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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮)  作者: 辛味亭
第1章 光物を求めて
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025.それはボクのおいなりさんだ…その6

バイクのカスタムパーツが着々と届きましたよ。

「でも、ヴィヴィアン。これからが本番だよ。ヴィヴィアンが魔法を覚えられなかったのは、たぶん頑張って、頑張り過ぎて魔法を使おうとしていて、魔力を流し過ぎて魔法回路を壊していたんですね。じゃあ、体幹強化魔法の起動も、いまの感じのような少ない起動魔力で出来るようにするね」


 魔法回路を壊さずに起動出来たようなので、いびつな魔法回路を最適化しても大丈夫だろう。

 このことを確認するためにライト魔法で試して貰ったんです。

 起動魔力の力の調整を出来るかを…………ね。


「はい」


【魔法回路最適化】


 ヴィヴィアンの返事が先か魔法回路最適化魔法の起動か先かってくらい同時だった。

 ボクが返事を待たずに魔法をつかっただけなんだけどね。


 サクッとヴィヴィアンの魔法回路を最適化する。


「はい、もう出来たよ」


「も、もうですか?」


 チート魔法なんで、そんなもんですよ。


「うん、だから、体幹強化の魔法も試してみて」


「はい。【体幹強化】………こんなに簡単に、こんなに少ない起動魔力でも発動できるんですね。ありがとうございます。ランスロットさま。一生ついていきます」


 ヴィヴィアン、重いよ、重いよ。

 ブラックホールなみに重くなるよ。


「ヴィヴィアン、よかったね。でも、そんなに違うの?」


 お母さまが、ヴィヴィアンに確認しています。


「はい、たぶん100分の1くらいの時間で起動できてます」


 ヴィヴィアンの体感だろうけど合っています。

 そうなるように調整しましたからね。


「へー凄いね。ランスロット、ママの魔法もそんなに早く出来る?」


 また、無理難題を………。


「お母さまのは無理です。ヴィヴィアンのが特別なんです」


 表情に影を落とすお母さま。


「嬉しいです。ランスロットさま。ヴィヴィアンだけが特別だなんて………」


 お母さまとは対照的に、ニコニコ笑顔で頬に手を当てて顔を赤くするヴィヴィアン。


「ヴィヴィアン、分かってて言ってるのよ?」


「はい、もちろんですよ。ランスロットさま♪」


 分かっているような分かっていないような?

 とりあえず、話を進めます。


「えっと、ヴィヴィアンの魔法回路はヴィヴィアンの魔力適正に合っていなかったから、ここまで変わったんですよ。ああ、お母さま、落ち込まないで下さいよ。お母さまの魔法回路はすでに最適化されているんで、今までの半分くらいの起動用の魔力で済むようになっていますから…。でも、起動しないで下さいね。で、お母さま、覚えたい魔法ってありますか?」


 余計なこと思いついたって、感じではなく、良いこと思いついたって感じのお母さまの表情です。


「あ、空飛ぶヤツ。ランスロット気持ち良さそうに飛んでたし、ランスロットが飛んで戦うときにママもお手伝い出来るよね」


「それなら、ヴィヴィアンも覚えたいです。ランスロットさま、ヴィヴィアンも覚えることが出来ますか?」


 続くようにヴィヴィアンも覚えたいと言ってきた。




 結果的にお母さまもヴィヴィアンも飛行魔法の魔法回路を組み込むことが出来ました。




「ママは、ちょっと、エルフティアまで行ってくるわね。食べ物の恨みを晴らすために、クソおやじをしめてくるだけだからすぐ戻るわよ」


 そっちは完全に余計なことですよね?


「お嬢様、ヴィヴィアンもお手伝いします。ランスロットさまの即位に邪魔になる国王をサクッと倒してしまいましょう」


 ちょ、肉体派の2人にヤバい魔法を覚えさせたのかも。


「じゃあ、行くわよ、ヴィヴィアン!」


「はい、お嬢様!」


「「【飛行】」」




     ぱっぎゅるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっん




 同時にスッとんで行ってしまいました。



     …………ドンッ



 音速を超えたようです。

 覚えた後に少し練習しただけのほぼ初フライトで何やってんだか、お母さまとヴィヴィアンは…………。




     ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ



     シィィィィィィィィィィィィィィィィィィン



 枯れた草木が揺れて、静かになった。

 GでもAMX-○03でもないです。

 これは、音速を超えた時の衝撃波の音に驚いて魔物が逃げた音みたいです。

 こんなに近くに……500mは離れてるけど、魔物の接近に気付けなかったのは、恥ずかしいです。


 で、でも、す、少しくらい言い訳を……、500mとは言えボクたちに対して殺気を向けられなかったんですよ。

 元いた世界の時のようにスルーしちゃうじゃん。

 そこまでピリピリしてたら、精神的にまいっちんぐしちゃうしさぁ。


 だから、殺気さえ向けられれば、ボクの有効攻撃範囲の約4Kmまでなら気付くんだよ。

 

 そう訓練してたんだし……。


 今回は、殺気が向けられてはいなかったんだよ。

 それに、ぼ、ボク、3歳児だから、仕方ないじゃん。


 でも、本当に鈍ってるな。

 パッシブの敵関知魔法を作らなくては……。


 って、ちょっと待て、微かに香るこの鉄の匂いっぽいのは………血か?




で、8月頭に注文したバイクはまだですか?(震え声)

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