038.Hな下着を求めて……Hななのは(略)…その11
ストックなしの自転車操業
この先生きのこれることができるか?
「主さま………あの足………美味しいの?………」
震えていたお稲荷さんが涎を拭いながら聞いてきた。
スッカリ、怯えによる震えが止まっている。
そういえば、ピリッと来るような感じも今はなくなっているな………。
「ああ、美味しいぞ。うな子が持ってくる食材並みにはな」
お稲荷さんに正直に答えてやる。
いくら美味しくても、何々の味に似ているって言われることは、本家より味が落ちるってことだ。
伊勢エビに似た味ってことは伊勢エビを食った方がいい。
「美味しいの………楽しみ………主さま………頑張って………」
うるうるとした目でお願いしてきた。
これが上目使いなら、コロッといったが、身長が近いからそこまで破壊力がない。
それに、ボクに幼女趣味は砂漠にあるガラスの材料の割合くらいしかない。
冗談なんだから、真に受けるなよ。
幼女趣味はないが、可愛いは正義だ。
その正義のためには、身内だって斬れる………気がする………かも?
「分かった。……さて、こっちは戦うことで、纏まったぞ」
アイテム収納から、うな子から献上された『秋津止まらず』を取り出して、アラクネ特異種に向ける。
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【秋津止まらず】
秋津……秋の虫である蜻蛉が止まれないほど鋭く磨き込まれた槍。
御鏡家の19ある分家の1つである武器や消耗品の製作や補修を担当している真技家で作られている。
素材は真技|家が特許を持っている擬似神珍鉄製で伸縮自在である。
都市伝説では、姿形銘まで同じ『秋津止まらず』のオリジナルは神珍鉄の槍形態の一つだったらしい。
一般的に『秋津止まらず』は大量生産品で主に有栖乃家で使われているモノを指す。
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本来なら、こんなとこにあってはいけない槍…………。
そう、これは、元いた世界でボクが使っていた愛槍だ。
ちゃんと、いとこの真技賢人の義理の妹の真技碧の銘まで入っている。
神さま……は無いな、パンフの表紙で土下座してたし、……きっと、転生受付のお姉ちゃんが気を利かせてくれたんだろう。
「なんで……【なぜ、そこの白毛九尾の狐と死に別れるのは平気なのか? 大事な眷属じゃないのか? 鑑定結果にも出ていただろう?】」
ギルティ。
やっぱり、そう言うことか……。
「と言うか、あんた、鑑定魔法を誤認識させてるだろう?」
鑑定魔法の鑑定結果の違和感をズバリ聞いてやる。
ボクだって、誤認識させるようにしてるんです。
それを他がやらないってダレが決めたんですか?
それに、どうしてアラクネ特異種が、ボクの鑑定結果のユニークな内容が分かるんだ?
そもそも、ボクが鑑定すれば「白毛九尾の狐」じゃなく「お稲荷さん」になるんだよ。
「な、な、な、な、なんで? う、う、うち、そ、そ、そんな事、し、し、してないっちゃ」
図星だったようだ。
と言うか、どこの○星の人ですか?
「はぁぁぁ、そのままいけると思ったんだけどな~。はいはい、うちたちは眷属になります。これで良いですか?」
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
虎縞っぽいスク水を着た幼女が現れて、スパイダーシルク製の白旗を振った。
って、幼女率高いな。
次回、顛末




