第23話 圧迫感
「天空神さん、これ……失神してますけど、どうします?」
狙いは私だけ。
その言葉が頭に引っかかる。
確かに、私を一人にするためにバラバラに仕掛けたのは理解できる。
だが――敵の数が足りない。
要注意人物は六人。
目の前にいるのは二人。
そして一人はもう失神している。
妙だ。……いや、最悪の可能性が浮かんだ。
「これは……戦争じゃない」
「えっ!? 天空神さん、だって堕天使軍はもうこちらに来ているじゃないですか!」
「正しくは――まだ始まってすらいないんだ!!」
「!?」
「くそっ、最悪だ。私たちは――はめられた!
天使軍一万、堕天使軍二百。誰が見ても不利なのは明らかだろ!」
「……僕たち神が、はめられただって?」
「そうなんだよ。相手の作戦はこうだ。
まず軍の一割を囮として差し向ける。
その間に要注意人物を二人ぶつけて、私たちの時間を削る。
……それが狙いだ」
神に対して二人? そんなの普通じゃない。
こいつらは――本当に捨て駒。
「(きっとこの少女は要注意人物に入っていない。
……双子堕天使と比べれば、一目瞭然だ)」
ピンク髪の堕天使が叫ぶ。
「殺して……封印しなきゃ……!」
「!?」
「貴方が核だから! 核の貴方を殺せば……私は処分されないの!!」
「核……?」
「メア。喋りすぎだ」
「……! あんた、復活したの!?」
「違う。ダメージが大きすぎる。復活にはまだ時間がかかる……。
今は――テレパシーで話しているだけだ」




