休息も必要です。
テストも終わり(結果はまぁ…平均ですかね)私の中にも少しゆとりが出来た頃。
なにを思ったか唐突に先輩は口を開いたのです。
「ねー、こなっちゃん…」
「…はい?」
珍しく先輩が神妙な顔つきでこちらを眺めてくるので少し警戒しながらも答えてみる。
…なんだろう。こんなに悩ましげな先輩は珍しい…。テストの結果でも悪かったのだろうか、いやでもこの人が悪いはずないだろうなぁ…悔しいけど。
そんな事を考えていると優人先輩の口から私の予想を遥上に超えた言葉が出てきました。
「あのさ、俺の事…好き?」
「………………は?」
あまりに唐突、さらにぶっ飛んだ質問のため私は一瞬本気でフリーズしてしまった。
…え?好き?先輩を??は?誰が?え?好きって…好き???
「……先輩どうしたんですか、頭でもうったんですか、恋愛小説でも読んで愛にでも飢えたんですか…」
「あはは!あいっかわらず冷たいなぁ!!そうだなー言葉が足りなかったかも…でも、まぁうん、それでもいいかもしれない」
「……は?」
なんなんだこの人は、本気で頭でもうったのか。
と、先輩はいきなり近づいてきて……私のあごをくいっとあげる
「なっっ!」
にするんですか、といいたかったけれど声が出なかった。
え、ちょい、待った?!漫画じゃあるまいし!!本当!なにやってんのこの人は!!?
「ねぇ…」
「っ!」
顔が……近い。下手に動くとぶつかりそうだ。……いつの間にこんな近くに来たのこの人。
「…なんですか。」
近い、と意を込めて睨み返してみるも…目が見れない。さすがに近すぎて目をまともにみれない。
そんな私の動揺を知ってか知らずか、先輩は変わらず距離を縮めてくる。
「ねぇ…答えてよこなっちゃん」
「…っだから、近いですってば」
とうとう顔も向けられない距離になったため、私は顔を逸らしながら文句を言ってみる…顔が赤くなってないと信じたい。慣れてないんですよ、こちとら
「ふぅん?」
私が答えないのが面白くないのか優人先輩は何を思ったか私の耳元でぼそっとつぶやいてきた。
「…俺は好きだけどね、君の事。」
………………え?はい?何言ってんのこの人。ていうか耳元とかやめて欲しいんだけど。は?…って…
「はっっ?!」
好き?!好きって言った!?この人!!なに!なんで?!私ですか?!ていうかいい加減離れてくれないかなああ?!
「…っ!っっ?!……!!!!」
と、実際には一言も口に出来ず、ただ金魚の様に口をパクパクさせていると
「………くっくくく」
顔の横にあるものがプルプルと小刻みに揺れた…。
「……。」
冷ややか〜にその揺れている物体をみる。
………こいつ、、またか!!
「あーははは…はぁ。ごめんごめん!いやーあんまり反応が面白いもんだから…つい。」
つい☆じゃないわこの変態セクハラエセ委員長が。私の口がどんどん悪くなるの8割型あんたのせいだよ!!!
「……先輩?」
ここ1番の怒りかもしれない。いくらなんでもやり過ぎだろう。
「ごめんごめん、でもさ、今の話も関係なくはないんだって!」
「で?貴方がいきなりあんな質問をした本当の目的はなんなんです??」
怒りMAXだが、聞かないとのちのち面倒くさくなるだろうと思ったので聞いてみる。
あ、きいてくれるんだ。と優人先輩。あぁ本当に腹立つこの人。
そして満面の笑みで最後の一撃。
「こなっちゃん、劇をやろうか!!」
「……………はあああああ?!」
あぁ、やっと心と出てくる言葉が一致した。




