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異世界転生 海の見える領地でやりたい放題(仮) 作者:辛味亭

光物を求めて

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001.女神さまのいたずら

投稿意欲がダダ下がり中でした。
と言うことで、投稿意欲を上げるための新規投稿です。
未完のお話は投稿意欲がマックスファイヤーになるまで、ちょいお待ちを(・ω・)ノシ
 視界が不意に変わった。
 ほんのついさっきまでの景色と一致する部分が全くない。
 ああ、女性が目の前にいることだけは、一緒かもしれない。

 今、ボクの目の前には、白銀の色をした髪のエルフが、今にも死にそうな表情で年代物…いや、時代を感じさせるベッドの上で横たわっていた。
 そして、そのエルフのやせ細った手がボクの頭を撫でた。

「ランスロット、ママはもうダメみたい。……あなた、ヴィヴィアン、ランスロットをよろしくお願いね」

 隈の出来た目に涙を浮かべて、本当に痛々しい。

「エレイン……」

 母親の名前を呼び、その手を取ったのは、ボクの父親でバン・ベンウィック・ブリタニアン。
 人族で海外の映画俳優以上にかなりのハンサムだ。

 ボクは人族とエルフの間に産まれたハーフエルフである。
 ハーフエルフは立場的にはよろしくないらしいが、この父親と母親との間に産まれたボクは、人生勝ち組……ハーフエルフ生勝ち組って感じだ。
 思わず、ニヤニヤしちゃいそうだが、今、この場面では不謹慎すぎる。

「お嬢様……」

 ギュッとボクを抱いているヴィヴィアンの腕の力が強くなった。
 ヴィヴィアンもハーフエルフで母親の身の回りの世話をするメイドだ。
 病気でまともに動けなくなった母親の代わりにボクの面倒や、もちろん母親の面倒も見てくれている。

「だから、ヴィヴィアン、お嬢様は止めてって、言ってるでしょ」

 エレインと呼ばれたボクの母親の顔色がだんだん土気色になってきた。
 この後数分後に母親は、息を引き取る。

 この場面は、2回目だ。
 ほんの数時間前、転生特典を選ぶ参考にと、転生手続きのカウンターで見せられたんだ。

 居眠り運転のトラックに轢かれたボクは、すぐに……いや、転生から1年以上経っているらしいが、ボクにとっては、転生手続きカウンターのお姉さんが『転生させますね』と言った直後なんだ。
 すでに前世で両親を亡くしているボクにとっては、転生してすぐに片親でも亡くしたくない。

 だから、転生特典は、この状況を打破できるモノを選んだ。
 そして、打破までのシミュレーションは完璧だ!
 転生手続きカウンターのお姉さんと何度もチェックしたんだ。

魔法創造(マジッククリエイト):魔力量最大化】

 そう、転生特典は、【魔法創造(マジッククリエイト)】。
 ボクの考えをニューロでファジーな解釈をしてくれて、思った通りの魔法を作ってくれる。
 オプションで愛と希望と勇気でホーリーでアップで魔法使い世界一的な言語解釈をしてくれるのもあったが、怪しそうだったのでスルーしておいた。

【魔力量最大化】

 転生したボクはまだ生後1年ちょっとの赤ん坊なので、魔力量は微々たるモノだ。
 だから、本来使いたい魔法をそのまま使うことが出来ないので、魔力量を増やすという少し遠回りをする必要がある。
 毎日限界まで魔法を使って魔力量を上げるというお約束的な展開も考えられたが、面倒だし、時間的余裕もなかったので、一気に最大にしておいた。

「ランスロットさま?」

 魔法使用時の特徴である身体の発光に気付いたヴィヴィアンがボクの名前を呟いた。

魔法創造(マジッククリエイト):魔力超回復】

【魔力超回復】

 魔法で魔力を回復させるなんて、マジチートだ。
 魔法が使いたい放題である。
 その上、極限まで上げた最大魔力を一瞬で回復させることが出来るなんて、本当にチート過ぎる。

魔法創造(マジッククリエイト):飛行】

【飛行】

 ボクを抱き抱えていたヴィヴィアンの腕の中から抜け出して、母親の枕元に着地する。
 空中に浮いたボクを見た3人は驚いた。
 ただ、驚きすぎで、目でボクを追っているだけだ。

魔法創造(マジッククリエイト):完全回復】

 ボクが考えた回復魔法の最上位の魔法だ。

【完全回復】

 今回の最終目的の魔法である。
 死亡していなければ、あらゆる病気やケガを治すことの出来る魔法だ。

 転生手続きカウンターのお姉さんに、この魔法でなら確実に回復できるとお墨付きを貰っている。
 母親の顔色が血色を帯びてきた。
 もう大丈夫だろう。

魔法創造(マジッククリエイト):幻影】

 後は、ボクに乗り移った女神さまが、母親を救ったという演出を見せるだけだ。
 女神さまは、ボクが転生した国の国教であるヒンヌー教の癒やしの神シーターさまを選んだ。
 実在する女神さまらしく、転生手続きカウンターのお姉さんが、内線で本人に了解も得ている。

【幻影……

 えっ?

 魔法を使う前に、ボクの身体が光り輝き、ボクから抜け出てくるように、癒やしの神シーターさまが現れ、ボクを抱き抱えた。

「「「シーターさま!?」」」

 父親、母親、ヴィヴィアンはそう言うと、床に平伏した。



    『小さきモノの願いにより、そなたを助けた』



    『ただ、そなたを助けるための依代としては、小さきモノは小さ過ぎた』



    『小さきモノに、妾の力が残留し、上位の存在になってしまった』



    『そして、その力がそなたたちに迷惑をかけるかもしれん』



    『迷惑をかけぬよう、このまま、天界に連れて行っても良いが……』


「それには、及びません」

 父親は、迷わずに返答をした。
 キリッとした顔は、マジ格好いい。

「親としては、まだ未熟ですが、自分の息子にかけられる迷惑なんて、親になるためのいい経験値です。それに、親に迷惑をかけずに大きくなった子供なんていません」

「そうです。どんな子になったとしても、ランスロットは、お腹を痛めて産んだ子です。これからも、ランスロットの成長を見届けさせて下さい」

 シーターさまは、両親の返事を聞くと、にっこりと笑顔を見せた。


     『小さきモノよ。あまり悪さをしないようにな』


     『ヒンヌー教の加護を……』


 額にシーターさまの唇の感触があった。
 ボクは、母親に受け渡され、シーターさまは消えていった。

 最後にシーターさまはボクだけに見えるように、てへぺろって感じに舌を出していた。
 どうもイタズラ好きっぽい。

 少しの沈黙の後3人のため息が聞こえた。

「まさか、シーターさまがご光臨なさせるとは……」

 父親が、額の汗を拭うようなジェスチャーをした。
 シーターさまの加護を貰った人がこの国を建国した初代国王であるので、国教であるヒンヌー教のシーターさまの石像や絵画は、国中のあらゆる所にある。
 そのため、文字よりシーターさまの顔の方が認知率が高い。
 また父親方のボクの祖父はヒンヌー教の次期教皇と言われている司教で父親も熱心なヒンヌー教徒であるので、シーターさまの顔を知らないってことはない。

 この辺の情報は転生時のパンフレットに載っていたので、知識として持っている。

「本当よね。それに、ランスロットに助けられるとはね。久々に身体が軽いわー。ランスロット、ありがとー。ママは、嬉しいわー。んー」

 なすがままに、母親のキス攻めを喰らった。
 恥ずかしいけど、我慢我慢。

「お嬢様。本当にお身体の方は大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫。若返ったように調子がいいわ……よっと」

 ボクを抱いたまま、いきなりバク宙なんか、きめているんですけど?

「お嬢様、はしたないですよ」

 はしたないだけで、済ませないでよー。

「なによー、これくらいいいじゃない。それにお嬢様は止めてって言ってるでしょ」

 母親にほっぺをほっぺでスリスリされている。

「そんなことより、お嬢様。ランスロットさまの身体から漏れているは光は……、シーターさまの加護もあるんでしょうけど、ハイエルフの特徴とも思えるんですが……」

 ジト目でヴィヴィアンを見る両親。

「ヴィヴィアンったら、両国の王位継承権の順位が変わりそうだったから、スルーしてたのに……」

 そう言うと俯いてため息を付いた。

「はぁ、このこと、父やお義父さんに、報告しないと拙いよな。黙ってるのは……シーターさまの加護もなくハーフエルフのままだったら、問題無かったのに」

 母親が回復した喜びより、面倒なことになったという空気に変わった。
 死ぬはずだった母親が全快したんだよ。



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