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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第2章 嫁候補の少女たち
610/648

610.ゆる~い小学校生活…その80

※いつもの時間に投稿されないときは落ちたと思ってください。



 ノーブルクラスの先生たちの方へ歩いて行くユノ先生の後ろ姿を目で追う腹ペコ姉妹(シスターズ)たち。

 そして、その様子を窺うクラスメートたち…………。



     パンッ、パンッ



「はいは~い。まず、先生がお手本を見せるわね」



 空気を変えたのは、パルテノ先生です。

 ちゃんと先生してくれてますね。

 先生にして良かったと思います。



「ユノ先生の説明だと冒険者カードでメニューを選択していましたが、このエントランスに貼ってある料理の姿絵…………じゃなくて、ぶ、ぶろ………………えっと、その、しゃ、しゃしんでしたっけ?」



 チラッとこちらを見るパルテノ先生。

 お母さまのせいなのか、おかげなのかは不明ですが、徐々に市民権を得ているとは言え、まだ一部を除いては認知率が低い『写真(・・)』と言う単語…………パルテノ先生は、区別がついている側の人っぽかったようです。

 やっと贅沢が出来るようになってきたこの世界はまだまだ娯楽が少ないですからね。

 露天で売っている姿絵、写真…………そして、最近発売された写真よりワンサイズ大きなブロマイド紙に画像を定着させた通称『ブロマイド』などを見るだけでも、充分娯楽として成り立つようです。

 新作がいち早く入手できると噂のあるブリタニアン領の領都カムロドゥムナムでは、そういった露天が結構あるので、パルテノ先生も露天を覗いている感じですね。


 そうそう元いた世界とは違って、この世界の写真はプリンターっぽい魔道具で印刷したモノです。

 そして、ブロマイドも、プリンターっぽい魔道具で銀と色素をふくむ薬剤を塗布した印画紙であるブロマイド紙を化学変化させて反応した部分を現像処理したモノで、色素は保護膜の中に守られているので、表面が滑らかで見た目もきれいに仕上がっているので、写真より高く売れるらしいですよ。

 露天で売られているモノだと大きさで素人でも区別がつきますが、情報通は表面で区別をつけているようですね。



 って、パルテノ先生が不安そうな表情を見せたので、コクリと頷いておきました。



 ちなみに、腹ペコ姉妹(シスターズ)たちは、デフコン3からデフコン4くらいには、警戒態勢が落ちたようです。

 どんな時でも、残心は必要ですからね。



「そう、写真です。エントランスに貼ってある料理の写真に、冒険者カードをこうやってタッチさせると選択されたとこになります。最初っからの流れを説明すると、『学生食堂』のメニューを開かなくても、入り口から入って、歩きながら、料理の写真に冒険者カードをタッチさせて、そのまま歩いて自動改札機にも冒険者カードをタッチさせて、食堂の席に座ると料理が届きます。じゃあ、先生がお手本を見せるね」



 そう言うと、一度、学生食堂の入り口から外にでたパルテノ先生。

 くるりとこちらに向くと、冒険者カードを持ちながら、決めポーズをとった。


 その行為に意味があるんだろうか?



「パルテノ。お手本、行きます!」



 そう言うと、気合いの入ったパルテノ先生が少し浮きながら滑るように急前進した。

 こ、これは…………最近テスト配信が始まった【ホバーブーツエミュレータ】魔法。

 まだテストの段階なので新しい冒険者カードの『アカデミック版』でも教員のみ使用可能になっている。


 最短距離で目的の料理の写真に向かっているようです。

 正直、パルテノ先生だったら、歩法でも同じように動けたでしょう。



     ピタッ



 そんな音が聞こえてきそうな感じで新しい冒険者カードをマンガ肉の写真にタッチさせる直前で動きを止めたパルテノ先生は、チラッとこっちを見てきた。


 マンガ肉は、現在の学生食堂のメニューの中では一番高価なモノです。


 正規販売のマンガ肉は、貴族がお祝いなどの目的で購入するモノで、基本予約販売のみの販売で箱・台座込みだと、キリのいい金貨100枚もします。


 もちろん、学生食堂で提供するマンガ肉は贈答品目的で作られてはいなく、大きさも小さくなっていて、レシピも多少変更してあり、デザインが似ている廉価版です。

 それでも、原価を考えれば販売価格は、金貨10枚…………約10万円ほどするので、自腹で食べるには勇気が要りすぎるモノなんですよ。


 と言うことで、パルテノ先生がこっちを見ているのは、ホントにタダ飯なのかの確認だと思います。



 意地悪せずに、素直に黙って頷いておきます。




「やった」



 小さくガッツポーズを決め、聞こえるか聞こえないか分からないほどの声量で呟いたパルテノ先生…………余程、嬉しかったようです。

 わんぱくでもいい、たくましく育って欲しいですね。



「では、冒険者カードをタッチしますね」



 言うが早いか、タッチするが早いか…………判断しにくい…………って、そんな細かなことは気にする必要は無いですね。

 とにかく、冒険者カードをタッチしたようです。



「これでメニューを選択したことになるので、自動改札機に向かって………………自動改札機に冒険者カードをタッチさせ………………席に着きます」



 と説明を終えて、席に着いたパルテノ先生。

 後は、料理が届くのを待つだけです。



やって来ました学生食堂

クラスのみんなも勢揃い、負けないように頑張らなくちゃ

そしてパルテノ先生のお手本

次回、魔法少女リリカルぱるてのStrikerS、第611話『マンガ肉』

テイク、オフ!

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