7-6 彼の者はその眼に何を見るか(その6)
第3部 第40話になります。
よろしくお願いします<(_ _)>
初稿:18/03/06
<<<登場人物紹介>>>
キーリ:転生後鬼人族に拾われるも村が滅ぼされた事で英雄への復讐を誓い冒険者となった。国王殺害の濡れ衣を着せられ逃亡生活中。
フィア:パーティのリーダーで王国の王女。国王殺害犯としてキーリ、レイスと共に逃亡生活真っ只中。
レイス:フィアに付き従うメイドさん。フィアと共に一緒に生活中。
ミュレース:レイスの後輩メイド。コーヴェルの命でフィアに王位につくことを促した。
コーヴェル:王国の侯爵で前王の親友でもあった。現在はユーフィリニアによって軟禁状態にある。
「ふ~んふっふっふっふ~ん」
鼻歌を歌いながらミュレースははたきで棚の埃を落としていく。パタパタと小気味よい音がリズミカルに鳴り、それに合わせて彼女の鼻歌も熱を帯びていく。開け放たれた窓からの風は冷たく湿り気を帯びているが、そんな空気を吹き飛ばさんばかりに楽しそうに掃除をしていた。
メイドという職業柄もあるのだろうが、彼女は掃除が大好きであった。もちろんメイドとして課せられるどの仕事も好きなのだが、その中でも一等掃除の時間が楽しかった。掃けば掃くほど、拭けば拭くほど綺麗になるのを見ているとやる気が出て来るし、掃除をすれば悪い「何か」が何処かへ行ってしまうような気がしていた。
だから彼女が王城から離れた屋敷で働くようになって、より一層掃除に対するやる気に磨きが掛かっていた。コーヴェルに降り注いだ悪厄が掃除によって少しでも振り払われますように。その願って彼女が掃除をした、決して広くない古びた屋敷の中は、埃や蜘蛛の巣だらけだった面影も無く何処もかしこも磨き上げられていた。
しかしただ一つ、問題を上げるとするならば。
「のわっと、ととと――」
埃を落とし、続いて床の掃き掃除に移ろうかとミュレースが振り返る。一歩踏み出し、しかしその際に壁に立てかけてあったモップに気づかずに踏んでしまった。
湿ったモップが滑り、ミュレースはバランスを崩す。それでもとっさに窓枠に手を掛けて堪えた――
「ふんぬぬぬぬ……ぬぅわんっ!?」
――のだが、窓枠と一緒にカーテンを掴んでしまい、勢い余ってカーテンごと引き裂いてしまった。
支えるものを失った彼女は床に倒れる、手に握ったカーテンはそのまま傍にあった花瓶を払い倒した。
その結果は。
「……」
バシャリとミュレースへ冷や水を浴びせ、活けてあった花がぺちょりと髪にはりつく。そして響くけたたましい音。
見事な濡れ鼠と割れた花瓶の出来上がりである。
「はぁ……」
ミュレースは掃除は下手ではない。むしろ上手であるし熱心。苦ではなく本人も楽しんでやっているのだが、どういうわけか、彼女が掃除をすると物を壊してしまうのであった。
「……うう、またやっちまったッス」
半べそをかきながらミュレースは割れた破片を拾い上げた。不幸中の幸いなのは、この割れた花瓶がミュレースが買ってきた安物だということか。侯爵邸にあったような花瓶であれば、果たしてミュレースの給金何年分を払い続けなければならなかっただろう。
「おや、また割ってしまったのかね?」
そんな彼女に苦笑いを多分に含みながらも、優しい声が掛けられた。
「コーヴェル様っ!」
自らが仕える主が杖を突きながらゆっくりと歩いてくる。その姿を認めた彼女は慌てて駆け寄るが、コーヴェルは「大丈夫だよ」とシワの寄った顔をいっそう皺くちゃにして制すると、近くにあった椅子に腰を下ろして「ふぅ」と大儀そうに息を吐き出した。
「ベルを鳴らしてくださったらすぐにお手伝いに伺ったッスのに」
「今日は少し調子が良くてね。ミューズを驚かせてみたかったんだよ」
コーヴェルは少年のように悪戯っ子な笑みを浮かべて禿頭を掻いた。すっかりと年老いた彼だが、どういうわけかそうした子供っぽい笑い顔がよく似合っていた。そしてミューズ――ミュレースにハンカチを差し出した。
「それよりミューズ、ずぶ濡れじゃないか。さあ、これでお拭きなさい」
「いけないッス! コーヴェル様のお召し物を使用人ごときが使うわけにはいかないッス!」
「君のそういう律儀なところは嫌いじゃないよ。でもこんなボロ屋敷には私と君しかいないんだから誰が咎めるでもない。気にせず使っておくれ。それともこんな爺ィの持ち物は使いたくないかい?」
「うう……その言い方は反則ッスよ」
ミュレースは口を尖らせ、上目遣いで眉尻を情けなく下げた。意地悪をされた子供がすねたようなその仕草を見て、コーヴェルもまた眉尻を下げて愉快そうに笑った。
差し出されたハンカチを渋々受け取り、ミュレースは濡れた頭を拭いていく。だが抗議の意味を込めてコーヴェルを睨んだまま。見た目同様に子供っぽい仕草にコーヴェルはますます楽しそうに笑い声を上げるが、不意に苦しそうに顔を歪めて激しく咳き込み始めた。
「だ、大丈夫ッスか!? コーヴェル様、しっかりするッス!」
「は、はは……大丈夫だよ」苦しげな呼吸音をさせつつ手を上げてミュレースを制した。「でも意地悪はするものじゃないね。今みたいにすぐ自分に跳ね返ってきてしまう」
「そう言いながらいっつもいたずらを考えてるじゃないっスか」
「今となってはミューズの困った顔を見るのが一番の楽しみだからね」
「……ホント、コーヴェル様は意地悪ッス」
ミュレースに背を擦られながら、コーヴェルは「平気だ」とアピールするように冗談めかしながら彼女をからかってみせる。それに応じて彼女も困ったように口を尖らせるが、その奥にある不安や心配の色は消えない。
コーヴェルは献身的に世話を焼いてくれる若いメイドを見上げた。
子を為す前に妻には先立たれ、親友であり主君でもあった前王も死に別れた。養子として引き取った子も立派に成長し、今や男爵として、貴族派の中に紛れて立派に領地を治めている。こうして片田舎の屋敷に幽閉される前に今生の別れを済ませたため、もう二度と会うことはないだろう。
妻を亡くした時から一人で密やかに生を終える覚悟をしていた。できればユースよりも先に逝ってしまいたかったが、自らの力不足によってそれも適わなかった。主君を守ることができなかった事に対する贖罪のつもりで、誰にも看取られずにコーヴェルは死にゆくつもりだったが、何を思ったかこの若い娘は自分のような老人の最期の一時に付き合ってくれるという。
それがコーヴェルは嬉しくもあり、同時にまたこの娘をひとりぼっちにしてしまう事が申し訳なくもあった。気づけば、コーヴェルはミュレースの頭を優しく、愛おしそうに撫でていた。
「……コーヴェル様、使用人の頭を軽々しく撫でるもんじゃないッス」
「おっとすまない。ミューズを見るとつい、ね」
抗議しながらも手が離れると何処か寂しそうにするミュレース。その顔をコーヴェルは見えなかったふりをして、視線を窓の方へと移した。
「ミューズ、窓の方へ連れて行ってくれないかな? 少し風に当たりたいんだ」
「冷たい風はお体に障るッスよ」
「少しだけだから。ね?」
穏やかな表情でお願いするコーヴェルに、ミュレースは「仕方ないお爺ちゃんッスね」と言いつつも彼を支えて窓辺へと連れて行く。
窓際まで連れて行き、ミュレースは椅子もすぐに持ってきてコーヴェルを座らせる。そして毛布をどこからか持ってくると、冷えないように座った彼に被せた。
「ありがとう、ミューズ」
「いいえッス。でも少しだけッスからね?」
「わかってるよ」
しわだらけの乾いた肌を潤すように風がコーヴェルの頬を撫でた。もうすぐ雨だろう。けれど、その雨もきっとすぐに止むはずだ。眼を細めて、遠く広がる街の営みを眺めた。
「そういえば……ミューズはまたもうすぐスフィリアース様のところへ向かうんだったね?」
「んー、まあそうッスね」ミュレースはコーヴェルから眼を逸した。「代わりのメイドが来たらまたあの辺鄙な村に向かうッス。私じゃないんスから、わがまま言って迷惑かけちゃダメっすよ?」
「はは、君にかかると僕のような年寄りでも子供になってしまうね。でも……それも悪くない、か」
「そうッス。幾らでも手が掛かる事してくれても――」
「ねぇ、ミューズ」
眼を細めたまま、ここからは見えない遠くを見通すようにしながらコーヴェルは問いかけた。
「スフィリアース様……フィアちゃんは王となる事を選んでくれるだろうか……?」
「そりゃ……なるに決まってるッスよ」
「この件を伝えてくれた時、ミューズにはそう映ったかい?」
「もちろん。多少悩んではいたッスけどね。まあ前向きだったッス。きっと新しい王様になって、国を立て直してくれるって思うッス」
ミュレースは流れるように嘘を吐いた。
彼女から見たフィアは、お世辞にも前向きとは言えなかった。あの様子では良くて五分五分、むしろ確率は低いだろう。王という地位に尻込みをしてるというよりも、王という「座」そのものを嫌悪している感さえあった。
それでもその印象をそのままコーヴェルに伝える気にはならなかった。ミュレース個人としてはフィアが王になろうがなるまいがどちらでも構わないし、ならない方がより好ましいと思っていた。
それでも嘘を吐いたのは、自らが仕える主に喜んで欲しかったからだ。日に日に老いが増し、衰えていくのが目に見えて分かるコーヴェルに、少しでも活力を与えたかった。だから彼女は主を騙すことにためらわなかった。
果たして、しかし彼女が覗き見たコーヴェルの横顔は少しも嬉しそうでは無かった。
「……嬉しくないんスか?」
「……そうだね、そうかもしれない」
悔恨の滲む、微かな笑みを湛えてコーヴェルは頷いた。そして口からは溜息が漏れた。
「本音を言えば、僕は彼女に重荷を背負わせたくはなかった。フィアちゃんには王家という立場を忘れ、同世代のお友達と共に穏やかに生きて欲しかった。冒険者になるのはちょっとどうかと思ったけど、それであの娘があの娘らしく生きていけるのなら、それで良いと思ってたんだ」
だからコーヴェルは見逃した。レイスと共に密かに王城を抜け出した時も、その事に気づいていたが敢えて見送った。その後、彼女がスフォンに流れ着き、街に根を下ろしても定期的に間諜に安否を確認させていた。父であるユース――ユスティニアヌスからは「放っておけ」と言われたが、それでもコーヴェルは彼女に干渉するでもなく、ただただ遠く王城から見守り続け、やがては安否の確認すら止めようと思っていた。
「けれど……僕は失態を犯した。失態に失態を重ね、あの子に頼らざるを得ない事態にしてしまったんだ」
ユースに盛られた毒に気づけず、地固めをしていた貴族派を押さえられず、そしてあろうことか、彼女の友であったエリーレに命じて彼女を引き戻す真似までしてしまった。そして行き着いた先は、彼女の目の前で父と友を殺されるという絶望と彼女に着せられた罪。なんという悲劇か。コーヴェルの亡き親友であり彼女の最愛の父が愛してやまなかった王国は密やかに、だが確実に滅亡への道を歩んでいる。宰相として何の言い訳もできない。
そんな辛い目に合わせたにもかかわらず、まだ彼女に頼らなければならない。それが堪らなく悔しくて情けない。
「それでも……それでも、どれだけ恥を晒し、彼女を追い詰める事になっても、僕はフィアちゃんを王にすると決めたんだ。それが、この国を一度は預かった人間として最期の仕事だ」
きっとユースが生きていたら激怒しただろう。口ではなんだかんだ言いながら、不器用に、しかし深くフィアを愛していた。今も光神の下で静かに怒り、自分が彼のところへやってくるのを手ぐすね引いて待っているに違いない。
「失礼ッスけど……一つ聞いて良いッスか?」
「……なんだい?」
「他に居ないんスか? 王女様じゃなくて、他にこう、王様に相応しい人って」
「難しい質問だね。単純に統治能力として考えるなら彼女よりも適任は居るかもしれないね」
「なら――」
「でもね、王家という血は、今の王国にとっては掛け替えのないものなんだ」
言い含めるように、コーヴェルは優しく語りかけた。
「王が居るからこそ王国は王国で居られる。貴族とは違い、王は民から無条件で畏敬と尊崇の念を与えられる存在だ。王が居るからこそ人々は王国の人間としての個人を認識し、まとまることができる。人心を集めるそれは偉大な力になる。それは、王家の人間以外には誰にもできないものなんだ。もちろん放蕩を続ければ民からはそっぽを向かれてしまうけどね」
「……難しいッス」
「簡単に言えば、今の時代で王国が生き残るには王家という血が必要で、フィアちゃんは人望という点で右に出るものがいないと僕は思ってるのさ。いつか……いつかは人々が王に頼らなくても良い時代が来るのかもしれないけれどね」
遠く、遥か遠くをコーヴェルは見つめる。いつか来たる終わりの時を待ちわびるように、寂しそうな眼で、窓から覗く街で過ごす人々の小さな姿をじっと眺めた。
「……ッ、う……ゴホッ、ゲホッ!」
「ああ、ほら。体が冷えてしまったんスよ」
咳き込むコーヴェルの背を擦り、常備してある湯冷ましの入ったカップを手渡す。コーヴェルがそれを飲んでいる間に彼女は窓枠に手を掛けた。
コーヴェルが見つめていたものと同じものをミュレースを見た。主がどのような思いでこの景色を見たのか、考えを巡らせてみるが良く分からない。ただ、一日でも長くこの景色を見続けてほしい。そう思いながら窓を閉じた。
「さ、ベッドに戻ろうッス。しばらく横になる事をオススメするッスよ」
「ああ、その方が良さそうだ。また怒られないように言うとおりにしよう」
ミュレースに体を支えながらコーヴェルは部屋へと向かった。杖で半身を支え、もう半身を彼女に抱えられているこの体。老いを怖いとは思わないが、口惜しさは日に日に増していく。
「後どれくらい、君のお世話になるのかなぁ……」
「いつまででも。とりあえず、コーヴェル様が元気になってくれるんなら幾らでもお手伝いするッス」
「それは難しい相談だなぁ……」コーヴェルは苦笑いを浮かべた。「まぁ、そう長くないだろうから、悪いけど付き合っておくれ」
「……そんな事言わないで欲しいッス」
コーヴェルは死期を悟ったかのような言葉を吐く。ミュレースは、クシャリと歪んだ顔を見せないように俯いた。
部屋にたどり着き、ミュレースはコーヴェルをベッドに寝かせた。ベッドとテーブルだけが置かれた、侯爵の住居とは思えない狭い部屋だ。
横になったコーヴェルを見下ろす。口では調子の良いことを言っていたが苦しかったのだろうか。ミュレースから見てコーヴェルの顔が少し楽になったように見えた。
「ありがとう。少し眠るよ」
「承知したッス。
……何か自分に出来ることはないッスか?」
少しでも、少しでも主が楽になるのなら。少しでもコーヴェルの気持ちが晴れるのならば。少しでも……長く彼が生きられるのであれば、何だってしてみせる。そんな思いを滲ませてミュレースは問うた。
そんな心情に気づかずか、或いは気づいてか。コーヴェルは曖昧に笑ってみせながら首を振った。
「ありがたいけれど……ミューズはここに居てくれるだけで僕は十分だから」
「そッスか……
わかったッス。それじゃごゆっくりお休みッス。眼が覚めたらベルを鳴らして呼んで欲しいッス」
眼を閉じたコーヴェルに、ミュレースは深々と一礼した。バタン、と扉が閉じ、コーヴェルは一人になったのを感じ取るとゆっくり眼を開けた。
古びた、けれど綺麗に掃除された天井が見える。だがコーヴェルの眼に映るのは、先程まで眺めていた街の教会だ。
以前から王国と教会では水面下で綱引きを続けてきた。王国の中枢に入り込もうとする教会とそれを阻止しようとするユスティニアヌス。教会の存在は必ずしも害悪ではない。災害時には彼らの手を借りることもあったし、国民の安寧についても教会の存在は大きい。それを認めつつも、ユスティニアヌスは過度に浸透する教会を退けようとし、そしてそれは不十分ながらも成功していた。
しかしそれも彼の死で一気に崩れた。天秤は明確に教会に傾き、王権は勢いを失った。
(でも……どうして教会は王国を支配しない?)
確かに貴族派を通じて、今は教会の力は各所に及ぶ。至る所に教会が作られ、貴族平民問わず生活の中に入り込んでいる。王城を意のままに操る下地はできている。
だが――そこまでだ。下地はできているものの、明確に教会、ひいては教皇国に利する動きは見えてこない。多少の働きかけはしているようだが、今の状態ならばもっと一気呵成に王国を支配下に置くことだってできるはずだ。
(僕が見えていないだけかもしれないけれど……)
狙いは何か。昔から教皇の考えは読めないことばかりだったが、今の状況は不気味で薄ら寒ささえ感じる。まるで――国が乱れるのを観察して楽しんでいるだけのような、そんな気さえしてくる。
「……そんなはずはない」
浮かんだ考えを口に出して否定してみる。だがそうしたところで教皇の目的が見えてくるわけでもない。
「いずれにせよ……これ以上教会の手が王城に広がるのはまずい。貴族派と距離を取るため、ユーフィリニア王も独自に教会と接触を図るだろう」
それが実現してしまえば、ますます王国は教会の手のひらの上で踊ることになる。だが――
「逆にその証拠を掴んで貴族派にばら撒けば、その関係に楔を打ち込める。ユーフィリニア王と貴族派は明確な敵となって、教会もさらなる介入をためらうようになる……はず」
口に出しながらコーヴェルの瞼が落ちていく。少し動いただけで体はこのザマだ。体力の低下は如何ともし難く、歯がゆさを覚えるも眠気は波のように押し寄せ引いてを繰り返してくる。
「そうなれ……ば……フィアちゃんと敵対しようと、する……動きも少なくなる……はずだ……これが僕のできる最後の仕事だから……考えなけ、れば……」
睡魔に負け、コーヴェルはここ数年でめっきり増えた皺だらけの瞼を閉じた。程なく穏やかな寝息が零れ始め、それ以外の物音が途絶えた。
「……コーヴェル、様」
ぎぃ、と木の扉が古ぼけた音を奏でて僅かに開く。戸の影でミュレースは俯いて所在なさげに佇んだ。
そうしてしばらく動けず、しかし彼女はそこにない何かを睨みつけるように眉間に深い皺を寄せ、そして何かを決意してその場を離れていったのだった。
お読み頂きましてありがとうございました<(_ _)>




