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若宮さんの憂鬱日記  作者: 咲野 音葉
10/46

いざ、勝負です!!



あの後、そのまま上条先輩にお…お姫様抱っこされたまま(もちろん大人しくしてましたよ?)屋上まで連れていかれました。


きーんこーん



あー…チャイムなっちゃったー。

初おさぼりだなぁ。

あぁ、私の良い子イメージが…


ぱっ




あー…あれ?




ドスっ


「ーーっっ!!」


ぱっ、は上条先輩が私を離した音。ドスっ、は…もちろん私が落ちた音。(…ダイエットするべきだなぁ)


っていうか


「上条先輩?!い、痛いです!何なんですかいきなり!!」


酷いだろう、人を勝手に連行したあげく落とすだなんて


「あー、あはは!ごめんごめん!」


反省のかけらもないんですけどこの人。


はぁーー…もういいや、この人に言っても無駄だ


「…それで、先輩。何で私をここに連れてきたんですか?」



いきなり捕まえて連行したからには、ちゃんとした理由があるはずだよねえ?!




すると上条先輩はきょとーんとして


「ん?…あー、だって…君が俺の事呼んだから。」



…え?私⁇


え⁇は?私の制で私は連行されたの???


…意味わからない!!


「…上条先輩?何で私…」

「見てて気づかなかった?」


びくっ


え?

お、怒ってる?!


「俺があそこでキョロキョロしてたでしょ?」



も、もしかして話しかけたらマズイ時だった…??!


ど、どうしようー。


よし、こういう時は…………必殺

〝とにかく謝る!!〟!



「あのっ!ごめんなさっ」


「俺さ、」


…遮られたーー。


「先生に…見つかったらマズイんだよね。」




……ぴこーん




あぁ、あれですね?つまり、この人は







ただのサボりすぎ…?






はぁぁあ!謝らなくて良かった!遮られて良かったぁあ!!!


「あっ!今から裏切るとか無しね?!…って事で5時間目はサボってもらうから!」


から!、の後ろに☆がつきそうなくらいテンションの高い上条先輩…

ていうかもう5時間目始まってるし、あなたが私を落とした辺りにはもう始まってたし!!!

返せ!私の良い子イメージ!!


はあぁー


「…わかりました、もう戻れないですし。」



と私が深ーいため息をついていると




「ね!君さ、名前なんてゆー

の??」




は?

え?今、なにを思ったのこの人??何故に今このタイミングで?


「…若宮…小那都ですけど…。」


一応答えるけどさ…


「ぶはっ!!」


ちょ、私が答えた瞬間吹いたんですけどこの人。失礼すぎません?


上条先輩、ぷるぷる震えてるんですが、


「ち…小さいから小なつちゃんなの⁇」

「違います!確かに小さいって漢字もはいりますけど関係ないですし!」



く、くっそー!悪いか!小さくて悪いかー?!?!

確かに小さいかもね!なんたって高1で152cmだからね!だけどそれがどうしたー‼


「ははっ!!俺は上条かみじょう優人ゆうと!よろしくな!」


まだ若干笑っている先輩が言う



…いや、苗字は一応知ってましたけど。

よろしくしたくないですけど。



これが言えたらどんなにスッキリするだろうか…



そんな事を考えていると上条先輩は〝あ、〟と何かを思い出したように


「俺の事は優人先輩って呼んでな‼」


またも☆がつきそうなテンションで言う上条先輩…


え、てか何故に??


「いやー、だって名前の方が仲良しそうだろ?苗字だと余所余所しいしさ!」


…この人エスパーですか、

私口にだしたっけ??


「こなっちゃん顔に出やすすぎだよ」


な!また読んだ!!てゆーか、こなっちゃんて…。

…そんなにばれやすいのかな、私。



「…いいです。私は上条先輩で」


よろしくしたくないし…


「えー!ダメダメ‼委員長と副委員長の仲だしさ!」


…て、あんたが勝手に決めたんでしょー?!?!


「…上条先輩っ!その副委員長の件考え直してくださっ」


「ほらーぁ!やってみてって!優人先輩って言ってほしいんだけどなー!!」


うー!!この人わざとだな?!

わざと私に無理な事言って私にこの話させないつもりだな?!


「ゆ…ゆ~…」


……っだあぁ!やっぱ無理!無理無理無理!!!

なんか無理‼


「……無理です…何か絶対呼べない気がします。」


「えー…本当に??」


なんでそこで疑ってくるんだろうこの人…。


「…本当です。」


「…じゃあさ」


にやっと、不吉な笑みで話はじめる上条先輩。


…怖いんだけど、この人



「君がさ、俺の事絶対に優人先輩って呼ばなかったらあの話を無しにしてあげる。」


…え?あの話??


「副委員長は変更してあげるって事だよ」


え?!えぇ?!やっ、やった!!それは良い話!!


…でも待って??


「あの…もし私が呼んでしまった時は??」


「え?もちろん優人先輩って普段から言ってもらうし、副委員長もやってもらうよ⁇」


にこっと表面は爽やかだ。


「あーでもそれじゃ俺がつまらないから…。こなっちゃんが負けたら俺の遊び相手になってもらおうかな??」


…はい??


「俺がつまんない時とか構ってって事。あ、もちろんずっとね」


……うわぁ、


「り…リスク高くないですか…??」


「だってこなっちゃんの方が有利でしょ?言わなきゃいいんだし、これ位で公平公平♪」


まぁそうか、私は呼ばなきゃいいだけだもんなー


「どうする?勝負する??」


上条先輩、すごい楽しそうなんだけど…何か嫌な感じだなぁ。


でもこの勝負で勝てば、悩みは全部解決だよね!!


「…受けてたちます!!」


「よし!決定‼」


あ、言い忘れたんだけどー、と上条先輩


「俺はこの勝負中、優人先輩って呼ばないと俺は反応しないから、呼びたくなったらいつでも呼んでね」

「…っ、よ、呼びません!!」


「あはは!さぁどうだろうね??」


この勝負、負けられないなぁ。

よし!絶対に勝つぞー!!!

こなっちゃんには、動物的本能が働いてると思う…。んで上条くんの危険を実は本能的に察知してるはず。だから逃げる( ̄▽ ̄)

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