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えびのたから

作者: 雪の花

こちらもこどもが書いたものですが、途中しかなく、あとは加筆して投稿致しました。


大切にしているものを分かちあうことで、喜ぶ人がいて、そうして得られるものが確かにあるということ。

ふかい、ふかい、うみのそこ。

わがままな、ひとりぼっちのえびがいました。

あるひ、えびはさんぽをしていて、とんがりぼうしをみつけました。

それを『たから』となづけ、まいにちみがいて、ははなしかけ、たいせつにしていました。

『たから』はぼくのもの、だれにもみせないし、かさないよ。


ところが、えびがいないあいだに、みのかさごがだまって、もっていってしまいました。


えびは『たから』がなくなって、かなしみ、

つぎのひから、いっしょうけんめいさがしまわりました。

しかし、なかなかみつかりません。


「あれ?あのいわかげに、ちょこんとみえるさんかくは・・・」

えびはいそいで、いわのはんたいがわへ、いきました。


すると、『たから』がみつかりました。

みのかさごが、あかちゃんのおふとんにつかっていたのです。

えびは、かえして!と、いいにいこうとしました。

でも『たから』のなかで、しあわせそうにスヤスヤとねむっているあかちゃんをみて、

なにもいわずに、じぶんのいえにかえりました。


やがて、あかちゃんがおおきくなって、みのかさごがもどしにきました。

えびにでくわし、

「もしかして、これはあなたのものですか?」

みのかさごがたずねました。

「はい。ぼくの『たから』です」

「たからものだったんですね。だまってもっていって、ごめんなさい」

えびはいつものように、おこるのではなく、

「いいんです、おやくにたちましたか?」

と、いっていました。

「はい。ありがとうございました。また、かりにきてもいいですか?」

「いいですよ、いつでもどうぞ」

あかちゃんのかおをおもいだして、そうこたえていました。

みのかさごは、うれしそうにかえっていきました。


それから、えびの『たから』のひょうばんをきき、みのかさごたちが、かりにくるようになりました。

みんなからかんしゃされ、たくさんのともだちができました。


えびはじょうきげんで、『たから』をきれいにして、だれかがかりにくるのをまっています。

「はやくこないかな。きょうは、どんなはなしをしょう・・・」

もう、えびはひとりぽっちではありません。

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