028.Hな下着を求めて……Hななのは(略)…その1
長かった、本当に、長かった。
やっと、ランスロットを自由に動かすことが出来ます。
と言うことで、新しいお話に向かって~テイクオフ!
「おいちゃん………護衛付く………主さま守る……安全。外出……許可しないなら……この国……作物……育たなくする」
ボクが入れ知恵した豊穣の神様の使いである白毛九尾の狐のお稲荷さんの一言で、外出許可が下りた。
長かった。
長かった。
マジ長かった。
自由にお出かけできるまで、本当に長かった。
正直、普通の子供だったら、許可は出ないと思う。
まぁ、大人でも出ないと思うけどね。
大人の場合は自己責任でお願いしますって感じです。
それだけ、危険な世界なんですよ。
城郭の外を歩いてるだけで、ワイバーンに喰われる可能性があるんです。
そうそう、簡単に許可は出せないですよ。
でも、出せちゃいました。
ちなみに『おいちゃん』は、白毛九尾の狐の巫女服姿のロリで幼女の『お稲荷さん』を略した一人称だと思う。
『主さま以外………ちゃんと………さまと敬称付けて………呼ぶ………』
『お稲荷さんさま』と呼ばないとガード不能なスタン魔法からのパンチ攻撃(手加減有り)が来る。
パワーアップしたお稲荷さんは、今なら、魔狼を瞬殺できそうだ。
体幹強化魔法を使ったお父さまとお母さま、ヴィヴィアンもお稲荷さんにコロリと負けていた。
『お稲荷さま』は超NGワードらしくて、主さまに授けて貰った神聖な名前を略すなと、制裁が『パンチ攻撃(ぎり死なない程度の手加減有り)』に代わる。
自分は『おいちゃん』と略してるのに………………。
どちらにしても、ボクには被害がでない。
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「一応、このランスロットが大人になった時のために作っておいた短剣を持っておけ、ベンウィック家の紋章が入っているから身分証明にもなる。不正利用は出来ないが、無くすなよ」
かっこいいお父さま、再来です。
『すぐにでもヴィヴィアンが大人にします』と空耳が聞こえた。
あ、うん、本当に空耳だろう。
「アイテム収納に収納しておくので大丈夫です」
空耳に動揺して、そんな風に答えてしまった。
アイテム収納持ちは珍しいが存在する。
そのための魔道具が流通しているからだ。
だから、間違っていない返答だよね?
ね? ね?
「そういえば、ランスロット、高価なアイテム収納の魔道具なんていつ手に入れたんだ? エレイン、お前、ランスロットにアイテム収納の魔道具を渡したか?」
首を横に振るお母さま。
「ヴィヴィアン?」
同じく首を横に振るヴィヴィアン。
3人の獲物を見つけたような肉食系の視線がボクに集まった。
「アイテム収納………………………魔法?」
正直に答えてしまった。
そして、3人の魔法回路基板に収まるように、能力を制限したアイテム収納の魔法回路を組み込むことになった。
魔道具を自作したって答えておけばよかった…………。
でも、結果は変わらなかったと思う。
万策尽きたぁ~~~
じゃなくて、ストックが尽きたぁ~~~
いや、元からないけど…………




