4. もう一人の悪魔の正体
お久しぶりです。
先月、iPhoneから直接続きを書いていたら途中で充電なくなって全部書いていたものが消えてしまい叫んでしまいました(笑)
この事件(?)によりしばらくやる気がなかったのですが久しぶりに投稿する気力が起こりました。どうぞお楽しみください(^^)
「意外とすぐに終わったな…もう少しアルバローザは強いと思っていたが予想以下であった」
もう一人の悪魔…アルバローザに『子爵家次男』だと称されていた者は今までのひとを馬鹿にしたような間延びした口調ではなくしっかりとしたどことなく高貴さを備えた言葉を発した。そのような悪魔に対してアルメリアは特に驚くこともなく若干の笑顔を見せた。
「私が負けると思っていたのですか?」
「いや、君が勝つことは自明の理だ。なにしろこの僕が直接訓練し育てたのだから…。そうだろう、アルメリア?」
悪魔はアルメリアのいる高さまで上昇し、顔を覗き込んだ。そしてその顔が血で紅く染まっていることを見咎めるとどこからともなく白い手巾を出し、その顔をぬぐい始めた。
「先輩の顔を穢すわけにはいけませんからね。でも…」
途中で言葉を止めたアルメリアに気付いた悪魔はその続きを促した。
「どうした?」
続きを促した悪魔はアルメリアを見つめていた。その視線に気付いたアルメリアは悪魔の瞳を見ながら言葉を発した。その体は何かに怯えるように震えていた。
「本当は怖かったんです。また死が近くまで来てしまうのではないかと」
悪魔はその言葉を聞き、手を止めた。彼女はその止まった手から手巾を受け取り、紅く染まりつつあるそれを静かに眺め続けた。
その様子に悪魔は何かを言おうとしたが結局何も言わなかった。
「どうされたのですか、先輩?」
そのアルメリアの言葉に背を押されたのか悪魔は言い始めた。
「もしかしてアイツを…アルバローザを殺したことを後悔しているのか?」
その言葉に反応し、アルメリアは顔を上げた。その瞳には涙が溜まっていた。
悪魔はそれを見るとため息をつき、少し戸惑いながらも言い続けた。
「こんな状態の可愛い後輩に厳しい言葉をかけるのは偲ばれるが…前に教えた筈だ。自らの命を守るためには常に冷静に時に冷酷にならなければならない。そのことを肝に命じろと…」
「そのようなことを仰っていましたね。懐かしいです」
アルメリアの顔には悲しみが浮かんでいた。彼女は血により穢された白い手巾を見せ悪魔に言った。
「しかし、私は貴方とは違い元々普通のごく平凡な生活を送っていた唯の『ヒト』です。こんな血塗られた宴をするなんて思ってもいなかった…貴方の様な責任を負うべき地位に生まれたわけでもないのにどうしてそのようなことを簡単に肝に命じることができるのでしょうか?無理だとお思いになっていたから先程私に言われる時戸惑っていたのではありませんか。そうでしょう、魔王陛下?」
どうだったでしょうか?
相変わらずの文才のなさに泣きそうです(T . T)
次の投稿がいつになるのかわかりませんが気長に待っていてください(^^)
魔王さまの正体がバレました。分かり易かったと思いますが…。