046.はがねの錬金術師(?)伝説…その7
ああ、色々なルートが頭を過ぎって
予定より話が進まなかった。
サブタイ回収のためには○○シーンが必要………。
さて、どこに入れようか?
これで、謁見が終わりって訳じゃないですよ。
まだ、撒き餌があるんですよ。
現状考えられる障害物を排除するための撒き餌がね。
もちろん、餌はボクだ。
あそこで、すぐにでも食いつきそうなヴィヴィヴァンがいますが、狙いはヴィヴィヴァンじゃありません。
釣るモノは外道です。
ヴィヴィアンが食いついたら外道扱いですが目的の外道じゃありません。
でも、釣るのは外道です。
不意に、ひいおじいさんに脇を抱きかかえられて、床に下ろされる。
立つことで全身が見えたくも子が仕立てた新しい正装に、ヴィヴィヴァンが今にでも食いつきそう。
まるで、人影を見た池の錦鯉のようだ。
そういえば、くも子たちの糸は魔法で作られていた。
人間形態になったとき、火魔法とかのように、くも子は手のひらの前の何もない空間から糸を出していたので、調べてみたら案の定だった。
魔法回路基板にくも子たちの魔法回路を組み込めば、ダレにでも、スパイダーシルクを作ることができる。
えっ?
なにそれ?
で、魔法回路なら改良もできる。
マジチート!!
そのマジチートな魔法回路の改良により、ウールや麻、木綿、絹、そして、化学繊維など、糸と名称がつくモノは何でも作れるようになった。
もちろん、色も自由自在だ。
それと、布を作るのも魔法でやっていたので、そちらの魔法回路も魔チート改良。
平織り、綾織り、繻子織りと織り方も自由自在。
自動織機いらないじゃん。
もしかしたら、一大産業が出来る下地を潰してしまったのか?
それは今考えてもしょうがない。
どう考えても、なるようにしかならないしね。
でだ、改良した2つの魔法を使って、異世界通信網魔法で得たデザインを元に作られたのが、三銃士みたいなコスプレだ。
……………………ボク、マントとか初めてつけたよ。
ああ、ヴィヴィアン、涎、涎。
お願いですから、外道用の餌を取らないでくださいよ。
「今回の武功をもって、近衛騎士団永世名誉団長、及び、騎士の称号、及び、最高位の勲章、アーサー勲章を与える、そして、今回の功績を持って、大公の爵位を与える」
不意をつかれたセリフに反射的に答えた。
「はっ……………………えっ? 騎士の称号だけって話じゃ? ひいおじいさま………いや、国王さま?」
この反応、さっきのお父さまと変わんないじゃん。
前世の記憶があるけど、血は繋がっているんだなと感じた。
新しい血の繋がった家族………そして、血は繋がってはいないけど、家族同然の身近な人たち。
「ランスロット、これから、いくつ、武功と功績を上げる予定だ?」
やりたいようにやる。
自分自身のために、やりたい放題やっているように見えても、それは、家族、身近な人々のため、そして、それは、ローリーペッタン王国のために繋がる。
そう、やりたい放題すればするほど武功や功績が上がる。
「……………」
言葉に詰まった。
「そう言うことだ。何回もこんなことをするくらいなら、最初から上げれるところまで上げておいた方が良いだろ? なんなら、あとひとつ、上の爵位でもいいぞ…………いや、さらに、もうひとつ上でも、エルフティア王国のヤツもそれなら喜んで許可するだろう」
国王の上って、皇帝とかじゃん。
ローリーペッタン王国とエルフティア王国の2つを面倒見ろって言うことですか?
もちろん、ノーサンキュですよ。
くも子のターン。
マジチート。
次話さらにくも子のターン♪
ぶくま登録ありがとうございます。




