忘れてました
先輩に対する恨みを一回放棄して、とりあえずこの間からまともに受けれてない授業を受ける事にした。
1.2時間目は国語だなぁ…えーと
「…。」
あー…、私完っ璧に忘れてました
「………なんだこれ」
机の中に紙が沢山。
中身?…うん、まぁ気持ちの良い物じゃないって事だけは分かるよね??
…ていうかさ、バカだのアホだの近づくなだの消えろだのさー。
「本人に言えばいーじゃん…。」
こっちに言うなっつーの。…まぁ当たってるのも少なからずあるけどさぁ。
…まぁ、私はこの通り可愛くない性格なので紙をそのままゴミ箱へ捨てる。うん、教科書とかが無事だったのが唯一の救いかなー…
…と、まぁ、ここで終われば良かったのですが
「現実はそう甘くは無いよね」
優人先輩との恒例行事を終え、5時間目。
やられたなー。今度は教科書だ
「あー…数学が余計にわからなくなってる。」
もう元々暗号な中身がもっとわけわからなくなっている。
…というか、私が真面目に授業受けようって時に…!!狙ってんのかなぁ??
「はあぁ…。」
もういいや、諦めよう。そもそも私に数学はあってなかったんだよね。
…あー、もう面倒くさいなぁ。優人先輩恨む、本気で恨む。
「くすくす」
………。
「くすくすくすくす」
…………。はぁ
自然と出てくるため息。そりゃそうだよね、だって居るんだもん、そこに、明らかな犯人が。やっぱりあの人達だ、前に私を睨んで来た先輩。
「…っ。」
私は文句をこの場で言ってやりたかったけど、また色々やられたら嫌だから黙った。
うん、偉いと思う、私。
「…小那都、それ何。」
「うっっっわ!!!」
ばん!!
勢い良く教科書を閉じる
「ゆ、柚花?!どしたのいきなり!!」
「どうしたのはこっちのセリフ、今隠したの見せて。」
「え??」
…ま、まずいぞお。柚花こういう所勘が鋭いんだよなぁ。
「な、なにいってんの柚花ー??ただの教科書だよ??あ、ほらほら!チャイム鳴っちゃうー!!」
と早口で全部言いながら私は教室へ帰った。
…その時柚花が後ろで何か言っていた気がするけれど無視。
これは優人先輩のせいとはいえ私の問題だ。
柚花は巻き込まない。絶対に
こんなの私がどうにかしてやる!
…あー、でもとりあえず教科書はやっぱり隣のクラスの人に借りさせてもらおう。




