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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第1章 光物を求めて
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026.それはボクのおいなりさんだ…その7

寒くなってきました。

まだ届かない新しいバイク用に買った2着のジャケットが風を通し、役に立たない季節に……(物理的に震え声)

「ランスロット、今まで使っていた魔法を犠牲にしてでも、俺も飛行魔法が使えるようにして貰えないか?」


 3歳児のボクと目を合わせるために、膝と脛を地面につけて、90度以上頭を下げた。

 あ、うん、この見た目………………………土下座だね。


 でも。新たな自分へとクラスチェンジを願うお父さま。


 くぅ~、キリッとしたかっこいいお父さまが戻ってきました。

 さすがは、エルフティア王国のお姫様を射止めたローリーペッタン王国の近衛騎士団の元副団長。


 ある程度は持ち上げておかないと、お父さまに似ているボクがかっこ悪いことになります。

 そうは言っても、ボクはお母さまにも似てますからね。

 

 お父さまとお母さまを足して、2を掛けたくらい?


 って、顔が4つないと成り立たないじゃないですか!!


 まぁ、普通にお父さまとお母さまのいいとこどりをした感じです。

 ふふん、マジで勝ち組なんですよ。


 近くに年齢の近い女の子はゼロだけど……。

 姿だけでいけば、うな子が一番近い…………早く、早く、トルネドさん、戻って来てぇ。


「エレインやヴィヴィアンが飛行魔法を覚えたがら、みんなで出かけるとき、俺だけ置いて行かれるか、ランスロットの念動力で連れていかれるだけだろ? そんなのみっともないじゃないか。最近、いいところを見せていないが、俺だって息子やママの前では、かっこいいままでいたいんだよ。なぁ、ランスロット、俺にも飛行魔法を覚えさせてくれよぉ」


 お父さまの悲痛な叫びです。

 額を擦り付けるように3歳児に土下座をするお父さま。

 ちょっとカッコ悪いです。



【御鏡流:縮地】



 長距離をあたかも短距離のように移動する仙術。

 魔法で瞬間移動してもいいんですけど、たまには身体を動かさないといけない。

 いや、これ仙術だから、ほとんど身体を使わないんだけど…………。


 それは置いといて、瞬間移動魔法の方がタイムロスが大きいんです。

 行って戻ってくるのなら【御鏡流:縮地】が速いんですよ。

 まぁ、仙術の届く範囲ならね。



 で、なぜ、このタイミングで使ったかというと…………。



 さっきの血の匂いが気になったので、並列処理でお父さまの相手をしながら、検索魔法を使って位置を探していたんです。


 並列処理はうちの道場では必須科目です。

 某魔砲少女アニメの影響です。

 悲しいかな、約700年続く道場の並列処理の修行が必須科目になった理由が某魔砲少女の修行姿だと知ったら、ご先祖さまは嘆くでしょう。

 

 それはともかく、ちょうど見つかったのと、状況的に行くのなら、今だと本家の技を使ったんだ。


 だって、気配がだんだんと弱くなっていってるんだよ。

 悪そうな生き物なら殲滅する予定だったんですけど……。


「お父さまの魔法はそのままで飛行魔法を使えるようにしましょう。その代わり、この野狐(やこ)を飼っていいですか?」


 白い悪魔ではなく、白いモフモフでした。


 【御鏡流:縮地】を使ってまで確保したのは野狐(のぎつね)でなく野狐(やこ)でした。



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野狐(やこ)



 野狐(のぎつね)から野狐(やこ)に進化した激レアモノの白い子狐。

 進化して、ひゃっはーするつもりが早々に魔狼に狩られちゃった。

 所詮、子狐(こども)だから、狼には勝てないのさ。


 とりあえず、息があるのがラッキーかな?

------------------------------


 身の危険を全く感じないくらいの魔力しか感じない魔物ですし、子狐だし、瀕死の重傷だし、現状をまとめると普通の野狐(のぎつね)と変わんなんです。

 いや、大違いですけどね。


「どこから、子狐を……これだから、シーターさまの加護持ちは……その件は今言っても……いや、言うだけ無駄か……。で、白い狐か、珍しいな………。ただ、赤い血が痛々しいな。でも、この野狐(やこ)は魔物じゃないのか?」


 諦め気味のお父さま。

 その加護持ちに力が欲しいと土下座してたんですけどね。


「はい、魔物みたいですけど、魔物の餌にされるとこだったみたいです。襲っていたまものは、お母さまとヴィヴィアンが飛んでいくときの音に驚いて、痛めつけるだけ痛めつけて、食べずに逃げたようですよ。お母さまもヴィヴィアンも飼うのを許してくれるでしょうけど、ボクはお父さまの許可で飼いたいな」


 カムバック、かっこいいお父さま。


「エレインやヴィヴィアンには俺から言っておこう、だからな、な、ランスロット、俺にも飛行魔法を頼むぞ」


 ああ、ロンググッバイ、かっこいいお父さま。


「はい、お父さま、ありがとうございます。では、どちらの手でも構わないですから二の腕が見えるように袖をまくってくれませんか?」


 お父さまが、左腕の袖を捲って、二の腕を顕わにした。


魔道具創造マジックアイテムクリエイト:オリハルコンの腕飾り】


 オリハルコンの腕飾りをお父さまの左の二の腕に合うように作った。


【付与魔法:飛行:オリハルコンの腕飾り】


 そして、付与魔法で飛行魔法を使えるようにする。

 魔法回路基板マジックサーキットボードのスペースが足りなければ、増やせば済むだけです。

 そうです。

 無限に増やすことが出来るんです。

 お父さまの魔法回路基板マジックサーキットボードのスペースが無くてもね。


 ただただ、普通はこういった目的にぴったりな魔道具が手に入らないだけです。

 それは、国王でも簡単には手に入れることが出来ないんですよ。

 でも、その常識はボクには当てはまらないんです。


 やりたい放題出来るボクにはね♪


【付与魔法:体幹強化:オリハルコンの腕飾り】


 ついでに、体幹強化魔法を付与しておきます。

 飛行魔法と体幹強化魔法があれば、お母さまやヴィヴィアンと同様に動けますよね?


 おぅっっっっっと、テレ〇ータじゃなくて、回復魔法を!


【完全回復】


 ちょっと遅れたけど息のあるうちに野狐(やこ)を回復させておきますね。

 忘れてた訳じゃないですよ。


 普通の回復魔法じゃなく、完全回復魔法をサービスサービス。




次話、やっとお稲荷さん登場♪

ヴィヴィアンが暴走して、次話で終わら無さそう………………。

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