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数日後、俺は単身王都に向かい王都観光と勤しんだ。
なお、宿はハルハートン辺境伯王都屋敷と成っていた。
さすが、王都・・・金が無いと何もできなかったので、荒稼ぎをしている組織からオコヅカイを頂いた。
さすがに肉に変えると迷惑を掛かるから、毛と服を刈り取った。
そのお小遣いから王都の美味しい所を食べ歩き、変わった品物を物色していった。
その途中で、本屋を見つけ少しばかり没頭していまった。
次の日も本屋に行こうとしたが、王宮の使者から王宮に来てくれと言われた。
「断る!」
「国王陛下が呼んでいるんだぞ!」
「断る!」
「なんで!」
「地位?名誉?金?要らない!航空機の技術も魔法も素材も魔道具も一切渡さない!欲しかったら俺が望む以上の物を提示してから言え!」
「んな!無茶苦茶な!!」
っと言う事で本屋に行こうとしたら、
「では、王国の中で最も書庫数が多い王立学園の図書館、それも禁書エリアの閲覧も含んだ権利はどうでしょうか?」
・・・何その興味をそそる提示は・・・。
ってか、誰?
「失礼しました。私は王室直轄の執事をしている、ギゼドー・ヨン・ハルストモリアっと言う者です。」
「ハルストモリア殿どうやってここへ!?」
使者さえも把握していなかったらしい・・・。
「そういう事か、うんそれで良いよ。さすがだね、では詳細は王宮で。」
王の影か・・・おそらく認知を阻害する魔道具か何かを持っていたっと言うところかな。
「では、そのように王に伝えときます。」
そう言って、目の前で姿を消した。
全く解らないね、但しその周りまでは無理みたいだけどね。
「さてと、王宮に行こうか!」
ほっとしたように使者が安堵していた。
「その前に!」
っと言ってハルハートン辺境伯王都屋敷を取り仕切っている家宰:ヴナド・シフネルに止められた。
「お風呂に入っていただき、私の方で仕立てたお召し物を着て頂きます!」
・・・食事と寝る場所を提供されているから言う事を聞くしかないな・・・。
「解りました。準備のほど、お願いします。」
「では、こちらへ。」
っと案内されていくが、
「何で私より言う事を聞くんだ・・・。」
と使者が漏らしたが知るか!
*
仕立てられた服は俺の趣向に合っており、何時の間に準備をしていたんだか・・・。
「一流は一流の嗜みでございます。」
至高だな。
儀礼の時に使われる剣を差し出されたが、それを断って魔導鞄から一振りの剣を出した。
「ほぉ・・・見事な剣ですな。」
戦闘用の剣ではあるが、これは見事な装飾で仕立てられた魔剣と成っている。
何処で手に入れたかと言うとロッスド山地のロストワールド(恐竜たちの楽園)で手に入れた。
魔人もおらず、人が踏み込んだ形跡もない所にこの魔剣は有った。
儀礼用でも通用しそうなので、頂いていった。
シフネルさんの目の肥えた評価も宜しくこの剣で謁見する事になった。
「ところで、辺境伯の面子を潰す事になるんじゃないの?」
「今更何を・・・その辺は王宮も理解していますので、気にしない方が私たちも助かります。」
ですよねー。
さて王宮に向かう際にどうやって行こうかと思って、
「乗って行く?」
っと言ってみた。
「ここで、あれ(航空機)に乗って行ったら、さぞかし楽しいそうでしょうが、ここは馬車にしてください。紋章なしの物を用意しますので。」
流石・・・シフネルさん、主語がなくても理解していらっしゃる。
*
通常、王宮への参詣の場合、紋章付の馬車に乗り付ける事なっている。
これは、貴族と言う事、面子を保つと言う事、存在を内外に示す事が目的と成っていた。
そのため王宮を守護する近衛騎士も紋章付の馬車は検問せずに素通りをさせていた。
だが、俺が乗っているのは紋章なしだ。
これには理由がある。
解り切っているが、貴族ではない、これに尽きる。
俺の場合それプラス、平民でもないし名前もない、仮の名前は有るが正当な名前は無い。
捨てられて、名前を消されたんだ、しょうがない。
んで、お約束の通りに近衛騎士に馬車を止められた。
馬車を操っていた御者の人は、王国陛下の書状を使って中に入ろうとするが、近衛騎兵たちはそれを信用せずに押し問答していた。
別に中に入らなくても良いから、このままグダグダになったら良いやと思っていると、ハルストモリアさんが現れ中に入れるようになった。
余計な事を・・・。
馬車から降りるとハルストモリアさんから、話が回っていなかった事、王家の方から馬車を段取りしていなかった事に謝罪をされた。
王家の紋章が有る馬車に乗ったら、それはそれで問題なるんじゃないのか!?
っと声には出さずに、やんわりと謝罪を受け入れた。
ついでに、王家の紋章が付いている馬車には拒否した。




