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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第2章 嫁候補の少女たち
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612.ゆる~い小学校生活…その82

 ボクが預かっている勾玉に力が封印されているとは言え、神さまと呼ばれる存在が真剣な表情で考え事をしている。

 考えている内容が仕事なら…………って、一応仕事ですね。

 と言うか、一応仕事なので、手段と目的をきちんと考えて欲しいです。

 メニューから、何を選ぶかは手段であって、目的ではないんですよ。

 教員なら目的の方を優先すべきではないかと思うんです。



「見つけたのじゃ。これに決めたのじゃ」



 ダキニ先生は、子供っぽく新しい冒険者カードを持った手を天に掲げながらそう叫んだ。


 神さまと言っても、ピンからキリまでいますからね。

 天界から降臨しているところから、推して知るべきことでした。

 働きアリの法則みたいなモノですよ。


 白龍王カルキ……お姉さまから聞いた情報なので、どこまで正確なのかは知りませんが、天界には神さまを管理する神さまと、世界を管理する神さまがいて、ダキニ先生こと荼枳尼天(だきにてん)は、天界に所属の神さまに管理されている神さまと言ったところでしょう。

 そして、くも子は神格を得て、世界に紐付いた神さまになった感じです。

 ヒンヌー教の癒やしの神シーターさまは、元々は世界に紐付いた神さまで、神格が上がって世界を管理する神さまになったそうですよ。



「特選『新米おにぎり』みんな仲良く食べ比べパーティセット…………10人分じゃ」



 このパーティセットは、1つ注文すれば教員以外の1クラス全員に行き渡るようにと作られたメニューです。


 具材の種類は、じゃこ、じゃこ梅、梅、梅ゴマ、ゴマ塩、鮭、鮭児、鮭玉、入り玉子、おかか、おかかマヨ、ツナマヨ、エビマヨ、昆布、明太子、たらこ、いくら、筋子、チーズ、ミートボール、チーズインミートボール、肉そぼろ、天かす、味噌、ネギ味噌、肉味噌、くるみ味噌、チャーハン、オムライス、肉巻きおにぎり、イカ天むす、エビ天むす、わさび、チャーシュー、ハンバーグ、味玉、ランチョンミート、たくあん、マヨたくあん、焼き鳥の40種類で、おにぎり2個と箸休めのいぶり漬けのセットが1人前になっています。

 おにぎりが2個になっているのは、一番仲の良い友達と交換して、食べ比べが出来るようにですね。

 この世界では、お米はブリタニアン領産しかなく、需要と供給の兼ね合いで結構良い値段になっています。

 当然、このパーティセットの設定価格は、金貨100枚。


 基本無料提供の学生食堂なので、あってないような設定価格ですけどね。

 実際、かなり高額ですが、原材料の希少性や流通量などを考えれば適正価格と言えば適正価格と言えなくもないです。



「みんな、たくさん注文するときは、こうやって数を増やせばいいのじゃ。簡単じゃろ?」



 一応先生らしく生徒たちに説明をしていますが、これっぽっちも気持ちは入っていない気がします。

 それを証明したのはダキニ先生本人。

 何も考えずに、自信満々のドヤ顔をして、ささっと注文数を10にして注文を確定させてしちゃいましたからね。



「「「「「「え゛っ!?」」」」」」



 ダキニ先生以外は同じ反応だった。

 当然と言えば当然ですね。

 元々40人前のモノを10セット注文です。

 単純計算で400人前ですよ。

 10人分どころじゃないです。


 好物を目の前に浮かれまくっている力を封印された神さまより、小学校に入学したての生徒の方が、理解力が高かったようです。



     ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン


         ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン


   ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン


       ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン


             ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン


    ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン


             ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン


         ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン




 『ドローンボー』が乱れ飛んでいる。


 出前の悪戯のような概念がまだ出来ていないこの世界。

 オーダーミスかどうか確認せずにオーダー通りに料理人が頑張っているようですよ。


 あまりにもおかしいオーダーは、確認させるようにシステムの改良が必要ですね。

 とりあえず、新しい冒険者カードにチャージされている金額以上の注文はハネるようにしておきましょう。



「ちょっと多いと思うのじゃが………………これで本当に10人前なのか?」



 自分の周囲を飛び回っている『ドローンボー』を見たダキニ先生がそう呟いた。

 なぜか少し顔が青くなっているダキニ先生を見て、奇跡のワインのことを思い出した。




ん?あ、ダキニ先生じゃないっすか

なっ!

ユノ先生、最初っからいなかったのか。

だけどユノ先生は出勤してて、ダキニ先生と雑談していた。彼女のアリバイは完璧だ。…待てよ!

NEXTランスロット、『ダキニ先生のヤミ金事件』

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