~愛と伝説のプロテイン~ part①
どうも。山田ツインターボ俊夫です。
見苦しいところしかない小説ですが、初投稿なのでなにとぞ。
それではレッツ筋肉!
広大な宇宙の中、数々の美しい生命を抱える軌跡の星『地球』。
そんな奇跡の星の何の変哲もない街、T県Y市。
若者より老人が少し多いそんな街で宇宙を揺るがす大事件は起ころうとしていた。
何の変哲もない午後。
何の変哲もない住宅街を
何の変哲もない高校生が歩いていた。
彼の名前は「只野元気」
作や哲也でアニメを見た末、現実とアニメの差に絶望し
午前の授業を休んで社長出勤をキメ込む
ごくごく普通の男子高校生であった。ちなみに童貞である。
ナレーションに余計な一言を付け加えられた気がするが
そう、俺は只野元気。
こんな名前だが元気が売りって訳じゃない。
何の変哲もない悩める高校2年生というわけだ。
誰にしてるのかも知らない自己紹介を脳内で済ませた後、俺は歩き出した。
アニメを探求していたが為に、午前中の授業を全て犠牲にすることになってしまった。
授業全潰しは、さすがにまずいので急ぐ。
良くも悪くも平凡が売りな街だ。
こうして歩いたところで、平凡なものにしか出会わない。
歩くジジイ。
歩くババア。
走るジジイ。
走るババア。
・・・・・・・。
そろそろこの国の少子高齢化とやらを真面目に考えたほうがいいのかもしれない。
まぁ、そんな国の中でも高齢化が進んだこの街では、この光景が平凡なのだ。
とそのとき、前方から誰かが走ってくる足音が聞こえた。
目線を前にもどすと、中学生くらいの少女がこっちに向かってきていた。
ジジイババアの街に似合わない美少女は息を切らせながらも懸命に走っている。
この時間の住宅街でこれはなかなか平凡じゃない光景だ。
しかし、更なる非凡は少女の後ろからやってきた。
少女の背後から筋骨隆々の上裸のマッチョメン2人が全力で走ってきていたのだ。
真昼の住宅街に美少女と筋肉もりもりマッチョマンの変態。
これはどう考えても平凡じゃない。平凡じゃないにもほどがある。
もはや俺の脳で処理できる以上の非凡が音を立てて俺に近づいてきていた。
俺の怪しさセンサーが心の中で鳴り響く。
三十六計逃げるに如かず。普段苦手な国語のことわざまでもがすぐに浮かんできた。
俺は「必殺・只野ターン」で180°旋回し、数秒後に訪れるであろう非凡から逃亡を図る。
「助けてください」
遅かった。
悪漢に追われし美少女は想像以上に速かったらしく、既に俺のシャツをつかんでいた。
こうなってはもう逃げられない。俺は井を決して恐る恐る振り返った。
と同時に美少女は俺の後ろに回りこむ。
自動的に俺はマッチョメン二人と向かい合う形になgってしまう。
よく見るとこいつらシュワちゃんとスタローンに似てやがる。
その肉体から放たれる殺気。
このハイパー高校生・俺じゃなければとたんに消し飛んでいただろう。
後ろになぞの美少女。前にメイトリックスとランボー。しかも上裸。
数分前までの平凡な登校風景が嘘のようだ。
「その女をわたせ。」
玄田哲章ボイスでメイトリックスが告げる。
いよいよ絶体絶命。第三次世界大戦コース確定だ。
俺の頭の中でエンディングが流れ始める。
短い人生だったな、グッバイ俺。
諦めかけたそのとき、ポケットに何か入っていることに気がついた。
マッチョメンに気がつかれないよう、そっとポケットをまさぐる。
俺の手がふかふかした小さなぬいぐるみのようなものに触れた。
これは・・・『とさつくん』!?
とさつくんとは、今小中学生に大人気のぬいぐるみだ。
手のひらサイズのそれは屠殺される動物をモチーフにした悪趣味なそれは
ファンシーな見た目のぬいぐるみに矢が刺さったりしてる猟奇的なデザインをしている。
しかし、とさつくんの最大の特徴はそこではない。
とさつくんの体に刺さった刃物を引き抜くと、この世の終わりのような大きな声を発するのだ。
この風変わりな防犯ブザー機能こそが、全国のPTAからの抗議の嵐にさらされつつも
とさつくんが帰省されない一番の理由だった。
何故俺のポケットにこんなものが入ってるのさっぱり思い出せないが
俺はとさつくんの刀を引き抜くと、マッチョメンに向けて投げつけた。
ブモオオオオオオォォォォォォォォ!!!!
突如、けたたましい泣き声ともに、とさつくんが飛んでいった。
マッチョ達は突然のことに驚き、一瞬俺と少女から目を離す。
その隙に俺は少女の手を引いて走り出した。
すぐそばの角を曲がり、住宅街を右に左に走り続ける。
この辺は少々入り組んだ住宅街になっているのだ。
路地に入ってしまえば地元人である俺の独壇場だった。
少女の手を引きしばらく路地を走り回ったところでようやくお目当ての場所に着く。
「喫茶 愛の巣」
そんな限りなく怪しい看板がなければ、ただの古民家と見分けがつかないそこは
この街に古くからある喫茶店で、俺のバイト先であった。
「いらっしゃぁ~い」
ドアを開けてそうそうオカマボイスのお出迎えを受ける。
鎌野熊太郎。ここのマスターであり、2丁目仕込みの筋金入りのオカマである。
「あら、元気じゃない?どうしたのよこんな時間に。あんた学校サボったのぉ!?」
「いや、サボったわけではない。」
「あらそう。そんなことより元気。頼んでた例のブツはぁ??」
人の出席状況をそんなこと呼ばわりとは、このオカマ.....
ん?例のブツ?
「ほらぁ、アンタに頼んでおいたぁ、とさつくんの新モデル『牛カルビくん』よぉ!」
「・・・・・・あ。」
その瞬間俺の中で全てが繋がった。
そうだ。この間このオカマにとさつくんの買出しを頼まれていたのだ。
「ちょっとなによその間。まさかアンタ忘れてたんじゃないでしょうねぇ!」
「あ、いや、すまん。忘れてた!ははは・・・・」
とりあえず笑ってごまかしておく。
まさか、悪漢に襲われたので放り投げましたなどとはいえまい。
しかしオカマの怒りは笑ってごまかせなかったらしい。
「わすれたですってぇ!?冗談じゃないわ!こっちなんか楽しみでもう夜しか寝れてないわよぅ!!」
安心しろオカマ。それが普通だ。
「ん?ちょっとアンタ。なぁに、女の子なんか連れちゃって!?」
そこでようやくオカマが俺の後ろにいた少女に気がつく。
少女はおびえたように俺の後ろに隠れていた。
少女が話す気配がないので俺が代わりに説明をする
「さっきそこで、筋肉もりもりマッチョマン変態に絡まれてるのを助けたんだ。」
「嘘をつくならもうちょっとマシな嘘をつきなさいよぅ!名前は?その子の名前はなんていうの?」
「そういえば、知らないな。」
「名前も知らない子つれてきちゃうって、アンタそれ誘拐よ!?大丈夫なの!?」
勝手にテンパるオカマは放っておくとして、確かに俺は少女の名前すら知らない。
これから先知らなければ色々不便なこともあるだろう。
俺は少女に名前を聞くことにした。
「時に、少女。君の名前を教えてくれないか?」
「・・・・・イノ。」
それだけ少女はつぶやくとまた黙り込んでしまった。
イノ。
それがどうやら彼女の名前らしい。
日本離れした名前だが、最近の親を考えると不自然じゃない。
俺も体から10万ボルトを発する電気ねずみのような名前にならなかったことを神に感謝するとしよう。
と、その時ものすごい音とともに店のガラスが割れ
筋肉もりもりマッチョメンの変態どもが現れた。
まさか子の店の中にいてもかまわず襲ってくるとは。
「....ミツケタゾ。」
サングラスをかけたシュワちゃん似のほうが、まるで未来から自分を殺しにやってきた
アンドロイドのような台詞で向かってくる。
その手には『牛カルビ君』がしっかりと握られていた。
「待ちな。」
ターミネーターもどきの前に立ちふさがったのは
俺でもニノでもなくオカマだった。
「オカマの超直感が告げたわ。その牛カルビ君、あたしのね。」
「フン。ダトシタラ、ドウシタ。」
ターミネーターはそういいながら手にした牛カルビくんを握りつぶす。
「キッサマァァァァァァァ!!!」
オカマは叫びながらターミネーターに殴りかかった。
オカマの右ストレートを受け止めたターミネーターの顔面に今度は左ひざを打ち込んだ。
さすがは2丁目仕込み。ターミネーターとほぼ互角の戦いを繰り広げている。
しかし次の瞬間、俺は背中に猛烈な痛みを感じた。
シュワちゃんばかりに気をとられて、スタローンのほうをすっかり忘れていた。
気がついたとき、既に俺はスタローンに背後をとられていたのだ。
「グッ....」
スタローンの強烈な一撃に俺は思わず倒れこむ。
久しぶりの痛みに視界がゆがむ。
「に、逃げろ、ニノ....。」
俺はニノだけでも逃がそうと必死に呼びかけた。
しかし、ニノはそれを聞いて逃げることはなかった。
ニノはおもむろに床に散らばったガラス片を手にとると自分の指をそのガラスで切りつけたのだ。
ニノの指に真っ赤な鮮血がうかぶ。
俺の目に、白い肌に真っ赤な鮮血のコントラストが艶かしいくらい鮮明にうつった。
次の瞬間、ニノはその指を俺の口に押し当てた。
舌で感じる柔らかな指の感触。そして口の中に広がる鉄の味。
突然の出来事に、一瞬俺の脳がフリーズする。
だが、すぐに俺のカラダは焼けるような痛みに襲われた。
「ケツがッ....ケツが痛いッッ!!!」
体というよりも、ケツしか痛んでいなかったのだが。
そしてケツの地獄のような痛みが去り、俺は正気を取り戻した。
「貴様、まさか適合したのか!?」
わけのわからないことをいいながらスタローンが突撃してくる。
俺はさっきの痛みからかとっさに、その攻撃をケツで受け止めた。
するとありえないことが起こった。
俺に突進してきたはずのスタローンが3メートル以上も後ろに吹き飛んだのだ。
あまりのことに脳がついていけないが、とりあえず絶賛オカマと戦闘中のターミネーターに
ヒップタックルを仕掛けてみた。
「グハァァァァ」
叫び声を上げながらはるか後ろへ吹き飛んだ。
どうやら終えれのケツに何らかの変化が起きてしまったらしい。
とりあえず倒れてる筋肉どもにヒップドロップで止めを刺す。
しかし、俺の体に何が起こったというのだ。
まだ何がなにやら自体をつかめずにいる。
「それは私から説明します。」
ニノが突然口を開いた
「私の体には、父より受け継ぎし『聖☆プロテイン』が流れています。
聖☆プロテインは口にしたものに究極の筋肉を与えると謳われる宇宙の至宝。
父は生まれたばかりの私に、父が長年求めてきた聖☆プロテインを埋め込みました。
プロテインを増やす為の唯一の方法だったそうですが、その日から綿祖は全宇宙の筋肉たちに
狙われることとなってしまったのです。」
なるほど、さっぱりわからん。
「だが、何故俺はケツ筋だけ強化されたんだ?
究極の筋肉ならもう少し全身が強化されてもおかしくないと思うが?」
「それはたぶんあなたのからにはいった量が少なく
ケツ筋しか発動させられなかったと言うことかもしれません。」
なるほど。発動条件が血液じゃ仕方がないことなのかもしれない。
しかし、話を聞けば聞くほど俺の中にある決意が生まれた。
「そうか、それはそれとして、あんなのに毎回追いかけられてるわけだろう?」
「まぁ、そうですね・・・。」
「なら、俺が守ろう。ニノからもらった究極のケツ筋で、俺がニノを守ろう。」
せっかくもらったケツ筋を誰かの役に立てたい。
俺はケツをなでながらそう誓ったのだった。
―――続く―――
どうも。山田ツインターボ俊夫です。
いかがだったでしょうか。
地球と宇宙を舞台にした、愛と筋肉と筋肉と筋肉の熱いストーリーになる予定ですので、どうか、生暖かい目で見守ってやってください。