラリーが巻き込まれないように伝えて。で、近衛騎士団をボクたちの周囲を囲わせちゃって)」


 念話で、くも子に命令をする。


「(はーい、オーナー了解)」


「(お稲荷さんは、近衛騎士団のお手伝いをしてくれるかな?)」


「(うん…………おいちゃん…………手伝ってくる……)」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「――――――、お手伝いしたいです。同じような年齢の庶民が頑張っているんです。多少は剣術も魔法も教えられています。貴族のむす……嫡男としては、黙っていられません」


「ダメですぅ。アーサーさまぁ。あのお坊ちゃまは、特別なんですよぉ。この――――でも、歯が立ちませんよぉ。それにぃ、あのお坊ちゃまは、あんな庶民的な格好をしてますがぁ、貴族ですよぉ。後、アーサーさまが、目指さないといけない目標ですぅ」


「じゃあ、あの方が、王位継承権1位の方ですか?」


「そうですよぉ。アーサーさまのお父さまの代わりに王位継承権1位になったお坊ちゃまですぅ。後4年で、アーサーさまは、あのお坊ちゃまに近づけるだけ…………追い越すつもりで剣術も魔法も頑張りましょうねぇ。魔法の先生はこの――――にお任せくださいねぇ」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「あの槍、魔道具か…………それも新しい…………なに? あの坊主が魔道具にしたのか?………魔法回路基板マジツクサーキツトボードを初期化して、嘘が吐けなくなるパッシブで書換不可能な魔法回路(マジツクサーキツト)を組み込むとは……まるで、伝説の『選定の剣カリバーン』のようだ。そして、悔しいが、あの坊主、オレより、付与魔法の技術も戦いにおいても腕が立つ。どうやったら、あんなガキがあんなに育つんだ? それに、オレでも看破できない鑑定阻害魔法まで使っていやがる。マジで悔しいが、スペックだけ見れば、アテナの婿にはピッタリだ………な。…………どうだ、アテナ。あの坊主をどう思う?」


「キラキラしていて、可愛くて、格好いいの」


「『キラキラしていて、可愛くて、格好いいの』……か。アテナは、ととさまとあの坊主、どちらの嫁になりたい?」


「ととさまより、あの子がいいの♪」



     プークスクス



「ほほう、死にたいヤツが多いようだな」


「いえ、そんなことありませんよ。そうそう、トリートーンは、ゼウスさまが気に入られたあの坊主の身元をあらって参ります。パラス……アテナさまと、一緒に待ってておくれ」


「はい。お父さま」


「長旅でこんなとこまで来たが…………成果はあったようだな」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「あいつ、すげーな。おれの子分……いや、シィルフィの護衛に欲しいな。シィルフィは危なっかしいからな」


「シィルフィ、危なっかしくないもん。しっかりしてるもん」


「あいつらも、子供たちばっかりだけど、どこの子供だろう? まとめて、おれたちの仲間にしたいな」


「服が綺麗だから、親がいるんじゃないか?」


「親がいたら、こんなところを子供たちだけで歩かせないだろう。襲われちゃうだろうし」


「そうだよな。実際、襲われているし………」


「あれだけ強いんだから、自由にさせてもらってるのかもしれないぞ」


「ジン、とりあえず、誘ってみればいいんじゃないか?」


「そうだな」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「さて、これでっ終わりだぁ!」


 なんか、聞きなれた感じの声が聞こえたような気が…………。


(ぬし)さま………………お疲れ………………」


「オーナー、お疲れ様」


「じゃあ、近衛騎士団に引き継いで、次に行こうか」


「ん…………」

「はーい」


 終わらせるために、もう動き出したんだ。

 日が昇る前に終わらせちゃうよ。

最近、投稿前の清書は、メモ帳から一太郎になりました。


次話、てきとー次回予告


はいど~も~

○○○です

○○○です

○○○人合わせて○○○○メイド隊です

…やはり慣れない事はするものではないですね

どこで間違えたのでしょう?

…はいど~も~!

○○○です

○○○です

○○○人合わせて…

次回、『○○○○○○、脱いだ』

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しゅき録
https://ncode.syosetu.com/n4032jr/
若干こちらのお話しとリンクしてます。
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