おはようございます
「こーなっちゃーん!おはよー!!」
あぁ…この会話。どっかで聞いたことあるなぁ。デジャヴ??
「…おはようございます」
私は今
先輩と一緒に登校する所です。
「んー!今日は良い天気だね」
伸びをしながら優人先輩が話して来た。
「…そうですね。」
天気の話って会話苦しい時に無理矢理出して失敗するやつだよねー。
こう、バカバカバカ!なんでこんな話題を振ったの私?!あー、どーしよ…みたいな感じの事になってるよね。少女漫画とかで
「…先輩が本当に来るとは思いませんでした」
私は思った事を口にしてみる。
…だって、このまま無言とか本当に少女漫画みたいで嫌だし。
すると優人先輩は意外そうな顔をして
「俺、約束を守る人だよ?」
なんて首を傾げながら言って来た。
そういう事を言ってるんじゃないんだけどなぁ。
…ていうか、ちょっ!何で顔を覗き込んでくるの?!恥とか無いのかなぁ!この人!!
私は耐えられなくなって顔を逸らした。
「っ、あ、朝いつも遅刻してるので!今日も来ないと思ったんです!」
うー、顔赤くなってないよね??私、男の人に免疫無いんだから、こういう事しないでほしい…。
「くすっ」
え?笑っ…?
「心配した?」
ーーーーーーっ!!!
「っっす、するわけないじゃないっすか!!!」
だあぁぁあー!!だから!こーゆうことするなって!!!!
ってかなんだ!ないじゃないっすか!って!!!動揺丸わかりだよ!あー、走って逃げ去りたいーー!!
「こなっちゃん顔、赤いよ??」
「ーーーーーーっ////?!」
こ、公表する!!!?
だーっ!ぜっったい楽しんでるこの人!!
よ、よし!クールにいこうじゃないか!!くーーーる
「き、気のせっ…、気のせいじゃにゃいですか??」
「ぶっ!!」
なーーー!!かっ、噛んだっ!!最悪だ!!あーー!先輩もうツボに入ってるし!くっそー!!
…先輩は相当ツボっていて、私を見ては笑い、見ては笑い…を繰り返している
あ、でもこの間のおかげで顔はとりあえず冷めたかな…
…じゃなくて!
「…先輩?!いいかげんにして下さい!!!なんなんですか!本当に!!」
私はいつまでも笑っている優人先輩にそろそろ怒った。
さっきから失礼すぎだろ!なんなんの?!
「こ…っ、っふ、こなっ…ちゃっ」
先輩は笑い過ぎて上手く言葉が出て来ないようだった。
…本当に失礼だな、この人
すると、先輩がお腹を抱えながら私に向かって手を伸ばして来た。
そのまま、私の頭に手を置いて
「ほん…っと…に、っふ、か、可愛いなぁ」
と、私の頭を撫でて来た
「ーっ!」
先輩の手が、予想外に優しくて、私は何だか恥ずかしくなってしまった。
「な、何言ってるんですか。…頭ぐちゃぐちゃにしないで下さいっ!も、もう後10分ですよ!!早く行きましょう!!」
「こなっちゃんもう学校すぐそこだよ??」
「ーーっ!いいんです!」
私はそれから学校の下駄箱に着くまでひたすら優人先輩と逆の方を向いていた。
何かされないか少し心配していたけれど、さっきので優人先輩はご満足した様子でした。
これが、朝の恒例行事になるのかぁ。
…私はそんな事を考えかけて、やっぱりやめにした。